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きょうのコラム「時鐘」 2010年5月11日
得点力に優れたストライカーが日本から生まれないのは「日本人の学び好きが原因」と、サッカー日本代表チームの岡田監督が金沢の講演で語ったことがある
攻撃は反射的に体が動く必要がある。過去の教訓を考えていては反応が遅れる。一方の守備は過去の体験をきちんとこなすことが重要だ。学び好きの日本人には守備が向いているということになる ワールドカップメンバーに選ばれた本田選手(星稜高出身)はミッドフィールダーと呼ばれる攻撃と守備の両方に関わるポジションである。が、在籍する海外チームでも攻撃の軸となり、シュートも多い。守備と攻撃の相反する能力を兼ね備え、いま最も存在感のある選手だ 高校生時代に取材したことがある。性格はチーム全体を明るくするほど陽性だった。日本人選手に見られない「ビッグマウス」といわれる大口たたきも有名だが、嫌みのない好青年である 本田選手は南アフリカへ。米大リーグの松井選手の活躍も見逃せない。まぶしいばかりの国際的ヒーローが北陸から育っている。守りに入った中高年世代には、ただただうれしい時代の変化だ。 |