LG製液晶ディスプレー、日本市場攻略の秘密(上)

 LG電子は8日、2007年に日本で発売した高齢者向けの携帯電話端末「ワインフォン」シリーズの販売台数が100万台を超えたと発表した。

 LG製の携帯電話端末はNTTドコモを通じて販売されている。LG製だから買うというよりは、「NTTドコモの販売店で売られているLG製ケータイを買う」と言った方が正確だ。LG電子が日本企業と真っ向勝負で勝利した製品はほかにもある。

 日本のIT(情報技術)市場調査会社BCNによると、LG電子は4月に液晶ディスプレーの販売台数で三菱電機の製品を抜き、首位に立った。市場シェア23%で、日本のディスプレー市場の「占領」に成功した格好だ。

 つまり、4月に日本で売れた液晶ディスプレーの4分の1がLG製品だったことになる。LGは昨年にも5位に入り、善戦が評価された。今年はさらに1-3月期に2位、そしてついに首位に立った。

 LGが液晶ディスプレーをはじめとするIT製品で世界的なレベルにあることは間違いないが、日本のディスプレー市場で首位に立った意味は大きい。韓国企業だけでなく、海外のIT企業も日本向け輸出は部品か企業向けの大量受託生産が一般的で、消費者向けの自社ブランドの販売は行っていない。ところが、LGは消費者に家電売り場で直接「LG」というブランドを売り込む「挑戦」に出て、首位に立つことに成功した。

 「挑戦」という表現を使ったのは、日本市場がもともと閉鎖的だからだ。甚だしくは「日本市場はメーカーの墓場」とまで呼ばれる。日本国内のIT関連企業の力がそれだけ強いからだ。

 液晶テレビ市場のシェアを見ると、シャープ(39%)、パナソニック(17%)、ソニー(12%)、三菱電機(4%)の順だ。世界市場を席巻するLG電子やサムスン電子の製品は日本市場で見当たらない。両社は07年に日本の一般消費者向け市場から撤退し、現在は企業向けの受託生産だけを行っている。

 携帯電話市場でもノキア、モトローラが撤退した。携帯電話端末の場合、日本の通信事業者は独自の通信規格をメーカーに要求するため、これに合わせた製品を開発する必要がある。つまり、欧米で販売している携帯電話端末を日本で販売するには改造が必要になる。それに掛かるコストを嫌い、ノキアとモトローラは日本から撤退した。

写真提供=LG電子日本法人

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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