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「生活保護受けていた」「勤務先」実は受診病院ニセ女性医師容疑で逮捕県立宮古病院に医師として着任予定だった一宮輝美容疑者(44)が無資格だったとされる医師法違反事件で、一宮容疑者は、宮古署の調べに対し、「借金があった。生活保護を受けていた」と動機につながるような供述を始めた。「勤務先」と説明していた大阪赤十字病院(大阪市天王寺区)も、実際は、患者として受診していた「通院先」だった。言葉巧みに宮古病院側を信用させ、有利な条件を引き出していった様子が、関係者らの話から浮かび上がってきた。 大阪赤十字病院によると、一宮容疑者は、約1年前まで通い、受診科は複数にまたがっていたという。同病院幹部は「医師や看護師として当院に勤めていたことはない」と話した。 宮古病院側には、このうそが発覚しないよう、言葉巧みに説明していた。大阪赤十字病院のホームページに一宮容疑者の名前が載っていないことを指摘された際には、「患者から暴力を振るわれている。弁護士と相談している最中で、名前は伏せてある」と説明したという。 着任前には、入居予定先の公舎に入れる家電製品について、「大阪ではBMWに乗っている。家にあるテレビは50インチ」などと話し、薄型テレビはせめて40インチ台にするよう宮古病院側に求めていた。 交渉の末、病院は「さすがに高価すぎる」と、20万円相当の30インチ台を用意した経緯があった。また、洗濯機については「左腕に力が入らない」などと言い、最新式の斜めドラム式を調えた。 県医療局によると、宮古病院で仮に勤務していた場合、経験などに応じて年収2000万円程度が見込まれていた。県は、医師の偏在解消を図るため、盛岡市と比べ医師が不足している宮古市など沿岸部の地域手当を手厚くしている。 (2010年5月11日 読売新聞)
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