金総書記訪中:北朝鮮に改革開放迫った中国(下)

 これまで非同盟外交を掲げ、内政干渉をタブー視してきた中国が、「北朝鮮の内政と外交上の重大問題を知らせてほしい」と直接言及した裏には、最近のこうした事情があるというのが北京の外交関係者の見方だ。北京の外交筋は、「胡主席の発言は本来ならば内政干渉として、両国間で大きな問題になったはずだ」と述べた。

 6日には温家宝首相も金総書記との会談で、「忠告」に近い発言を行った。温首相は「これまでと同様に中国は北朝鮮の経済発展と民生改善を支持する」と表明した上で、金総書記に「中国の改革開放建設の経験を紹介したい」と述べた。誰もがすでに知る中国の改革開放の成功を紹介するという言葉は、事実上北朝鮮に改革開放を迫ったものと受け止められている。

 中国指導部はこれまで、北朝鮮の立場を考慮し、両国指導部の会談では「開放」という言葉をほとんど使わなかった。「開放」に言及する際にも、北朝鮮を示唆するという印象を与えないよう細心の注意を払っていた。だが今回、温首相はこうした慣行を破り、改革開放に直接言及した形だ。

 温首相の続く発言も、「中国企業の北朝鮮への投資を歓迎する」との立場を示した金総書記にとって決まりが悪いものだった。温首相は、「両国の協力には大きな潜在性がある」「国境地帯のインフラ建設を急ごう」「新たな協力分野と協力方式について研究、討論を進めよう」と述べた。「すぐに投資を」という北朝鮮側の要求に対し、「インフラと制度の改善が先決だ」とクギを刺した格好だ。

 このほか、中朝間の会談内容が余すところなく新華社を通じて報じられた点が過去とは異なる、と専門家は指摘した。中国は2000年以降、金総書記による4回の訪問で、首脳会談の内容をいずれも新華社を通じて伝えており、今回も2600字に及ぶ報道を行った。

北京=崔有植(チェ・ユシク)特派員

【ニュース特集】金総書記4年ぶり訪中

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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