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【プロ野球】巨人長野が球宴“出たいん弾” 決勝の3号2ラン 横浜三浦から2010年5月9日 紙面から ◆巨人4−3横浜雪化粧の山々を遠く臨むハードオフ新潟の夜空に白球が舞う。1−1の同点で迎えた5回1死一塁。巨人の長野はフェンス越えを見届けて、ゆっくりとダイヤモンドを巡った。4月8日の阪神戦から23試合ぶりとなる一発は、勝ち越しの3号2ラン。プロに入って初となる得意の右方向への本塁打で、チームの4連勝を導いた。 「しっかり芯でとらえることができ、風にも乗ってくれた」 横浜・三浦の140キロをとらえたアーチは、球団通算9000号にリーチをかける8999号。「たまたまです。でも、三浦さんから打てたことがうれしい」。謙虚に振り返った。 自らを言葉で飾り立てはしない。試合前、原監督から「(坂本)勇人に本塁打も打率も負けているようじゃ駄目だ」と気合を注入された25歳は、たじろぎながらも「頑張ります」。前日の練習では地元放送局の記者から「本塁打を打ってください」と求められ、「頑張ります」。続けて「カメラに向かって本塁打を打つと言ってください」と拝み倒されても「頑張ります」。大風呂敷は広げない。プレーのみで自分を表現する武骨さを貫いている。 巨人が新潟で公式戦を戦うのは21年ぶり。巨人ファンが7割を埋めたスタンドに向けて、長野は「これだけ大勢の人の前で打ててうれしい」と声を張り上げた。今年のオールスターゲームはくしくも、ハードオフ新潟で行われる。球宴出場を目指す新人にとって、絶好のアピール弾になった。 貯金は今季最多の11。交流戦前の首位も決めた。快調なチームの中で、「頑張ります」と繰り返すルーキーは確かな存在感を放っている。(永山陽平)
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