サッカーW杯:韓国代表候補きょう召集(下)

 サッカーでは単純な持久力ではなく、全力疾走後にいかに早く回復するかが重要だ。長距離を一定の速度で走り続けるマラソンとは、持久力の性格が異なる。サッカーでは20メートルほど全力疾走しては休み、また同じ距離を全力疾走するといったプレーが繰り返されるからだ。心拍数の回復が速い選手ほど、何度も全力疾走を繰り返せる。今回導入されるシステムは、心拍数の変化だけでなく選手の動きも同時に把握できる点で意味が大きい。

「代表選考の重要な基準に」

 代表チームは、02年のW杯韓日大会から選手の心拍数を測定し、体力回復能力を評価してきた。だが、練習中の走行距離やスピードまで同時に把握できる位置情報システムが導入されるのは今回が初めてだ。

 以前は、シャトルラン(20メートルを全力疾走して心拍数を測定)を実施して選手の心拍数を手書きで記入するという方法だったため、データの蓄積も難しかった。

 専門家は「このようなデータが長期にわたり蓄積されれば、W杯の代表選考で重要な参考資料になるだろう」と評価する。ドイツ・ブンデスリーガのバイエルン・ミュンヘンやロシアのスピード・スケート・チームなどでも、このシステムが導入されている。今回、韓国代表のシステム導入に当たっては、約4000万ウォン(約320万円)が投入されたという。

 代表チームは10日の初練習からこのシステムを使用し、選手の心肺持久力や動作分析に活用する。坡州NFCでの練習期間が終わると、システムは一度解体され、オーストリアの合宿地と南アフリカのベースキャンプ地ルステンブルクで引き続き使用される。

キム・ドンソク記者

坡州=丁世暎(チョン・セヨン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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