【2006年10月1日 聖霊降臨後第十七主日 説教(ウィリアムソン司教様)】


(御ミサ前に執り行われた堅振式の訓話に続くものです)

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 聖父と聖子と聖霊との御名によりて。▲アーメン。


 ルルドがフランスの大きな特権であるように、ファチマがポルトガルの特権であるように、秋田は日本にとっての特権です。

 聖母マリア様は日本に特別の愛情をお持ちになっているに違いありません。なぜならマリア様は、全世界に対してとても重要なお話をなさるために日本へ来られたからです。1973年、今から三十年前のことです。
 マリア様は既に、大きな天罰があるだろうと警告しておられました。もし人間が、その生き方を改めなければ、今までにない大きな天罰が、人類に降り掛かるだろうとおっしゃいました。火の洪水が天から降るだろうと。

 どれほどの方がこのように考えたかはわかりませんが、ちょうど現代は、ノエ(ノア)の時代のようです。
 アダムが創られて千年の後に、ノエの出来事が現実として起こりました。これは神話ではありません。妖精のおとぎ話でもありません。世界中に大洪水が起きたことは、科学的証拠がたくさん残っている史実です。トルコのアララト山には、ノエの船が漂着したその跡もあるようです。

 聖書は嘘をつきません。
 ノエの時代には、人類はあまりにも腐敗しきっていたので、天主様はもう一度、ゼロから出発しなければなりませんでした。人間があまりにも腐敗していたために、天主様は、それをほぼ全滅させなければなりませんでした。

 ですから皆さん、目を見開いて、周りをよくご覧になって下さい。
 皆さんと私が見るのは、毎日どんどん酷く、生き方を腐敗させている人類ではないでしょうか。

 この、目に余るほどの不潔な罪を考えて下さい。
 例えばインターネット上で。これは最悪のものではありません。また、肉の罪は悪いものです。この罪は、私達を地獄へ突き落とすものです。
 しかしそれよりも、天主様に真っ向から反対する罪は、最も重いものです。そして現代、全人類はその背を、天主に向けているのです。特に教会は、腐敗の極みを呈しています。

 秋田の聖母は、教会の中の腐敗について語っておられます。マリア様は、多くの人が妥協をするだろうとおっしゃっています。

 教会の聖職者達は、教会とこの世を混ぜ合わせようとするのです。水と油は混ざることがありません。何とか混ぜ合わせようとしても、すぐに分離してしまいます。教会とこの世とは混ぜることができません。しかし現代の教会で起こっているのは、教会とこの世を混ぜ合わせようという試みにほかなりません。
 そしてこの試みは、上から下まで教会を腐敗させています。

 主はおっしゃいました。「塩がその味を失えば、外に捨てられて人に踏まれるばかりである」と。
 そして教会の内部でのことは、この世でのことに比べて更に邪悪なものです。

 秋田の第三のメッセージでは、聖母が「司祭のために祈って下さい」と願っておられます。「司祭と司教、そして教皇様のために祈って下さい」と。
 なぜなら、悪魔が、主に捧げられた霊魂に攻撃を仕掛けているからです。そして悪魔は、司祭が司祭職を辞めてしまうように、全力でありとあらゆることをしているのです。これが今、私達が見ている現実です。

 秋田は、東京から新幹線で四時間の所にあります。私は、皆さんが秋田に行かれるというのはとても賢明なことだと思います。皆さんがどれほどの自由時間をお持ちで、それを巡礼にあてることができるかはわかりませんが。
 小野田神父様と私は、三人の友人とともに、三日間、秋田へ行って来ました。
 教会の聖職者達は、マリア様のメッセージを消そうと、全力を尽くしているようでした。

 マリア様は三つのメッセージの後で、101回の涙を流されました。私の記憶では1974年から1981年の間のことだったと思います。
 そしてマリア様が、シスター・アグネスのところにお出でになったその修道院では、司教様がシスター達に、メッセージについてはもう忘れるようにとおっしゃいました。もちろんシスター達は従順です。
 ですから今回私達は、修道院の売店にもどこにも、マリア様のメッセージについては探すことができませんでした。この、極めて重要なメッセージについて。

 ファチマでは、第三の秘密をマリア様が与えて下さいました。1960年には、それが皆に公開されるべきものでしたが、教会の聖職者達は、1960年代にはそれについて沈黙を守り、公開するのを拒否しました。
 ほぼ確実なことは、この第三の秘密とは、新しい教会、新しい宗教について、マリア様がそれをだめだと排斥なさったものでした。

 1961年から1965年まで、マリア様はもう一度それを試みられたのです。
 スペインで、四人の少女にお現れになりました。ガラバンダルです。そこでマリア様は、教会の聖職者達がしていることを非難なさいました。ですから教会はガラバンダルについて沈黙を強制しました。

 マリア様はポルトガルでそれをなさろうとしたのですが、聖職者達は聞こうとしませんでした。ですからマリア様はスペインで、同じ警告をなさいました。しかし聖職者達はまたしても、それを聞こうとしませんでした。
 三度目の正直で、マリア様は秋田でそれをお試みになったのです。そして私達はその修道院で、今もって聖職者達がマリア様のお言葉を聞こうとしない態度を見ました。

