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はやぶさ投下「星の砂」隕石ハンターが捜索

5月9日10時12分配信 読売新聞

はやぶさ投下「星の砂」隕石ハンターが捜索
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読売新聞
 天文ファンでつくる「日本流星研究会」の上田昌良さん(58)(大阪府羽曳野市)ら2人の「隕石(いんせき)ハンター」が、宇宙航空研究開発機構の要請で、6月13日に小惑星探査機「はやぶさ」が豪州に投下するカプセルの捜索に参加する。

 カプセルには小惑星「イトカワ」の砂が入っているとされ、月以外の天体から砂や石を持ち帰るのは、人類初の試み。上田さんは「太陽系誕生の手がかりとなるプロジェクトで、夢のよう」と意気込んでいる。

 天文少年だった上田さんは高校卒業後、同会に入会。約40年間、流れ星の観測を続けてきた。2003年からは、流れ星の映像を自動録画できるソフトを活用。会のメンバー約30人で宮崎県から青森県までに観測カメラ約100台を設置、光の軌道から隕石の落下地点を割り出す「流星の自動カメラ観測網」を作り上げた。

 昨夏、同機構が開いた「はやぶさカプセル再突入における地上観測研究会」で、上田さんと同会会員の司馬康生さん(48)(兵庫県明石市)が独自の観測網について発表したところ、「高い技術でユニークな試みだ」と評価され、回収班のメンバーに選ばれた。

 2人は豪州の落下想定地域にカメラ数台を取り付け、大気圏との摩擦で生じるカプセルの閃光(せんこう)を手がかりに、落下地点を突き止める。ただ、隕石は大半が大気圏で燃え尽きてしまうため、これまでに独自観測で地上に落ちた可能性があったのは3件だけ。落下地点とみられる山梨市の果樹園や、大津市の延暦寺周辺を探し歩いたが、まだ発見例はない。

 上田さんは「今回は大まかな落下地点や重さがわかっているので、発見の確率は高い」と言い、司馬さんも「責任は重いが、必ず成功させたい」と話している。

 ◇はやぶさ=地球―火星間の軌道を回るイトカワから、砂やチリなどのサンプルを持ち帰ることを目的に、2003年春に打ち上げられた。05年秋に着陸に成功、今年6月に帰還予定。探査機本体は大気圏で燃え尽きる。

最終更新:5月9日10時12分

読売新聞

 

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