指紋を偽造し日本へ密入国、飲食店従業員ら検挙(下)

 ソウル地方警察庁の国際犯罪捜査隊は6日、こうした手口で日本への密入国を手助けしたとして、偽造グループの総責任者のC容疑者(43)を逮捕した、と発表した。警察はまた、偽造をあっせんしたK容疑者(32)や、日本へ密入国したB容疑者ら17人を書類送検するとともに、中国へ逃亡した技術者のH容疑者ら二人を指名手配した。

 警察によると、C容疑者らは07年11月から昨年5月にかけ、日本へ不法入国し送還された韓国人13人から、1200万-1500万ウォン(約95-119万円)を受け取り、指紋を偽造して、約2億ウォン(約1600万円)の収益を上げていたという。

 10年以上にわたり、密入国者に偽造パスポートを販売してきたC容疑者は、日本当局が入国審査を強化したため、新たな手口を考案したことが分かった。

 警察は、「昨年3月、偽造した指紋で日本へ密入国しようとした韓国人が、日本の空港の入国検査場で見破られた」との情報を入手し、捜査に着手した。最近、日本へ密入国した韓国人が強制送還されたのを受け、捜査を本格化させ、指紋の偽造グループを検挙した」と説明した。

 現在、指紋を読み取る技術は、指先の表面(表皮)の指紋だけでなく、表皮から約0.5ミリ下の真皮の指紋まで認識できるほど発達したが、空港の入国審査場の指紋読み取り機はまだ、こうした技術を反映できていないという。警察の関係者は、「韓国でも今年下半期から、入国する外国人の指紋を採取・認識するシステムを導入する予定だが、それだけに、指紋の偽造を取り締まるための対策が急務だ」と話している。

チェ・ソンジン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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