【コラム】今こそ韓米首脳が会うべき(下)

 42年前にホノルルで開催されたこの「ワンポイント首脳会談」は、哨戒艦「天安」沈没問題の出口戦略について検討中の両国政府にとって、非常に参考になるだろう。天安事故の調査が終了した直後、李明博(イ・ミョンバク)大統領とオバマ大統領が直接会い、断固たる対応を表明することほど効果的な政策はない。これは、北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記による突然の中国訪問に対応することにもなる。会談場所は、1968年と同じくソウルとワシントンの中間にあるホノルル、あるいは別の都市でも可能だろう。

 米国は天安問題について、韓国だけに対する脅威と考えるべきではない。昨年12月のクリスマスに起こったノースウエスト機へのテロ未遂や、今月1日にニューヨークのタイムズスクエアで車内から爆発物が発見されたように、米国は常にテロの脅威にさらされている。北朝鮮は麻薬や偽造紙幣など、金になるものなら何でも、国家が先頭に立って違法行為を犯してきた。ハーバード大学のアリソン教授が指摘するように、北朝鮮は自らの犯行であることが明らかにならないと考えれば、いつでも核物質や核開発のノウハウを他国に売るだろう。これは言うまでもなく、米国にとっては大きな脅威だ。北朝鮮の好戦的な動きに対して徹底した備えを行わない限り、米国は北朝鮮によっていつ深刻な人命被害を受けるか分からない。

 今から11カ月前の昨年6月、韓米両国の大統領は韓米同盟史に刻まれる合意書を採択した。これは「韓米同盟のための共同ビジョン」と呼ばれるもので、その内容は「われわれは肩を並べ、次の世代のために、両国が直面する挑戦に協力して対応する」というものだ。今こそ、この声明に基づいて両国首脳が今一度顔を合わせ協議を行い、断固たる双方の立場を明確にすべきだ。

ワシントン=李河遠(イ・ハウォン)特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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