2月のある朝、即座に助言をもらえると思って意を決して電話した。涙ながらに話したが「私は看護師。専門の人に話しませんか」と言われ、気力を失って医師の診察は受けなかった。裁判の経験に悔いはないが、今も10分以上は運転できないという。
遺体写真の扱いについて、福岡地検は「視覚的な説明が必要な場合もあり、影響には配慮している」と説明。福岡地裁は「裁判員が事後に体調不良などの問題があれば、いつでも相談に応じる」としている。
西南学院大の平井佐和子准教授(刑事法)は「裁判では生々しい証言や写真が証拠として示されることもある。選任の段階であらかじめ説明し、事情によっては辞退を認めることも可能にするべきではないか」と指摘している。(金子元希)