哨戒艦沈没:韓国軍、対北心理戦を準備へ

拡声器放送などを検討

金国防長官「西海での韓米対潜水艦演習」を提案

 韓国軍当局が、哨戒艦「天安」沈没事故に対する北朝鮮への制裁の一手段として、南北将官級会談での合意によって2006年6月以降中断していた、非武装地帯(DMZ)付近での拡声器放送などの心理戦を再開する準備作業に着手したことが確認された。また、金泰栄(キム・テヨン)国防長官が最近、北朝鮮に対する示威および戦略補強策として西海(黄海)での韓米連合対潜水艦演習の実施を、在韓米軍のウォルター・シャープ司令官に提案したことが分かった。

 政府高官は7日、「軍当局では、『天安』事故が北朝鮮の仕業と最終確認された場合、北朝鮮に対する心理戦の再開案を積極的に検討している。合同参謀本部が、対北心理戦を速やかに再開するための準備期間、所要予算、水準について実務的な検討作業を行っている」と話した。合同参謀本部のこうした動きは、金国防長官が最近、「どの程度の予算で、どれくらいの準備期間を要し、どの水準で心理戦を再開するのかを、タイムテーブルを含めて報告せよ」と指示したためだという。

 心理戦の中核となる拡声器放送の場合、政府の決定が下りれば1、2週間以内に再開できるという。軍関係筋は「対北心理戦は、北朝鮮軍が最も敏感に反応した事案であり、われわれが北朝鮮より優位にある非対称戦力の一つのため、北朝鮮に対して効果的な報復手段だ。実際に再開されれば、北朝鮮の敏感な反応が予想される」と話した。

 韓米連合対潜水艦演習の場合、これまで東海(日本海)で主に実施されてきたが、「天安」事故をきっかけに、西海上で演習を行うことを金長官がシャープ司令官に提案した、と軍関係筋は話している。

ユ・ヨンウォン軍事専門記者

【ニュース特集】哨戒艦「天安」沈没

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

このページのトップに戻る