「ワンピース」の時代のうねりは何時なんだよお / 噛めば噛むほど味があるのです / 短編集戦線異状アリ / 一色まこと先生の漫画は電車で読むもんじゃないな / 「ワンピース」黒ひげの時代がはじまるのかという話 |
2010年03月22日(月) すんごいメール頂いたので、まず紹介から。
!? これで俺たちは今日から兄弟だ!! なんぞコレ。おいおい、まじかよ!!兄弟はもう一人いるってことでしょうか。anadaさん、あなた凄すぎです。恥ずかしながら、まったく気付きませんでした。サボって、もしかして人物名か?ここで伏線張るのかよ。尾田っちパねェな。 さて、歴代ジャンプ作家37人にインタビューした「マンガ脳の鍛えかた(AA)
なるほど、今や週刊少年ジャンプ本誌よりも多い初版300万部という前人未到の記録、今なお読者が増え続けているのは、新しい読者を迎えようとしているからなんですね。感動しました。スミマセーン!第1期生です。30近いおっさんでごめんなさい。しかし、我々第1期生でも十分楽しめるのが「ワンピース」ですよおぉ。 というわけで、脳汁飛びまくるほど目が離せない「ワンピース」ですが、大海賊エドワード・ニューゲートが逝きました。散り際のかっこよさがパねえ。569話で「おれ達はオヤジの"誇り"を守る!」白ひげの後ろを守る息子たち。 誇り はー、かっこいいです。以前、ゾロがミホークに敗れた時に、背中の傷は剣士の恥と言ってましたが、それに通じるものです。しかも、散り際の回想がまた逸材すぎる。家族が欲しかったってくだりは泣けます。若竹さんでも語られていますが、ロジャーとの思いでが良すぎる。 ロジャーと花見 この飲んでる酒が、「赤髪のガキに伝えて来い…おれにもの言いたきゃ、いい酒持って、てめェで来いと」とロックスターを追っ払って、シャンクスに持参させた酒と同じですね。 "西の海"の酒 こういう粋な計らい良いなー。昔からの読者第1期生としては、こういうの大好きです。しかも西の海で桜を花見しているというのが良いですよね。西の国の大泥棒だったDr.ヒルルクは、山一杯の桜を見て感動したと語っていましたが、この場所でしょうか。さらに、ロジャーとエドワードの語らいがマーベラスすぎる。 「もう長くねェ。ラフテルへの行き方でも教えようか白ひげ」 「聞いても行かねェ。興味ねェからな…」 なんだこの会話!海賊王に最も近い男と言われ、ロジャーと唯一互角にやり合った白ひげが、ロジャーの死後20年間、いまだに海賊王になれていない事が最大の疑問でしたが、事も無げに「興味ねェ」の一言でサラッと流す、白ひげのかっこいいこと!白ひげはワンピースなんか興味なかったんですってよ、家族が欲しかっただけなんですってよ、奥さん。パねぇな、エドワード・ニューゲート。 で、これからの台詞の意味深なこと。ロジャーに"D"についてを聞いた回想の後に、黒ひげに向かって一言。「お前じゃねェんだ…ロジャーが待っている男は…少なくともティーチ、お前じゃねェ…」。今までの台詞っぷりから大物感があった黒ひげですが、オレの中で一気に小物になり下がりました。黒ひげは器じゃないのか。そして、この台詞。 "D"の意志 「ロジャーの意志を継ぐ者達がいる様に、いずれエースの意志を受け継ぐ者も現れる…"血縁"を絶てど、あいつらの炎が消える事はねェ…」 !? すっごい重要な事言っちゃっています。私は今まで、ミドルネームに「D」の名前がつくのを「Dの一族」と言っていましたが、血縁は関係ないんですってよ、奥さん。びっくりしたわ。 確かに、「D」について意味深なことを言ったDr.くれは「生きてたのか"D"の意志は…」、ロビンは「何故戦うの?何者なの?"D"の名を持つあなた達よ…」と、誰も血族とは言ってませんでしたね。これからは「Dの一族」ではなく、「Dの意志」という言葉を使おうと思います。でも血縁関係ないっていうのはマジかいな? 巨人族のサウロに「D」がついていたのは血縁関係が関係ないからで良いのですが、モンキー・D・ルフィの父親も祖父も「D」がついているし、エースの父親も母親も「D」がついていますが、これでも血縁関係が関係ないってこと? 「"血縁"を絶てど、あいつらの炎が消える事はねェ…。―そうやって遠い昔から、脈々と受け継がれてきた…!!そして未来…いつの日か、その数百年分の"歴史"を全て背負って、この世界に戦いを挑む者が現れる…!!!」 この言い方からして、「D」というのは滅んだけど、どこかでいきなり「D」という名の者が生まれるという事という感じに受け取れますけど。輪廻転生みたいな生まれ変わる感じ?ある日、突然「D」という名前が付く子供が生まれる感じ?意味分かりませんね。あー、分かんねー!「D」って何なんだ! 分かった事は一つ。血縁とは関係なく、「あいつらの炎」が受け継がれているという事。受け継がれる意志ですよおおお!
