環境設定演習(第6回)
コマンドプロンプト


コマンドプロンプト

DOSはWindows以前に使われていたパソコン用のOSで、キーボードからコマンドを入力して 使うCUI型OSである。 DOSはUNIXのシェルをベースに若干簡易化したものとして開発された。 DOSは開発メーカによっていくつかの種類がある。 Windows2000/XPのコマンドプロンプトは、DOSと似ているが使えるコマンドに若干の追加と削除が 行われている。

コマンドプロンプトは、次の点でまだまだ必要性がある。 特にネットワーク関係の作業には非常に重要である。

コマンドプロンプトの起動と終了

コマンドプロンプトの起動

WindowsXPでは次の方法(どちらでもよい)でコマンドプロンプトを起動する。

コマンドプロンプトの終了

次の方法で終了する。どちらでもよい。

コマンドの実行方法

コマンドプロンプトを起動すると C:\Documents and Settings> のように表示される。 ここで C:\Documents and Settings> のような部分をプロンプト(入力促進記号)と言い、 この後ろにコマンドを入力してもいいということを表している。

ディレクトリとパス

ファイルの整理にWindowsではフォルダを用いるが、DOSではディレクトリと言う。 ディレクトリは階層構造になる。 ファイルの存在場所の表し方をパスと言う。

ドライブの変更

ドライブを変更するには ドライブ名: の後にEnterキーを押せばよい。
C:\Documents and Settings> d:

コマンドプロンプトの主要コマンド


ファンクションキー

矢印キーやファンクションキーを使って、いったん入力したコマンドを再利用などができる。
1回押すごとに入力したコマンドを順に表示する。
↑でさかのぼったものを逆に戻す。
F7過去に入力したコマンドの一覧を表示する。一覧から実行するコマンドを選択できる。
F3直前に入力したコマンドを表示する。

コマンドの補完入力

コマンドプロンプトには、コマンド入力を補って完全にしてくれる機能がある。

コマンドプロンプトでの日本語入力

コマンドプロンプトで日本語を入力するには Alt + 半/全 (Altキーを押しながら半/全キーを押す)で 日本語入力モードになる。

コピーアンドペースト

コマンドプロンプトとWindows上のアプリケーションの間でコピーアンドペーストを行う場合、 右クリックしてショートカットメニューから選択する。たとえば、「範囲選択」を選択すれば、 コマンドプロンプト上の選択した範囲の文字列がクリップボードにコピーされ、 Windowsのアプリケーションにコピーすることができる。

ワイルドカード

ワイルドカードとは、ファイルやディレクトリを指定するときに複数のファイルを まとめて指定する方法である。

パイプ

複数のコマンドを接続して実行することをパイプと言い、記号 | で表す。 パイプでは、1個のコマンドの処理が終わると、その実行結果をパイプでつなげたもう1個の コマンドが受け取り処理を行う。 パイプの2個目に使うことができるコマンドをフィルタコマンドと言う。

主なフィルタコマンドには次のものがある。


プログラムの実行とコマンドパス


バッチファイル

バッチファイルとは、実行するコマンドをテキストファイルに書いておいて、 そのコマンドを順々に実行するものである。バッチファイルの拡張子は .bat とする。 たとえば、次の内容を npd.bat というファイルに保存して、npd test.txt で実行すると、 D: ドライブの \kankyo ディレクトリに移動し、そのディレクトリにある test.txt ファイルを メモ帳で開くことができる。
d:
cd \kankyo
c:\windows\notepad.exe %1

ftp

ファイル転送もコマンドプロンプト上から実行できる。ftpプログラムを実行することでできる。 ftpプログラムで使うことのできるコマンドについては配布資料を参照。

課題

次の課題をリポートにして提出する。

  1. 次の作業をコマンドプロンプトで行い、作業に必要なコマンドを書く。
    1. 作業ドライブを D: ドライブにする。
    2. D: ドライブのルートディレクトリに移動する。
    3. D: ドライブのルートディレクトリに kankyo という名前のフォルダを作成する。
    4. カレントディレクトリを D:\kankyo に移動する。
    5. カレントディレクトリを(D:\kankyo)に「メモ帳」を使って test.html という HTMLファイルを作成し、保存して「メモ帳」を終了する。「メモ帳」の起動はコマンドプロンプト上から行う。
    6. カレントディレクトリ(D:\kankyo)にあるファイル test.html の内容をコマンドプロンプト上に表示させる。
    7. コマンドプロンプト上で test.html の入力しEnterキーを押す。どうなったかを書く。
    8. コマンドプロンプト上で、ファイルtest.htmlをkadai.html に名前を変更する。
    9. カレントディレクトリにあるファイルの一覧を調べる。
    10. ファイルkadai.html を削除する。
    11. 親ディレクトリに移動する。
    12. ディレクトリ kankyo を削除する。

