つやま自然のふしぎ館(3)

【人体の神秘】

入口付近には、前の化石コーナーの続きと思われるものが飾られていた。キンシコウの剥製は貴重! キリンの剥製は、アニマル邸江戸屋東洋剥製博物館(いずれも閉館)のような首だけじゃなくて、全身揃っていた。

サーベルタイガー、ゴンフォテリウムは絶滅種なので、イラストで登場。

人体模型各種。古いものほど怪しげな感じ。
さて、この博物館の創設者は森本慶三氏。

興味深かったのが、慶三氏のクリスチャンとしての視点。

「神は自分に似せて人間を作ったのに、人間は急激な進化の結果、真理を忘れ、欲望に走った生活を送るようになってしまった。自粛更正しなければならない」という意味の言葉が随所に掲げられていた。

慶三氏(昭和39年没)は、遺言で自分の臓器を献体、展示している。

ホルマリン漬けにされて展示されていたのは、脳、心臓、肺、膵臓、腎臓など。自分の臓器を展示物にするなんてなかなかできないことだ。本人にその意思があっても、遺族が賛同しなければ展示までこぎつけられないわけだし・・・。岡山大学の病理学教室、解剖学教室の協力を得て、県知事の許可を得たうえでの展示だったそうだ。現在の法律のうえでも全く問題ない、とのこと。

慶三氏は89歳で亡くなられたそうだが、肺が真っ黒なのが印象に残った。彼は喫煙しなかったそうだし、排ガスもくもくの都会でずっと暮らしていたわけではない。ということは、現在都会で暮らしている人の肺ってすごく汚いんだろうなぁ。

その他、この部屋には胎児のホルマリン漬けなどが展示されていた。

95年取材の珍日本紀行では、おどろおどろしい雰囲気の写真が掲載されていたが、現在では整理されて綺麗になってしまった印象だ。

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