社会
普天間移設問題迷走 兵庫にも影
演説後、深々と頭を下げ支持を訴える民主党の立候補予定者=6日、神戸市垂水区 |
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題をめぐる鳩山由紀夫首相の迷走が、参院選を目前に控えた民主党の立候補予定者らを苦境に立たせている。兵庫選挙区(改選数2)の現職、新人も街頭演説や集会で釈明に追われている。野党の候補予定者らは首相の資質などを厳しく問うが、政府案に代わる具体的な対案は示せぬまま。「日本の安全保障問題がクローズアップされた点は意義があった」と評価を口にするなど攻めあぐねている。
「総理があまりにぶれているとの批判もある。しかし…」
今月6日夜、神戸市垂水区で開かれた集会。民主現職の水岡俊一氏(53)は演説の中ほどで、普天間問題を取り上げ、集まった支持者に懇願した。
「(総理は)5月末の決着に向け、見通しが甘かったことも認めながら協議を進めている。どうか見守ってください」
その一方で「約180項目のマニフェストのうち、約85%に着手し、約20%は完了した。子ども手当や高校授業料無償化など、公約を次々と実行している」と政権交代の成果をアピールした。
だが、街頭では有権者から「約束違反」「うそつき」と非難される場面も。別の集会に駆け付けた同党の辻泰弘参院議員(54)は支持者らに陳謝し、「必ず近いうちに対処する。時間を下さい」と訴えた。
新人の三橋真記氏(32)は、首相の沖縄訪問翌日の5日、神戸市中央区で、同党の兵庫選出の衆院議員らとともに10時間に及ぶ街頭演説会を開いた。厚生労働省の官僚として携わってきた社会保障問題などを取り上げたが、普天間については「専門外」と触れずじまい。有権者の批判には「説明責任を果たし、自覚を持ってやります」との答えで通しているという。
こうした民主の候補予定者に対して、自民現職の末松信介氏(54)は「首相はぎりぎりの到達点だった自公政権時の案を白紙に戻した。国益に対して無責任」と批判。ただ、「安全保障、抑止力などについて国民の関心が高まったのも事実」と指摘し、「意味のある『迷走』と言えなくもない」と話した。
(中島摩子)
(2010/05/09 12:01)
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