ウッドストック・フェス、韓国で開催されるのか(下)

 国防部長官が「『天安』の沈没事故の原因は魚雷の可能性が高い」と発表した四日後の4月6日、主催側は京畿道観光公社や京畿道、坡州市、警察・消防関係者、住民代表などと共に、臨津閣(京畿道坡州)で開催されるロックフェスティバルの説明会を開いた。

 京畿道関係者は、「当時、参加者のうち、この行事に反対する意見は全くなかった。臨津江流域の民間人統制区域(民統線)に近い臨津閣平和ヌリ大公演場の2万5000坪(約8万2500平方メートル)と5万坪(約16万5000平方メートル)の敷地を、条件付きで貸し出すことで許可が下りている」と話した。

 京畿道庁側は「『天安』の事故について憂慮しなくてはならない可能性はあるが、われわれは単に場所を貸し出す側」と付け加えた。京畿観光公社は、「場所の許可が下りているのは確かだが、イベントは実際に行われるのか」と逆に問い返した。

 KBS Nは「追って、国防部と文化体育観光部から後援を受ける予定だ」と話した。このようにうわさばかりが飛び交う中で、ネットユーザーの期待はふくらんでいった。もちろん、賛否両論はあった。

 「世界的なミュージシャンが集まって民統線の向こうに平和、反戦のメッセージを伝達することに意味がある」という意見と、「『天安』の事故で情勢が混乱しているのに、政治的な意味がある臨津閣で大騒ぎするのは不適切だ」という意見だ。

 ある音楽評論家は「3年前、あるフェスティバルがボブ・ディランを招いたと発表したが、翌年のフェスティバルにボブ・ディランは参加せず、荒唐無稽(むけい)なうわさに過ぎなかった。確実な情報がない中で、大げさなうわさだけが流れているため、もう少し見守らなくてはならない」と話した。

韓慶珍(ハン・キョンジン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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