 真理は実にはっきりしています。人類には今、恐ろしい危険が迫っているということです。ですから教会の聖職者達は特に、その危険について霊魂達に警告を発しなければならないのです。しかし彼等は、危険について沈黙を守っています。もし教会が警告を発していれば、信徒はそれで癒されたことでしょう。

 マリア様は三度目の正直に、日本へ来られたのです。皆さんの祖国に敬意を示されたのです。ですから皆さんもマリア様に敬意を払い、感謝しなければなりません。

 皆さんに提案があります。とても優しく提案します。秋田の聖母に対する信心を持つということをです。
 皆さんは、マリア様が日本に来られたことについてよく学び、知るべきです。三つのメッセージについて、そして、101回、涙を流されたことを知るべきです。
 この、涙を流されたということが、メッセージを確実なものにしています。

 今、修道院では、マリア様が涙を流されたことは伝えられますが、メッセージについては何も語られていません。
 言い換えると、こうです。
 マリア様は泣くことは許されている、それは素敵なことだから、とても好ましいから。でも、マリア様が、今、私達が歩んでいる道は間違っていると言うことは許されていない、好ましくないから…。
 ですから、マリア様は、泣くことは許されていても、話すことは許されていません。

 しかしマリア様は、私達に伝えるために来られたのです。なぜ泣いておられるかと言えば、マリア様が語られたその内容について涙を流されているのです。
 人類は今、極めて大きな危機に立たされています。マリア様は第三次世界大戦については何もおっしゃいませんでした。教会における危機をお話しになりました。

 しかし、来るべき天罰については語られました。
「多くの人が滅びるでしょう。良い人も、悪い人と同じように。司祭も平信徒も。そして、その天罰はあまりにも酷いので、生き残った人は、死んだ人を羨むでしょう」
 これは天主の御母がお話しになった内容です。

 なぜなら、1973年、新潟教区には良い司教様がおられました。ヨハネ伊藤庄治郎司教様です。
 伊藤司教様は、ご自分の、司教としての権威によって、秋田の出来事をすべて調査なさいました。そして時には、司教様ご自身が、マリア様の御像から涙が流れているのを目撃なさいました。
 その「涙」は二度、科学的分析のため、大学へ持ち込まれました。そして科学者はこれが「ヒトの涙」であることを証明しました。それぞれ別の大学における調査でした。また、その二回の調査は、何年かの間を空けて行われました。

 伊藤司教様は、司教の権威を持って、私達が秋田の聖母の信心を持つことができるとおっしゃいました。そしてラッチンガー枢機卿様も、秋田のメッセージとファチマのメッセージは同じものだとおっしゃいました。
 しかし、ファチマのメッセージを見ても、秋田のメッセージの内容については書かれていません。ですから秋田のメッセージというのは、ファチマの第三の秘密と言うことができるでしょう。全世界が待ち望んでいたその第三の秘密とは、秋田のメッセージなのです。

 私が思うには、秋田のマリア様は皆さんのために、特別な、大きなお恵みをお持ちです。もし皆さんの何人かが一緒に、秋田に巡礼なさるなら。
 修道院の雰囲気はとても良いものでした。そこには平和と清々しさが満ちていました。
 マリア様は確かにそこにおられたのです。マリア様はそこにおられます。マリア様は確かに、ご自分の子供達の祈りを聞いておられます。おそらく秋田のような特別なところでは、特によく聞いておられるでしょう。

 ですから私は、極めて優しく皆さんに、秋田に巡礼に行かれることを、切にお勧めします。

 皆さんのご家族のためにお祈りなさって下さい。お子さん方、ご両親方、そしてお祖父さんお祖母さんのために。
 マリア様は皆さんに必要なものをすべて熟知しておられます。私達のお母様なのですから。
 日本のためにもお祈りして下さい。私は、日本ではかなりの高確率で堕胎がなされているということを聞きました。他の国々と同じように。胎内で殺され、流された血は、天に復讐を求めて叫んでいます。
 全世界のために祈って下さい。

 秋田へは、例えば、金曜の夕方、出発することができます。そして翌朝、十五連のお祈りをして、そしてまた十五連を土曜の午後に唱えて、つまり、一生懸命、真面目にお祈りして下さいということです。そして土曜の夜、帰って来たらどうでしょうか。
 私が言うより、皆さんのほうが、どうやって行けば良いかご存知のはずです。

 マリア様は私達が祈るのを必要としておられます。全世界のために私達が祈るのを必要としておられます。
 マリア様は、お超しになることにより日本を祝福して下さいましたが、聖職者達はマリア様を黙らせてしまいました。
 しかし皆さんは、マリア様がおっしゃることを聞くことができますし、聞かなければなりません。

 願わくは秋田の聖母が、皆さんすべてを祝福して下さいますように。
  皆さんのご家族を皆、祝福して下さいますように。
  日本を祝福して下さいますように。
  そして、全世界のために憐れみを勝ち取って下さいますように。
 

 聖父と聖子と聖霊との御名によりて。▲アーメン。




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