感染経路 香港と共通の可能性
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感染経路 香港と共通の可能性

5月10日 5時11分

宮崎県で発生した家畜の伝染病、口てい疫のウイルスを、世界各国で見つかったウイルスと比較したところ、ことし2月に香港で分離されたものに最も近いことがわかりました。農林水産省では、香港のウイルスと共通の感染経路を持つ可能性が高いとみて、さらに詳しい分析を行うことにしています。

宮崎県で発生した家畜の伝染病、口てい疫について、農林水産省では、ウイルスの遺伝子の情報をイギリスの研究機関に送り、分析を進めています。口てい疫の遺伝子には、感染を繰り返す際に変化しやすい部分があることから、この部分の遺伝情報を比較したところ、宮崎県で最初に確認されたウイルスは、香港で採取されたウイルスと遺伝情報が99.2パーセント一致していました。また、▽韓国のウイルスとは一致の割合が98.6パーセント、▽ミャンマーのものとは93.0パーセントで世界各国で採られたウイルスのうち、香港と最も近かったということです。香港のウイルスは口てい疫に感染した豚からことし2月に採られたものです。農林水産省では「香港から直接入ってきたのか、別の場所から香港と宮崎県にそれぞれ入ってきたのかはわからないが、共通の感染経路を持つ可能性が高いと考えられる」としていて、ウイルスについてさらに詳しい分析を行うことにしています。また、宮崎県内では先月20日に家畜の移動制限などの対策を実施したあとも、感染の疑いのある牛や豚が見つかるケースが続いています。こうしたことから、赤松農林水産大臣は10日、宮崎県を訪れ、東国原知事や農業関係団体などと意見交換を行うことにしています。