心に花の種を植える

【新刊】いせひでこ文・絵、コ・ヒャンオク訳『大きな木のような人』(チョンオラム・メディア)

 パリのある植物園。30年以上研究を続けてきた植物学者が、花を描くのが好きな日本の少女と出会う。花を摘んで植物園の管理人からしかられた少女に、学者はヒマワリの種をプレゼントし、花を育てる方法を教える。二人が植物を愛する気持ちを分かち合いながら友情をはぐくむ中、少女は日本に帰国することになるが…。

 人と人との出会いと、それによる成長を十分にかみ砕きながら、明るく透明な水彩画と思索に富んだ文章を共に吟味できる貴重な絵本。緑の葉が太陽の光にきらめく樹齢250年のプラタナスの梢の下、著者は次のように書いた。「光があふれている。風が枝の先を泳ぐ。春には若芽が出て、夏には濃い影を落とす」。小学生以上対象。1万1000ウォン(約870円)。

クァク・アラム記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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