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【東京】

祭りの季節 到来 千貫神輿 7000人担ぎ練る

2010年5月10日

2年ぶりに「宮出し」が行われた下谷神社の本社神輿の「千貫神輿」=台東区東上野で

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 好天の中、お江戸は本格的な祭りシーズンに突入−。都内は9日、最高気温26.6度と7月上旬並みの暑さながら最小湿度が16%と低く、過ごしやすい好天に恵まれた。千代田区では神田明神(外神田2)の神田祭が行われ、台東区では下谷神社(東上野3)の大祭で高さ3メートル超の巨大な「千貫神輿(みこし)」がお目見えした。

 下谷神社の大祭は九日、最終日を迎えた。今年は二年に一度の「本祭り」。巨大な本社神輿の「千貫神輿」が、威勢良く、上野の街を練り歩いた。

 約百人で担ぎ上げる「千貫神輿」が登場するのは「本祭り」だけ。早朝の「宮出し」には地域の人たちのほか、二年ぶりの勇姿を写そうと、多くのアマチュアカメラマンの姿も見られた。

 阿部明徳宮司の祝詞奏上、手締めの後、午前六時十五分に、「千貫神輿」は、境内を出発。「ソイヤ、ソイヤ」の担ぎ手の大きな掛け声と一緒に、同神社前の浅草通りまで一気に前進した。

 二年前は雨模様だったため、参加者は「今年は晴れて良かった」と喜びの表情。「宮出し」で千貫神輿を担いだのは十年ぶりという仲御徒町三丁目南部町会の祭礼部長、平岡康義さん(50)は「五十歳の節目の年に担ぐことができて感激。町内神輿と比べて、重さが全然違う。しっかり肩に乗せ、腰を入れないと担げない」と話していた。

 神輿はこの後、氏子二十九カ町の若衆、のべ七千人が終日担いでJR上野駅、御徒町駅近くの繁華街を巡回。夕方の「宮入り」まで、周囲は氏子と見物客の熱気に包まれた。 (井上幸一)

 

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