  2. コマンドパスを調べる。

  3. ディレクトリツリーを調べる。

  4. 次のコマンドを順に実行し、実行結果について説明する。実行結果は全部書かなくてもいいが どんな結果が得られるかを説明する。/w や /p などはオプションと呼ばれる。dir コマンドの オプションの説明は dir /? で得ることができる。
    c:
    cd \
    dir
    dir /w
    dir /p
    dir /o:n
    dir /o:d
    dir | more
    dir | sort
    dir | sort | more
    

  5. 次のバッチファイルを作成し、実行してみる。
    @echo off
    echo メモ帳でファイルを開きます
    echo 終了するには CTRL-C を押してください
    pause
    c:\windows\notepad.exe %1
    

  6. コマンドプロンプト上で ftp プログラムを実行し、 小松短大のWWWサーバ(www.komatsu-c.ac.jp)の自分のディレクトリの間で ファイルの転送を行う。次の作業に必要な ftp のコマンドを書く。 使うコマンドはascii, binary, byeまたはquit, cd, delete, dirまたはls, get, open, put, pwd, renameである。
    1. 作業ドライブを D: ドライブにする。
    2. D: ドライブのルートディレクトリに移動する。
    3. D: ドライブのルートディレクトリに kankyo という名前のフォルダを作成する。
    4. カレントディレクトリを D:\kankyo に移動する。
    5. カレントディレクトリを(D:\kankyo)に「メモ帳」を使って kankyo.html という HTMLファイルを作成し、保存して「メモ帳」を終了する。「メモ帳」の起動はコマンドプロンプト上から行う。
    6. コマンドプロンプト上で ftp プログラムを実行する。次からはftpのコマンドになる。
    7. 小松短大WWWサーバに接続する。
    8. 小松短大WWWサーバのpublic_htmlディレクトリに移動する。
    9. 小松短大WWWサーバのpublic_htmlディレクトリにあるファイルの一覧を表示する。
    10. テキストファイルを転送するためにファイル転送型をテキストモード(資料ではASCII)にする。
    11. 自分のパソコンのkankyoディレクトリにあるファイルkankyo.htmlを小松短大WWWサーバのpublic_htmlディレクトリ に転送(アップロード)する。
    12. 小松短大WWWサーバのpublic_htmlディレクトリにあるファイルの一覧を表示して、ファイルがアップロード されたことを確認する。
    13. 小松短大WWWサーバのpublic_htmlディレクトリのファイルkankyo.htmlをkankyo1.htmlに変更する。
    14. 小松短大WWWサーバのpublic_htmlディレクトリにあるファイルの一覧を表示して、ファイル名が変更 されたことを確認する。
    15. 小松短大WWWサーバのpublic_htmlディレクトリのファイルkankyo1.htmlを削除する。
    16. 小松短大WWWサーバのpublic_htmlディレクトリにあるファイルの一覧を表示して、ファイルが削除 されたことを確認する。
    17. 画像ファイルを転送するためにファイル転送型をバイナリモード(資料ではイメージ)にする。
    18. 小松短大WWWサーバのpublic_htmlディレクトリにあるファイルの一覧を表示する。
    19. 小松短大WWWサーバのpublic_htmlディレクトリにある画像ファイル(何でもよい)を自分のパソコンに転送 (ダウンロード)する。
    20. ftpプログラムを終了してコマンドプロンプトに戻る。
    21. 画像ファイルがダウンロードされたことを確認する。

  7. 「ペイント」のプログラムはmspaint.exeであるが、コマンドプロンプト上からはmspaintで 起動することができる。これはどうしてか、具体的に説明する。たとえばmspaint.exeファイルが どのフォルダにあるかを調べる。



    提出期限:6月3日(火)17:00