100話の海賊王ロジャーの言葉です。そして、このロジャーの言葉が、「ワンピ」のタイトルで使われているんですよお。「受け継がれる意志」は145話、「人の夢」は225話。145話の「受け継がれる意志」ではDr.ヒルルクがとんでもない台詞を残しました。 ヒルルク 「人は、いつ死ぬと思う…?心臓を銃で撃ち抜かれた時…違う。不治の病に犯された時…違う。猛毒のキノコのスープを飲んだ時…違う!!…人に忘れられた時さ…!!おれが消えても、おれの夢はかなう。」 すんごい名言です。人が死ぬのは人に忘れられた時。たとえ消えても意志が残るということですよお。つまり、「D」というものは、人に忘れられなければ生きているっつーことか?とは言え、直接的に「D」が何かと聞かれれば、まったく分かりません。しかし、血縁とは関係なしに受け継がれるというのは興味深いです。 そういえば、「受け継がれる意志」と「人の夢」は、もうタイトルで使っていますが、今なお「時代のうねり」はタイトルに使われていません。白ひげ海賊団VS海軍本部&七武海という天下分け目の大戦争中でも、タイトルに使われませんでした。尾田っちは、「時代のうねり」というタイトルをどこで使う気なんだ! さらに、白ひげの言葉は続きます。 「興味はねェが…あの宝を誰かが見つけた時…世界はひっくり返るのさ…!!」 ワンピースは実在する 「"ひとつなぎの大秘宝"は、実在する!!!」 これが白ひげの最後の台詞。全世界に中継されています。全世界に向けて、大秘宝ワンピースは実在すると宣言ですよおぉ!鳥肌立ったわ!海賊王ロジャーが「おれの財宝か?欲しけりゃくれてやるぜ…探してみろ。この世の全てをそこに置いてきた」と残して大航海時代へ突入した時に通じます。かつてのライバルと同じように、世界中の人々を焚きつけて逝きましたよお!そして、突入するというのか、新時代へ!続く…かなぁ?(3回連続ワンピというのも、どうなんだろうねぇ。) |
2010年03月23日(火) 「それでも町は廻っている(AA) どんな内容かといえば、イラストレーターの姉響子とちょっと困った父親を中心に、行方不明の妹と旅行好きの母親の一家、岩崎家の日常を描いた話なのですが、石黒先生が描くとここまで面白いのか、と唸らせられます。読後の、もっと続いて欲しいという、後味の良さがマーベラスです。しかし、この親父の自由奔放な所は、少し憧れますね。しかも、たまに素晴らしい名言まで飛び出しちゃんだから。 また、小ネタが実に素晴らしいです。以前に、行方不明の妹に頭の怪我をさせられた傷が、響子が髪の毛を上げると傷が描かれたり。 響子の傷 こういう小ネタというか伏線が石黒漫画の真骨頂ですよお。他にも、思わずニヤリとさせる伏線満載。読めば読むほど味があります。これはお勧めです。 また、以前にも説明しましたが、「それでも町は廻っている」は時間軸がバラバラに描かれているのがキモで、この「響子と父さん」も時間軸がバラバラなんです。 響子が結婚する予定の小泉俊夫。1話では響子がいい人と言っているのに、2話では恋人らしさの欠片もありません。まあ、フラグはきっちり立ててましたけど。5話では結婚の挨拶をしています。こんな感じで、時間軸で並べると以下のように。 2話「逆転将軍」 1話「響子と父さん」 5話「岩崎家の掟」 6話「おかえりなさい」 3話「妹と父さん」→4話「男の世界」の順だろうけど、これをどこに入れるかは各自の判断かな。時系列を明確にするものなし。しかし、味わい深いです。話は変わりますが、去年リュウコミックとして出た「ネムルバカ」を覚えていますか。 こちらも非常に素晴らしいので、読んで損は絶対にありません。で、「響子と父さん」最大のキモが「ネムルバカ」ですよお。行方不明の妹、岩崎春香が「ネムルバカ」の鯨井ルカだったということですよおおお。鯨井ルカというのは芸名か。ちなみに鯨井は母親の旧姓から取っていたようです。 