長崎県の壱岐市農業協同組合(JA壱岐市)で、ブランド牛として人気の県産和牛の凍結精液入り容器約1300本がなくなっていたことが24日、県などへの取材で分かった。県は凍結精液の県外への売却を原則禁止しており、紛失分が正規ルート以外で流通、繁殖に使われた可能性もあるとみて調査している。
県畜産課とJA壱岐市によると、なくなったのは約0・5ccの精液入りのプラスチック製ストロー状容器(直径約3ミリ、長さ約13センチ)約1300本で、被害額は約150万円。精液は液体窒素で凍結保存されていた。
宮崎県で4月に発覚したブランド和牛の精液窃盗事件を受け、7月末から実施した県の緊急検査で紛失が分かった。
長崎県は県肉用牛改良センターで育成した種雄牛の凍結精液を県内のJAなどに販売委託している。JA壱岐市は「精液の管理担当者が今月上旬に自殺しており、外部への流出の有無を調べるのは困難」としている。
※無断転載を禁じます。 当ホームページに掲載の記事、写真等の著作権は大分合同新聞社または、情報提供した各新聞社に帰属します。
Copyright (c) 2008 OITA GODO SHIMBUNSHA