商標権:「子犬のマーク」めぐる訴訟、仏AGATHAに軍配

オーストリア・スワロフスキー社に5000万ウォンの損害賠償命令

 ジュエリー・ブランド「AGATHA」と「スワロフスキー」が、子犬のデザインをめぐって争っていた商標権侵害訴訟で、裁判所がAGATHA側の主張を認める判決を下した。

 AGATHAはフランスの代表的なファッション・ジュエリー・ブランドの一つで、スコティッシュ・テリアのマークを商標として使用している。

 一方、オーストリアのスワロフスキーは、クリスタルガラス製のアクセサリー・メーカーで、世界シェアの80%以上を占めている。

 スワロフスキーは数年間にわたり、空色の子犬のペンダントを販売してきたが、これに対しAGATHAが2008年末、スワロフスキーの韓国法人を相手取って訴訟を起こした。

写真提供=ソウル中央地裁

 AGATHAは「スワロフスキーのペンダントは、わが社の商標に酷似しており、商標権を侵害された」と主張し、「スワロフスキーは問題の製品をすべて廃棄し、1億ウォン(約818万円)の損害賠償を支払うよう求める」と訴えていた。

 一方、スワロフスキー側は「子犬のデザインは誰でも使えるものであり、当社のブランドは世界中で知られているため、AGATHAの商品とは区別することができる」と反論した。

 ソウル中央地裁民事13部(閔裕淑〈ミン・ユスク〉裁判長)は9日、「AGATHAの商標とスワロフスキーのペンダントは、じっくり見比べなければ違いが分からないほど、よく似ている。消費者がスワロフスキーの製品を、AGATHAの製品と誤認することが懸念される」として、AGATHA側の主張を認めた。

 その上で、「スワロフスキーが製造し、保管・展示している子犬のペンダントはすべて廃棄するとともに、今後同種のペンダントを製造・販売することを禁じる。また、商標権の侵害について、スワロフスキーがAGATHA側に対し、5000万ウォン(約409万円)の損害賠償を支払うように」と命じる判決を言い渡した。

 なお、フランスのパリ地裁も今年1月、同様の問題をめぐる両社の訴訟で、「スワロフスキーがAGATHAの商標権を侵害した」と認める判決を下している。

鄭漢国(チョン・ハングク)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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