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【芸能・社会】

郷ひろみインタビュー連載第1回 デビュー秘話 母に平手打ちされ

2010年5月11日 紙面から

15歳で芸能界入りした当時の秘話について熱く語る郷ひろみ。ジャニー喜多川氏との運命的な出会いが人生を変えた=東京都内で(石井裕之撮影)

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 今年55歳を迎える歌手の郷ひろみ(54)が、本紙の単独インタビューに応じ、これまでの芸能生活と今後について語った。来年にはデビュー40周年を迎える郷。独特な歌声と、ジャケットを華麗にさばく「ジャケットプレー」でファンを魅了し続ける。本紙だけに明かしたデビュー当時からの秘話を織り交ぜて毎週火曜掲載で全5回連載する。

 デビューのきっかけは15歳のとき。映画「潮騒」のオーディションでした。田舎(福岡)の近所のおばさんが僕の写真を持っていて、勝手に応募しちゃったところから始まったんです。

 僕は当時(東京都)品川区に住んでいたんですけど、(オーディション会場の)銀座はあこがれの場所でもあったし、行くって決めたんです。

 数寄屋橋の交差点で信号待ちをしているとき、おじけづいたんでしょうね。おふくろに「お母さん、悪いんだけど行きたくない」って言った瞬間に平手でほおを思いっきり殴られた。

 「そういう育て方をした覚えはない。男がいったん口に出して言ったんだから、最後までやりなさい」って。

 みみず腫れになりましたよ。これからオーディションに行くのに…。結局、不合格だったけど、終わって階段を下りているときに一人の男性が「ちょっとお話させてください」と声をかけてきた。それが、ジャニー喜多川さん(ジャニーズ事務所社長)だったんです。あのとき、おふくろがスパルタ教育じゃなかったら、自分は芸能界にいなかった。

 ジャニーさんと出会って、2週間ぐらいで渋谷の合宿所に遊びに行って、そのままNHKに連れていかれて、台本をいきなり読まされた。ロビーで待っていると、ジャニーさんとプロデューサーが来て、「ひろみ君、良かったね、おめでとう。来年の大河ドラマ(『新・平家物語』の平経盛役)決まったから」。はい? みたいなもんですよね。

 で、そのまま「今日(北海道の)旭川に飛ぶから」と言われて、旭川でフォーリーブスのショーを見ました。何千人って女の子が熱狂していて、すごかったですよ。そんな中で、フォーリーブスがステージから「今度ね、僕たちの弟分で『ひろみ』っていうのがデビューすることになったんで紹介します」と話した。

 「ああ、僕と同じ名前の人がいるんだな、僕は名前を変えなきゃいけないのかな〜。誰なんだろう」と振り返ったら、ジャニーさんが「ひろみ君、キミだよ」。「僕ですか? 僕があそこに行くんですか?」って…。

 そこで紹介されて(会場のかけ声が)「レッツゴー!! レッツゴー!! ひろみ」。それでジャニーさんがそれをそのまま芸名にしちゃおうと。「『レッツひろみ』がいいか、『レッツゴーひろみ』がいいか」ってなったんですけど、「レッツゴー」はないだろうと。それで郷ひろみ。

 「ひろみ」という名前はおじいちゃんが付けてくれた。本名は「原武(はらたけ)裕美」。もともと士族なんですよ。「心が“美しく”、いろんな意味で“裕福”になるように」という意味を込めたそうです。

 

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