【党首討論詳報】(12)鳩山氏「給油、単純に延長するつもりない」
2009/08/17 16:46更新
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記事本文
――オバマ米大統領は(イラク)戦争に反対だった。あの戦争の評価について、オバマ氏と麻生氏は認識を異にすると
麻生太郎首相「私は少なくともイラク戦争に関して言わしていただければ、われわれは国際的社会、国際社会が少なくともイラクというものに関して、みんなでこれは、ということで私どもはこれに参加をしたということであって、そのことに関しましては、われわれはきちんとした対応をしたと思っております。で、ぼくはあの戦争は正しかったか間違っていたかと、戦争ってのは後になってどちらかにでも理屈はつきますんで、なんとも答えることはできません。しかし、私どもは対応としては決して間違っていなかったと思ってます」
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記事本文の続き ――続いて鳩山氏。民主党は対等な日米関係というスローガンだ。冷戦が終わったのに米軍基地が減らない、米兵の事件が起きるたびに地位協定の不条理さに世論の反発が起きる。一方で、北朝鮮が核を開発し、ミサイルを飛ばす。中国は急速に軍事費を増大させている。東アジアをめぐる安全保障上の緊張要因はむしろ高まっているという見方もある。果たして日本の安全は大丈夫なのか、日米同盟は維持できるという根拠は
鳩山由紀夫民主党代表「北朝鮮の脅威というものは確かに存在はしていると。その認識は今の政府と変わりません。ただ、オバマ大統領自身が核のない世界を求めてきていると。そして対話と協調路線だということをしばしばおっしゃると、まさにその通りだと思います。今一番必要なのは外交、対話と協調ということによって世界のさまざまな脅威に対して答えを出すと、いたずらに戦力的なものを高めることによって解決をうながすということではないと。外交というものの力というものをもっと、前に出すことが、今一番重要なことだと、私はむしろそのように考えております」
「したがいまして、当然のことながら、オバマ大統領との間で政権をとりましたら、信頼関係の構築をすることが必要であって、今すぐにですね、信頼がないまま地位協定、早く見直してくれとか、あるいは、基地、撤退してくれというようなことを無理にいってもなかなかそれは解決は難しいということは理解をしております。しかしそれは、理解をしていく中で、信頼関係を構築していく中で包括的なレビューっていうものを行って解決をすることが十分にできるテーマだと、そのように考えています」
――米軍再編をめぐって焦点になっている普天間基地の移転問題。民主党は県外移設を言ってるが、そのめどは。あるいは、辺野古案に民主党も戻ってくるのか
鳩山氏「むしろ申し上げたいのは、橋本(龍太郎)政権以来ですね、決めたはずなものがいまだ、普天間が移設されていないということに対して、現政権に対して、多くの特に沖縄県民は失望していると、そうまず申し上げておきます。政権を当然、とってみないと中が見えない部分ってものも現実にはあるのがご案内の通りです。私ども、基本的な立場を変えるつもりはありません。すなわち、基本的には一番いいのは海外に移設されることが、移転されることが望ましいと思っておりますが、最低でも県外移設が期待をされると思っています」
「しかし、それもくどいようですが、一気にですね、政権をとった直後に交渉してすぐに解決ができるというものでもりませんし、この問題は、沖縄県、特に知事をはじめとする沖縄県民の思いというものも十分に理解をしていかなければなりません。その中で、われわれくどいようですけども包括的なレビューを行って最終的な結論というものを得てまいりたいと、基本的なスタンスを変えない中で、きちんとした信頼関係の中でレビューを行っていくというスタンスでございます」
――もうひとつ鳩山氏。ソマリア沖の海賊対策、インド洋での給油支援、この問題に対して民主党の政策がはっきりしない。党幹部の発言もニュアンスが違っていてよくわからない。海賊対策への自衛隊派遣をどう考えるのか、給油支援は打ち切るのか
鳩山氏「まず、海賊対策でありますが、そもそも私どもの議員仲間のほうからこの海賊対策の議論がスタートをいたしました。したがって私どもは海賊対策に関して、本来ならば海上保安庁の船が出るのが一番望ましいことはわかっているけれども、現実問題としてそれが現実的でないという判断の中で、自衛隊の船が出ることをそのことを私どもは認めております。そのこともマニフェストの中に書かしていただいているところでございます」
「それから、また、インド洋の給油の問題でありますが、インド洋の給油に関して私どもとして、すぐに撤退をしろ、などということを政権をとって簡単に申すことができないことであることは外交案件ですから理解をしております。しかしながら、われわれとしてアフガンに対する協力ということを考えれば、もっと別の道のほうがはるかに喜ばれる道を十分に準備することができる、そのように考えております。したがいましてアフガン対策というものを充実をさせていきながら、決してインド洋の給油の代わりにこちらをやるということはありません。むしろトータルとしてのアフガニスタンに対する支援のあり方、民生の支援、ネーション・ビルディング、いわゆる国家の建設、あるいは貧困の除去、そういったものに対して直接的な協力をもっと行うことによって日米関係もプラスに導いていきながら、インド洋の給油というものに対して、結論を見いだすことが十分にできると、そのように思っていますので、基本的な対応は変えるつもりはありません」
――つまり、1月で撤収させるということか
鳩山氏「基本的な発想はそうです。単純に延長するつもりは一切ありません」
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