ソウル市教育監選:保守候補、一本化失敗で乱立状態

国民連合は李元熙氏を選出

 ソウル市教育監(教育長に相当)選挙の「保守単一候補」として、李元熙(イ・ウォンヒ)候補(元韓国教員団体総連合会長)が最終的に選出された。300余りの保守・教育団体の集合体である「正しい教育国民連合(以下、国民連合)」は6日、ソウル市鍾路区蓮池洞にある韓国基督教連合会館で、「ソウル市反全教組(全国教職員労働組)教育監単一候補選出大会」を行い、李候補を単一候補に選定した。

 李元熙候補は受諾演説で、「30年を教職にささげてきたし、わが家は親子3代教師の家系だ。大韓民国ソウルを、世界一の教育革命を実現した都市にする」と誓った。李候補はまた、「一本化からの離脱を宣言した候補や中道性向の候補らを取り込んで、必ず左派候補に勝つ」と話した。

 しかし、当初一本化に参加した7人のうち、李候補と金京会(キム・ギョンフェ)候補を除く5人が予備選挙に不参加、もしくは結果に不服という立場を表明した。これについて、「保守候補一本化の試みがむしろ分裂を招いた」という指摘が出ている。

 予備選挙で2位だった金鎬城(キム・ホソン)候補と4位だった金成東(キム・ソンドン)候補が、相次いで予備選挙不服の意思を表明した。金鎬城候補は本紙とのインタビューで、「世論調査では勝ったのに、不公正な選出人団の組織投票に押されて落選したため、承服できない」と話した。金成東候補も、「選出人団の投票過程で不公正な面が幾つかあった。進退について悩んでいる」と述べ、事実上予備選挙に不服とした。

 これに先立ち、予備選挙直前には李敬馥(イ・キョンボク)候補(元ソウル高校長)が緊急記者会見を開き、予備選挙に参加しないことを表明した。李候補は「当初の参加者の半分が離脱し、国民連合の当初の役員ら109人のうち59人が退任したため、発足の趣旨がかなり薄まった。密室選挙、半分だけの一本化になった」と主張した。

 保守候補のうち金英淑(キム・ヨンスク)、南承希(ナム・スンヒ)両候補は、初めから国民連合の候補一本化に参加しなかった。今月3日以降、権泳俊(クォン・ヨンジュン)、イ・サンジン、李敬馥、金鎬城、金成東各候補が相次いで一本化の隊列から離脱した。これによって「保守一本化」にもかかわらず、結果的にソウル市教育監選挙には、保守候補が少なくとも8人立候補するものとみられ、「保守乱立」現象が予想される。

 国民連合の関係者は「法定選挙運動期間に突入すれば、予備選挙に不服を示したり、離脱した候補に対しては落選運動を行い、“単一保守候補”の李元熙候補を最大限支援する」と話した。

 ソウル地域のある小学校校長は、「子どもの教育に責任を持つという人たちが、一本化に合意しておきながら、基本的なルールさえ守らなかった。小学校の会長選挙でもこんな風にはならないだろう」と話した。

オ・ヒョンソク記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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