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ここに、にわかに信じることが出来ない数字がある。「沖縄の米軍人等などによる事件・事故数及び賠償金等支払い実績」(社民党要求・防衛省提出)によると、2005年(平成17年)に「1012件」とある。エッ、1年間に1012件も米兵絡みの事件・事故が起こるの? と衝撃の数字だ。同じ年、北海道は3件、東北178件、北関東144件、南関東334件、近畿ゼロ件、中国・四国50件、九州34件、そして沖縄が1012件だ。(※総計1755件 全国の事件・事故のうち57・6%の数となる)米軍基地の75%が沖縄に集中しているという実態が、如実に反映されている。そして、賠償金が支払われたのは148件に過ぎず、多くの人は泣き寝入りを強いられていると言える。

2006年(平成18年)は、953件。2007年(平成19年)は、888件と沖縄県内の事件・事故発生率は、異常に高い。本当にこんなに「事件・事故」があるのかと防衛省作成の統計の注記を見てみると、「発生件数は、防衛省が地位協定第18条にもとづく請求の処理を所掌する職務上の観点から必要となる米軍の事件・事故等件数を集計しているものであり、すべてを網羅したものではない。ただし、地位協定第18条の手続きち至らなかったものも含んでいる」とある。この統計にものってこない水面下の「統計外の事件・事故」もありますよというわけだ。

実際、沖縄ではどんな事件・事故が起きているのか。社民党要求・防衛省提出の「沖縄県における主な事件・事故一覧(2004年以降・2009年7月31日現在)」という統計を見てみよう。

2004年
6月15日 北谷村の民家の庭 (※所属・米海兵隊) 米軍機F/A18からの部品の一部が落下。
8月13日 沖縄国際大構内 (普天間) 米軍ヘリ(CH-53D)が墜落。
8月22日 本島中部 (米軍関係者) 米軍関係者による強姦事件(後に1998年6月13日の強姦事件で再逮捕)

2005年
4月27日 伊江村 (トリイ) メインパラシュートが提供施設外に落下。
5月11日 沖縄市 (在韓米軍) 米兵による強盗致傷事件。
6月6日 宜野座村 (キャンプ・シュワブ) 水陸両用車が高架橋の側壁及び上部フェンスに衝突。
6月9日 キャンプ・シュワブ水域内 (キャンプ・シュワブ) 水陸両用車が沈没。
7月3日 沖縄市 (嘉手納) 米兵による強制わいせつ事件。

2006年
1月7日 キャンプ・フォスター内 (キャンプ・フォスター) 米兵によるタクシー強盗事件
3月30日 嘉手納上空 (嘉手納) 米軍機(F-15)からパイロットのミスにより訓練用照明弾を発射。
6月4日 読谷村 (嘉手納) 米兵による交通死亡事故。
7月4日 沖縄市 (海兵隊) 米兵による強盗致傷事件。(08年4月25日事件覚知)
7月30日 北谷町 (トリイ) 米兵によるひき逃げ事故。
8月18日 沖縄市 (海兵隊) 米兵による交通死亡事故。
8月25日 陸軍貯油施設(桑江第2タンクファーム) (嘉手納) 米軍機(F-15)からパイロットの不注意により訓練用照明弾を発射。
12月13日 トリイ通信施設沖の海上 (海兵隊) 米軍ヘリ(CH-53D)が車両吊り下げ中、乱気流を受け、安全のため同車両を海上に投下。

2007年
1月5日〜 北部訓練場(福地ダム・新川ダム) 米軍のものと思われるペイント弾、照明弾等がダム湖から多数発見。
1月15日 沖縄市 (第1防空砲兵大隊PAC3要員) 米兵による強盗致傷事件。
5月26日 沖縄市 (キャンプ瑞慶覧) 米兵による強盗致傷事件。

2008年
1月7日 沖縄市
(普天間) 米兵による強盗致傷事件。
2月10日 北谷町 (キャンプ・トニー) 米兵による少女暴行事件。
2月18日 沖縄市 (米陸軍) 米兵による強姦致傷事件。
3月16日 沖縄市 (嘉手納) 米兵による強盗致傷事件。
4月9日 鳥島村射撃場付近提供海域 (海兵隊) 米軍機が訓練中に実弾をターゲットから外れて誤投下。
8月11日 うるま市 (ホワイトビーチ地区) 米兵による交通死亡事故。
10月24日 名護市 (嘉手納エアロクラブ) 嘉手納エアロクラブ所属のセスナ機が墜落。

2009年
4月4日 那覇市 (キャンプ・ハンセン) 米兵によるひき逃げ事故。

その他の主な事件(上記表の対象期間外のもの)
1995年9月 本島北部 (海兵隊) 米兵による少女暴行事件。
2009年11月 読谷村 (米陸軍) 米軍関係車両によるひき逃げ死亡事件。(捜査中、被疑者未起訴)

〔資料引用終了〕

「主な事件」を防衛省がひろったものだが、狭い沖縄でこれだけ頻繁に「事件・事故」が起きていることが、どれだけ知られているか。辻元清美さんがあるアメリカ高官にこの資料の数字と内容を示すと「知らなかった」と絶句したという。仮に首都圏で、これだけの事件が続発したとすればどうなるのか。嘉手納統合案に対しては、同基地を使用しる空軍内から「海兵隊と同居はごめんだ」との声もあると聞く。「沖縄に新たな基地負担をお願いする」と鳩山総理が言う時、これらの実態をふまえているのかと言いたくなる。












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