鯨井 「ネムルバカ」を読んだ上で、「響子と父さん」を読むと、なるほどと言わざるを得ません。特に「ネムルバカ」番外編の「春香と父さん」のダサい服を着るくだりは心温まります。このダサい服を「ネムルバカ」では、よく着ていたいたのも最高すぎる。 で、「響子と父さん」を読んだ上で、「ネムルバカ」を読み返すと、燻製された味タマの如く、癖があってハーモニーでありながら濃厚な味になるのですよ。 で、「ネムルバカ」で駄サイクルに嵌って悩み、いきなり「春休み帰省しよう」と思いついたり、実家に帰る荷物にギターを入れなかったり。 ギターは実家に持って帰りません 玄人はこの辺の心情も考えるのでしょうか。 そして、「ネムルバカ」の先輩は、ひょんな事から、レコード会社からスカウトされて、自称アーティストから一気に売れるアーティストになれるという話がきました。世界がぐにゃっと歪み、寮で「大学やめて引っ越す」と荷物整理を始めます。「ネムルバカ」の7話「ゲンキデネ」です。具体的に言えば174ページと175ページです。 174ページと175ページ 美味しい話を聞いて、大学辞めて引っ越して行く…という、174ページと175ページの間が、「響子と父さん」の3話「妹と父さん」の回想シーン。後の(6話)響子の口ぶりから、家族と最後に会って、そのまま大学を辞めてミュージシャンになったとのこと。 インディーズバンドをやっていた春香が、実家にギターを持って帰らず、大学を辞めるのに、父親に「アテは…ない」と間を置いて、デビューの話を家族に話さなかった心情。「好きでやってるとか趣味だとか、そんなの誰にも認められなかった時の予防線でしょ!?今、そんなのいいから!」という台詞のなんと味わい深いことか。 んで、親父のありがたい話を聞いて…。 良い話を聞いて 「思い通りに、いかなかったけど楽しかったから良いかって話かよ。そんなの負け犬の遠吠えだろ」 はー、噛めば噛むほど味わい深い。「ネムルバカ」の「自称ア〜チストってのは常々、やってて楽しいと思える程度」とか、入巣柚実が「先輩は楽しそうだったのに…起きたら、すごい悲しい顔してる」という台詞が、さらに味わい深くなりますね。 鯨井ルカは売れっ子になって、壁を越え達成。しかし、最後に意味のないテロをしでかして逃走。思い通りに行っても楽しくなかったんですか。思い通りにいかなけど楽しかったから良いという親父の話ですよお。 本当に親父は、どうでもいい話に見えて良い話をする。 |
2010年03月26日(金) 今週号のマガジンは「さよなら絶望先生」が休載でした。私は加賀愛を見つけて萌え成分を補給して生きているというのに、これでは一週間戦えません…。しかしである。誰がここで、「君のいる町(AA) やってくれた はじまったな。 久々にマガジン読んでニヤニヤ悶えたわ! さて、最近は面白い漫画がバンバンじゃりじゃり出て、楽しみまくっています。で、特に刮目すべきは、女装少年漫画…も当然重要なんですが、最近の短編集が良すぎるだろう常考。 まずは、市川春子先生の「虫と歌」。って、いきなり去年の漫画なんですが。冬眠してたので、この際言わせて頂きます。マーベラスすぎる。 何が素晴らしいって、表題作になっている「虫と歌」ですよ。4年前のアフタの付録で掲載されて、ようやく単行本化ですよ。四季大賞取った時に、散々言ったかもしれませんが、ようやく単行本になったので、あえて言う。これは泣ける。 昆虫学者(?)の兄と弟、妹に加えて、うたという半昆虫を家族として迎え、過ごして行く冬。終盤に弟が自分たちの正体を悟って「寿命だろ?」と兄に問いかけ、生まれてよかったと語る様は、切なくなって泣きそうになります。 兄と弟 特に、ラストの去年の夏に逃げ出したカブト虫が戻ってきて、兄の今までの苦悩を語るシーンが切なすぎる。市川春子先生は、この後、何度もアフタで読み切り描いて、ぶっちゃけ、一発屋かという印象を受けてしまいました(失礼だな、おい)が単行本で改めて見返すと、評価が一変。