金総書記訪中:政治局常務委員9人全員で歓迎
北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記を迎えた中国は、今回も最高指導部(共産党政治局常務委員)9人全員による最高レベルの歓迎ぶりだったことが分かった。ほかの外国首脳が訪問する際には見られない歓待だ。
5日に北京の人民大会堂で開かれた胡錦濤国家主席との首脳会談には、習近平国家副主席が同席し、注目を集めた。習副主席は中国の次期指導者として最有力視されており、最高指導者としての経験を積むため同席したとみられる。
首脳会談に続く夕食会には、中国の最高指導部が大挙出席した。胡主席と習副主席のほか、全国人民代表大会(全人代)の呉邦国常務委員長、全国人民政治協商会議(政協)の賈慶林主席、李長春・政治局常務委員、郭伯雄・中央軍事委員会副主席、劉淇・北京市共産党委書記、戴秉国国務委員(外交担当)らが出席した。中国側の出席者は円卓で金永春(キム・ヨンチュン)人民武力相、金己男(キム・ギナム)労働党中央書記処書記、張成沢(チャン・ソンテク)労働党行政部長ら北朝鮮の随行員の間に着席し、両国関係の親密さをアピールした。
6日に開かれた呉邦国常務委員長との会談には、王家瑞・共産党対外連絡部長、陳徳銘商務相が同席し、温家宝首相との会談にも政治局常務委員の賀国強、周永康の両氏、王岐山副首相らが姿を見せた。
これに先立ち、3-4日の大連訪問で港湾施設を視察した際には、次期首相候補とされる李克強副首相が案内役を務めた。北京市昌平区の生命科学院にあるバイオ企業「博奥生物」を訪れた際には、胡主席が自ら同行した。6日午後に北京を発つ際には、賈慶林政協主席が見送った。
中国は金総書記の04年と06年の訪問時にも、最高指導部全員が会談している。北京の対北朝鮮消息筋は「4年前と同様に中国の指導部が会談、夕食会に出席したり、産業施設の視察に同行したりする形で金総書記とあいさつを交わした。中朝関係でなければ見ることができない歓待ぶりだ」と指摘した。
北京=崔有植(チェ・ユシク)特派員
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