2回裏1死二塁、打者谷繁のとき、三盗を決める英智。三塁手宮本=ナゴヤドームで(榎戸直紀撮影)
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◆中日1−0ヤクルト
今季初スタメンの英智がいきなり“らしさ”全開だ。「少しでも相手が嫌がってくれればいいと思ってやっていました。だからその後の打席も、もっと塁に出てプレッシャーをかけたかったんですけど…」。7番・右翼。出塁は第1打席の右前安打だけ。その1度で十分な存在感を示した。
安打は2回1死一塁から。次の谷繁の2球目に二盗を決めた。そして5球目、今度は三盗。わずか4球のうちに1死一塁が1死三塁に。絶好機に変えた。
笘篠外野守備走塁コーチは「三盗はクラ(英智)に任せました」と振り返った。ゴーサインを与えられると迷わなかった。「出すのはベンチサイドですけど、出されたら思い切ってやるだけなので」。英智のセンスと決断力がチャンスを広げた場面だった。
「ボクがストレートパンチを一発当てたところで相手は何ともない。ジャブをコツコツと当てて、少しずつダメージを与えていければいい。ストレートパンチは和田さんたちに任せて」
昨年の10月17日、ヤクルトとのCS第1ステージ第1戦以来のスタメン。久々でも鋭く相手のスキを突いた。「与えられた場所で一生懸命やるだけです」。こんな職人が相手にいたら嫌だ。 (生駒泰大)
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