『ニュースのフリマ!!』
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9回表終了でゲームセットのプロ野球が3時間45分
もかかるとは予想だにしなかった。
群馬ダイヤモンドペガサス11-5信濃グランセローズ(4日、高崎市城南球場)
両チーム計26安打。登板した投手は…途中で数えるのをやめてしまったが、少なくとも8人はいただろう。
北関東北信越(群馬、長野、新潟、富山、福井、石川)で行われているプロ野球独立リーグ「BCリーグ」(ベースボール・チャレンジ・リーグ)の一戦。近所に用があったついでに高崎まで足を伸ばし、四国・九州アイランドリーグに次ぐ独立リーグとして2007年に始まった“もう1つのプロ野球”を初めて観た。
BCリーグに関する知識はゼロ。リーグ事情や各チームの置かれた状況も分からない。あくまでこの日の試合を観た限りの印象だが、まがりなりにもプロの試合としてはお粗末だった。
出てくる投手が軒並み、スピードがない上に制球力に欠ける。版で押したようにMAX130キロ程度だから、甲子園で投げる高校生の方が速い。落ちる球のコントロールがきかず、ホームベースの前で“お辞儀”。コーナーワークに優れているでもなし、緩急のめりはりも乏しい。当然、打者も早打ちしないで球を見極め、三振も少ない。よって1打席あたりの時間が長く、1回表裏の攻防に1時間も費やすハメに。
5回には信濃の2番手?が簡単に2人片づけ、3人目も2ナッシング(ボールカウントの大リーグ方式採用はどうなった?)まで追い込みながら制球が乱れ、2-3となって放った甘い球が一発食らい、さらに後続を3人続けて塁上に出して2人押し出しという、ありえない展開も目の当たりにした。
昨季リーグ覇者の群馬はゴールデンウイーク5連戦の最中。投手は今季初先発だったという。秦真司監督(47=ヤクルト黄金時代の捕手)は勝利インタビューで「NPB(日本プロ野球機構)でいえば6連戦の最後にあたる。NPBと違って5連戦は選手たちもあまり経験ない…」などと話していた。
さまざまな状況からこういう乱戦になったのだろうが、それにしても独立リーグはまさにそのNPBを目指す若者たちの集団のはず。にもかかわらず、投手からは打者に向かっていく気迫はおろか野心も覇気もうかがえない。走者を出せばしきりに牽制球を投げ、揚げ句に悪送球で進塁を許す。かつての星野仙一監督(63)なら鉄拳制裁ものだろう。唯一、最後に出てきた群馬の投手がMAX141キロで力のあるところを見せていたが。
野手陣も打撃はともかく、守備が心もとない。三振をとった後の球回しで捕手がいきなり暴投で失笑を買う。ただでさえ試合が長いのに延々と判定に抗議して退場処分を受けた信濃の監督、モメた理由について「説明しろ」という観客の要求に応えず、退場だけを場内に告げた主審…。「高校野球以下だ」と怒って早々と球場を後にした観客も。
長いことも重要であるインドのマサラ・ムービー並みの3時間45分を1200円(小中高400円、未就学児無料)で楽しめた一方、徒労感も残った“打撃戦”。とはいえBCリーグをけなすのが本意ではない。
リーグのオフィシャル・プログラムによると、今季ドラフトではオリックス4位指名の前田祐二投手(24)ら3人がBCからNPB入りを果たした。巨人の育成1位星野真澄投手(26)は支配下登録に。これまでに計7人がNPBに駆け上がったというから、一定の成果を挙げている。
観衆は1000人程度に見えたが、発表は2600人以上だったという。ファウルボールはスポンサーの提供により持ち帰りOK。試合前、試合中にもファンサービスがあり、試合後はグラウンドが子供に開放されキャッチボールが行われていた。この日「群馬物産賞」に選ばれた丹羽良太外野手(25)には地元企業の「もつ煮」が。選手とファンがスタンドや球場の外で触れ合う光景も当たり前のことのように見られた。チケットには、あだち充(59)のイラストだ。
