スーパーで女性3人に痴漢の男性無罪「女性側に矛盾」福岡簡裁

2010.04.23

 スーパーで女性客3人に痴漢行為をしたとして、福岡県迷惑防止条例違反の罪に問われた九州経済産業局(福岡市)の男性職員(36)に対し、福岡簡裁は23日までに無罪(求刑罰金30万円)の判決を言い渡した。判決は22日付。

 男性は逮捕時から一貫して容疑を否認。裁判では、被害の際に「周囲にこの男性しかいなかったので犯人と確信した」などとする女性側の供述の信用性が争点となった。

 判決理由で、田川晃義裁判官は「(女性側の)被害状況に関する供述が防犯カメラの映像と異なるなど、多くの矛盾点がある」と指摘。女性3人の供述に食い違いなどもあるとし「男性の行為と認定するのに足りる証拠がない」と判断した。

 男性は2007年7月14日午前1時20分ごろ、福岡市中央区のスーパーで客の女性=当時(20)=ら3人の下半身を服の上から触ったとして同条例違反容疑で現行犯逮捕され、福岡区検が起訴した。

 福岡地検の糸山隆次席検事は「判決文を検討し、上級庁とも協議の上、適切に対応したい」とのコメントを出した。

 

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