良いです。マーベラスです。 そして、「百舌谷さん逆上する(AA) もう完全に全方位に喧嘩売っている感じが最高すぎる。パロディはオッケーイの一言です。はい。改めて思うのは篠房六郎先生は凄いんですよ。異才ですよ。凄い漫画家だ。そんな凄い篠房六郎先生が全力でしょうもない事描いたんだから面白すぎる。ちんことかちんことかちんことか。 で、この復刻版の為に描き卸した「バクマン。」を痛烈にパロった「FUCKMAN」のやり過ぎ感が最高すぎる。 最高すぎる 「アニメ化するまで、キスもさせない手も握らせない口もきかないなんて、お高いキャラ演出しやがって、何さまのつもりだ―けったくそ悪い」 あー、うん…。 こんな感じで、斜め上から見下したようなパロディは、本当に素晴らしいな。後書きの「パロディってのは危険域に踏み込まなにゃあ面白くないわのさ」というコメントに感動してしまった。 知っている方も多いと思いますが、オール読み切り&描き下ろしの恋愛系コミックの最先端「楽園」。いつも豪華な面子に舌を巻いていたんですが、まさか新人さんにこんなマーベラスな漫画を描く人がいようとは!売野機子先生の初単行本が、良すぎる。 オレの個人的な意見として、わざわざ少女漫画で男視点の恋に悩む心情を描く漫画はあんまなぁ…、というものがあったのですが、表題作になっている「薔薇だって書けるよ」は、あえて男の視点でヒロイン点子の印象を語り、1シーンのみ一人ぼっちで点子の視点で語られ、そこから主人公が望む妻にガラリと変わる、転機は上手いと思ったり。グンバツで良いのが「遠い日のBOY」。大正か昭和を舞台に、もうすぐ結婚する無表情娘、日高が、夜に紙巻煙草を吹かしている中で、未来人と出会い、夜な夜な会話をしていきます。 未来人と出会う つまんなそうな顔しかしていなかった日高が、未来人と話していくうちに、困った顔したり、笑ったり、泣いたりする顔がマーベラス。特に逸材なのが、最初はあんまり噛み合っていなかった会話が未来人と親密になっていき、煙草の煙が未来人へ届くシーン。 煙が届いた 良いのー。姉に嫉妬する日高とか胸きゅんしてしまった。「遠い日のBOY」のキモは台詞がマーベラスすぎるんだけど割愛。いつか機会があればじっくり取り上げたいです。 んで、「ささめきこと(AA) 毎朝電車で女子高生と一緒になる中年リーマン、中学時代の思い出を引きずる卒業式を迎えて女子高生、義理母に淡い恋心を抱く中学生、いつも忙しい日常を過ごす主婦…等々。好嫌が入り混じっていてマーベラス。 特に良いのはガンコな社長さんの話。娘にまで子供っぽいといわれる親父。母親の葬式で死亡保険金の都合で、遺体の解剖するという弟に殴りかかり、翌日、棺桶を持ち出して自分で火葬しようとする話。 ボケていた母親の面倒を見てきたのは弟のほう。一見すれば、兄は母親の世話を弟にまかせっきりで、ただの我儘。しかし、兄は、幼い頃に、冬にスイカを食べたいと駄々をこね、冬に風邪を引くたびに西瓜が出てきた事を思い出します。当時は反抗期でふざけんなとしたものの、ボケてからも母はスイカを持ってきていた、と。そんな事を思い出し、ボソっと呟く親父にはなんとも言えないものが。 親父の台詞 「何もしてやれなかったなあ、俺…」 いい台詞だなー。 この後の、弟の何もしてやれなかった事が兄の受ける罰だという台詞も逸材。 話は変わるんですが、冬にタイヤキ大好きな幼馴染と再開したり、夏に先祖代々続く翼を持った少女を探したり、春に人と街を繋ぐ人生と言われる出来事を体験したり…そんな季節ごとの切なく眩しい話に憧れていました。そういえば、秋の話ってやんないの(リトバスは秋じゃないし)。そんな季節ごとの話が好きすぎる諸兄には、天乃忍先生の「夏のかけら」ですよおお! いやぁ、天乃忍先生の女の子は本当に可愛い。笑顔も可愛いし、困った顔も可愛いし、怒った顔も可愛い。もう、ニヤニヤしまくる。