魁皇の地元は１０００勝に不安？…８日、夏場所初日

　大相撲夏場所は９日、両国国技館で初日を迎える。注目はあと９勝で千代の富士に続く史上２人目の通算１０００勝を達成する大関・魁皇（友綱）だ。しかし、地元の福岡県直方市も大記録達成時の祝賀イベントへの準備に入っているかと思いきや、最近の成績を考慮し祝賀行事を控えていることが判明。ふるさとの不安を歓喜に変えるべく、３７歳が大記録へ挑む。

　通算１０００勝。偉大な記録への挑戦にも、魁皇はいつも通りだった。「オレにとってはどの場所も大切な場所。これまでもそうだし、今場所も同じ」。注目の初日前日。墨田区の友綱部屋でけいこ後、あと９勝に迫った大台にも慌てず騒がず、不動の姿勢で土俵に立つ覚悟を明かした。

　千代の富士に続く史上２人目の１０００勝。主役は平常心も、不安を明かすのがふるさとの直方市だ。５回の優勝、大関昇進、さらに今年初場所の幕内通算勝ち星の新記録達成、春場所の幕内在位１００場所到達など、記録を更新するたびに地元は祝賀イベントを開いてきた。ところが今回は違う。「最近の成績を見ると、９勝できるかどうか心配なんです。ですから、今のところ具体的に１０００勝達成したら何かをしようという話は出ていません」と魁皇後援会は明かす。

　確かに昨年初場所から９勝を挙げたのは今年初場所のみ。あとはすべて８勝どまり。今場所中に達成できるかどうか、ふるさとは疑心暗鬼なのだ。もちろん達成すれば「お祝いはやることになると思います」と後援会。魁皇はもちろん、ふるさとにとってもこれまで以上に手に汗握る場所になりそうだ。