そして何よりグンバツに泣き顔の女の子が可愛い(ドン)。 春夏秋冬の季節ごとの短編集。ちなみに、オレはヒロインが悲しんでいるのに、泣き顔のあまりの可愛さに、不謹慎ながら切ない話でもなんて可愛いんだとか思っちゃったんです。天乃忍先生の描く泣いた女の子の顔が最高なのです。最高なのです。(大事なことなので2回言いました) しかも、後書きで作者自ら「女の子の泣き顔が大好きなんです…」と言われたら、もうついていくしかない。マーベラスですよお。ちなみに、私はハッピーエンド至上主義的なところがあるので、グンバツで「秋色君色」が好きです。 泣き顔 カワユスなー。 いや、何より注目すべき点は、泣き顔といっても、悲しくて泣いている顔と、嬉しくて泣いている顔があるじゃないですか。で、嬉しくて泣いている顔の可愛さといったらもうね。…、やっぱ、泣いている顔もいいな!(感想書けよ) どれも、ちょっと切ない良い話でした。マーベラスです。 ここから一色まこと先生の短編集「ガキの頃から」に続きたかったけど、もうめんどくさいからいいや。 |
2010年03月27日(土) 気になるアマゾン情報を。 【Amazon】未来日記11 プレミアムアニメDVD付き限定版 【Amazon】そらのおとしもの9 オリジナルアニメDVD付き限定版 【Amazon】クロスゲーム 17 永久保存版イラスト集付 さて、私は電車で漫画を読むのですが、一色まこと先生の漫画を電車で読むものじゃない。先日、「ピアノの森」の17巻 〜ガキの頃から〜一色まこと短編集 なんて一生懸命で、優しい話なんだろう…。と、思わずポエムを呟いてしまうぐらい良いんですよお。「ガキの頃から」シリーズと初期の「ばか。」シリーズを1冊にまとめた短編集ですが、本当にマーベラスすぎる。「花田少年史(AA) 「将ちゃん」は、都会から病気の治療の為に、田舎に引っ越してきた将ちゃんと田舎のガキの話。例えば初期「ピアノの森」の雨宮や、勉強できないクラスに優秀な土屋と葛西が混ざった「出直しといで!(AA) 特に良いのが犬のパトラッシュですよ。「花田少年史」のジロもそうなんですが、動物なのに表情豊かに笑ったり泣いたりするのは、愛くるしくて良すぎですよおおお! パトラッシュ また、「フランダースの犬」を読んで感動して「母ちゃん、オレ達幸せだね」と泣きながら言うシゲルのマーベラスなこと。「花田少年史」の「ひまわりの咲く家」のエピソードでも、一番の親孝行は生きていることだというエピソードがあったんですが、これが実に良いです。 「駒子」はWEB上で前半が読めるという便利な時代になったものです。で、刮目すべきは、主人公の男の子勝利が、しっかりものの真面目ッ子ということでしょうか。一色まこと先生って、いかにも田舎のクソガキを描くのが最高すぎで、大抵はヤンチャで勉強は出来ないって感じなんですが、勝利は自分がしっかりしないと優秀で真面目と周りから言われる程。 またまた「花田少年史」の話なのですが、ボンボンで親のいいなりになっていた春彦が、一人暮らししていた時に出会った加奈と同棲して暮らし、結局は親の言いなりになって別れてしまうという話がありました。そして事故にあい、一路の体を借りて加奈に会いに行ったわけですが、その時は加奈に子供がいました。 加奈は子供を産んでいた そして、子供がいる事を知って、もう助からないのではないか言われるほど重症で生きる気力もたいしてなかったのに、春彦は生きる気力を取り戻して奇跡的の復活をし、加奈たちを迎えに行くという、地味に良いエピソードでした。 奇跡の復活をし迎えに来た 「花田少年史」はりん子編とゴンパチ編が泣ける話の代名詞になっていますが、春彦編も本当に心温まる良エピソードですよお。 で、「駒子」もこれに通じて、ネタバレになってしまいますが駒子は14歳の時に一度だけ勝利と結ばれ、その後離れ離れになってしまうものの、実は子供を生んで帰ってくるというラストなのですが、勝利たち反田一家と再開して、戸惑ったような表情が最高すぎる。 「花田少年史」の春彦が会いに来た時の加奈と同じように、再開した瞬間の表情を、あえて描かずノッペラボウになって、その後のドアップで戸惑っているようで泣きそうな表情がマーベラスなんですよおお。 帰って来た駒子 再開した瞬間ののっぺらぼうの表情。そして駒子の戸惑った表情のドアップと最高すぎる。なんというか、萌えとかを超越した何かがある。で、「花田少年史」では加奈のその後の表情はありませんでしたが、「駒子」では、再開した瞬間の後の表情も描かれていて、これがまたマーベラスすぎですよお。 「駒子」も本当に良い話でしたが、オレが一番感動したのは「姉ちん」ですね。インポになった原因を探ったら、子供の頃に姉にちんちんは本当は姉ちゃんのものなのだと散々調教された事がトラウマになってしまったという、しょうもない事。で、ある日、姉ちゃんにお見合いの話が。 そして、姉がお見合いを受けようとすると、自分をインポにしたくせに一人で幸せになるなと反対するものの、2コ上の姉ちゃんに散々甘えていた事を思い出して、姉ちゃんを嫁に行かせる決心をしたシーンが最高に泣けるんですよおお。 姉ちゃんを嫁に出します うおぉぉぉぉぉぉぉぉ。 涙が止まらん。 さらに、ナレーションをやっていた主人公が「―父さん、姉ちゃんを嫁に行かせます!」と語っているのが、さらにマーベラスすぎる。ナレーションは死んだ父親に語っていた言葉だと思って読み返すと、さらに濃厚に深くなりますよお。 マーベラスです。さすがです。もう一色まこと先生は、休載が多いとか文句いいません。もう漫画描いてくれればいいやって気にさせてくれます。あと冨樫先生も。 泣いてしまったんだな。電車の中で号泣してしまったんだ。まわりから可哀想な人を見るような目で見られてしまいましたよ。一色まこと先生の漫画を電車で読むのは危険(結論) |
2010年03月28日(日) 漫画読むペースが遅れている。うーむ、どうにかせんとなぁ。「ドクター&ドーター」の2巻が発売されました。 まあ、どういう漫画かといえばオビのキャッチコピーだけでどんなものか分かるというすぐれもの。1巻のオビでは「ガール・ミーツ・チ○コ誕生」、2巻のオビでは「田村浩史驚愕!!!!こんな手が。女の子が股間に何ぞ生やしてキャキャウフフフ、を一般誌で。」というもの。 股間から生えてきたぞ 14歳の女子中学生が朝起きたら、股間から何かが生えていたという出オチのような素晴らしい設定。親父が貞操を守るために、股間にフェレット型のバイオ貞操帯を植えつけていたんです。2巻では、ツンデレお嬢様の倫子も本格参戦してきて、もう色々と凄いです。 さて、取りあえず「ワンピース」をジャンプまで追いつかないといけないかな、と。白ひげの死で、一つの時代が終わったわけですが、では誰の時代になるのかといえば…。バカ笑いして「俺の時代だ!」と叫ぶ男が一人。黒ひげです。 黒ひげ 何と、白ひげのグラグラの実の能力、全てを破壊する地震の力を手に入れたのです。んなアホなと思いましたが、すかさずマルコが以下のように解説。 「"普通の人間"ならば…絶対に無理だよい。だがお前らもよく知る様にティーチは少し違う…!!体の構造が…"異形"なんだよい!!―それがこの結果を生んだのか…!!?」 なんだってー!! どうやらティーチは普通の人間の構造とは違うって。そうなると、以前にも疑問に思いましたが、黒ひげ海賊団のシンボルのドクロ3つと、エースの「人の倍の人生を歩んでるお前が、この状況を理解できんわけがねェ」という発言が引っ掛かります。黒ひげの体の構造がどういうものかは分かりませんが、3つという事は将来的にはもう一つ悪魔の実を食う可能性もありますね。 しかし、こうなるとルフィ達が初めて黒ひげと出会った時の「あいつじゃねぇ、あいつらだ」という発言が一層考えさせられます。黒ひげは一体何なんだ。 あいつじゃねえ 「あいつじゃねェ…あいつらだ…」 最初は黒ひげの仲間かと思っていましたが、これは黒ひげを指して言って複数形にしている可能性が非常に高くなってきましたよおお。そもそも、白ひげ海賊団は、黒ひげが異形の構造という体を知っているようですが、見た感じは普通の人間っぽいです。うーん、どういう事だ? また、最近は小物臭全開だった黒ひげも、白ひげと同じ能力まで使えるようになってしまい、再び大物感が出てきました。 エースとの戦いの時に「この能力はおれを選んだんだよエース」という言い方をしていましたが、この言い方なら白ひげの能力地震の力も黒ひげを選んだという事でしょうか。 しかし、相変わらず謎だれけです。取りあえず判明しているのは、体の構造が普通の人と違う事と、全てはインペルダウンの囚人解放を目的としていたこと。 囚人たちの解放が全て 「初めからそれだけだ。そして、これが全て!!」 七武海に加盟したかった理由は、インペルダウンでレベル6の囚人達を仲間に加える事が目的だったとか。なるほどー、七武海への加入の理由は分かりましたが、まだ黒ひげの行動には分からない事が多いです。その最もたるものが、ドラム王国(現サクラ王国)の襲撃。 ドラム王国襲撃 七武海に加盟する為に1億を超える首を狙ったり、インペルダウンに潜入する為に七武海に加盟した、インペルダウンに侵入したのは仲間集め…と、きちんと海賊王を目指して目的を持って行動しています。しかし、ドラム王国襲撃は今なお分かりません。 まず最初に考えられるのが仲間集め。しかし、いかにもドラム王国出身っぽそうな船医"死神"ドクQは、シルエットにいる上に「たった5人」という発言から、ドラム王国を攻めた時には、仲間に加わっていた可能性が高いです。 全てはインペルダウンの囚人解放と言って七武海に加盟を目指していたですが、ドラム王国を襲った時は、まだクロコダイルが健在。つまり、当時は七武海に穴はなし。 となると、ドラム王国を滅ぼしたのは七武海加盟の為ではなく、世界政府に加盟していた国を滅ぼして大犯罪者となってインペルダウンのLEVEL6に収容されることかな。これが一番、当たり近そうでな感じかな。 あと考えられるのは、一目散に逃げ出したワポルに用事があったんじゃないかな、とか。というのも、今考えるとワポルのバクバクの実の能力は凄いですよ。人間を食って、合体させて吐き出しましたから。 バクバクの実の能力 2人の人間を1人に合体させるって、凄まじい能力ですよ。どうなんですかね、黒ひげの3つのドクロとか普通の構造じゃない体とか、バクバクの実の能力に関係しているような気もしますが。何気に3人が合体しているとか。 しかし、そうなるとワポルに黒ひげが喰われた事が前提なんだけど、コミック0巻の今から20年前だと黒ひげは白ひげの船で健在で、ワポルはまだ子供だったっぽいんですよね。 20年前 ちょっと無理があるかな。しかし、「悪魔の実の歴史上」って台詞から、ワポルがバクバクの実を食う前にバクバクの実の能力者がいたとしても不思議ではないんだよなー。どうなんだろうねぇ。黒ひげ海賊団がドラム王国を襲った真意は何なんだよおぉ。 ところで、ワポルといえば、もう王様でなくなって町を食って捕まりそうになって、橋の下で暮らすようになり、そこからバクバクの実の能力を活用して、おもちゃ屋の会社を立ち上げ、再び権力者になりました。 ワポル 「返り咲く悪の権力!!世界へ届けワポル印」というタイトルで、復活を遂げていましたが、再登場はあるのでしょうか。 そして、グラグラの実の能力を手に入れた黒ひげは、全世界に向けて「おれの時代だァ!!!!」と叫ぶのでした。そのままマリンフォードを沈めにかかります。対して、センゴク元帥は「ここに我々がいる事に意味があるのだ!!!仁義という名の"正義"は滅ばん!!!」と震えあがる台詞。 世界の中心に位置する島マリンフォードが沈んだら、白ひげ死亡以上に衝撃ですよ。はじまりまくっているな。 |