アイランドリーグや関西独立リーグも見たことがないが、NPBへのステップと地域密着という立ち位置はみな共通しているはず。昔見た米マイナーリーグ(テネシー州のダブルAだったと思う)は、小さいながらも地域のお祭りのようだった。それに比べると群馬で見たBCはまだまだ。
BCには、サッカーのJクラブと同じニックネームの「新潟アルビレックス・ベースボール・クラブ」もある。現在、各地の独立リーグに加え、NPBの二軍によるリーグ戦も行われている。これらを再編成し、総合スポーツクラブの1つとして活動するチームを増やすといったことを構想するプロ野球関係者の出現を期待する。
それにしても、4日の試合は正午プレーボールだからよかったものの、午後6時なら終了が10時前。やはり長すぎる…。
群馬ダイヤモンドペガサス11-5信濃グランセローズ(4日、高崎市城南球場)
両チーム計26安打。登板した投手は…途中で数えるのをやめてしまったが、少なくとも8人はいただろう。
北関東北信越(群馬、長野、新潟、富山、福井、石川)で行われているプロ野球独立リーグ「BCリーグ」(ベースボール・チャレンジ・リーグ)の一戦。近所に用があったついでに高崎まで足を伸ばし、四国・九州アイランドリーグに次ぐ独立リーグとして2007年に始まった“もう1つのプロ野球”を初めて観た。
BCリーグに関する知識はゼロ。リーグ事情や各チームの置かれた状況も分からない。あくまでこの日の試合を観た限りの印象だが、まがりなりにもプロの試合としてはお粗末だった。
出てくる投手が軒並み、スピードがない上に制球力に欠ける。版で押したようにMAX130キロ程度だから、甲子園で投げる高校生の方が速い。落ちる球のコントロールがきかず、ホームベースの前で“お辞儀”。コーナーワークに優れているでもなし、緩急のめりはりも乏しい。当然、打者も早打ちしないで球を見極め、三振も少ない。よって1打席あたりの時間が長く、1回表裏の攻防に1時間も費やすハメに。
5回には信濃の2番手?が簡単に2人片づけ、3人目も2ナッシング(ボールカウントの大リーグ方式採用はどうなった?)まで追い込みながら制球が乱れ、2-3となって放った甘い球が一発食らい、さらに後続を3人続けて塁上に出して2人押し出しという、ありえない展開も目の当たりにした。
昨季リーグ覇者の群馬はゴールデンウイーク5連戦の最中。投手は今季初先発だったという。秦真司監督(47=ヤクルト黄金時代の捕手)は勝利インタビューで「NPB(日本プロ野球機構)でいえば6連戦の最後にあたる。NPBと違って5連戦は選手たちもあまり経験ない…」などと話していた。
さまざまな状況からこういう乱戦になったのだろうが、それにしても独立リーグはまさにそのNPBを目指す若者たちの集団のはず。にもかかわらず、投手からは打者に向かっていく気迫はおろか野心も覇気もうかがえない。走者を出せばしきりに牽制球を投げ、揚げ句に悪送球で進塁を許す。かつての星野仙一監督(63)なら鉄拳制裁ものだろう。唯一、最後に出てきた群馬の投手がMAX141キロで力のあるところを見せていたが。
野手陣も打撃はともかく、守備が心もとない。三振をとった後の球回しで捕手がいきなり暴投で失笑を買う。ただでさえ試合が長いのに延々と判定に抗議して退場処分を受けた信濃の監督、モメた理由について「説明しろ」という観客の要求に応えず、退場だけを場内に告げた主審…。「高校野球以下だ」と怒って早々と球場を後にした観客も。
長いことも重要であるインドのマサラ・ムービー並みの3時間45分を1200円(小中高400円、未就学児無料)で楽しめた一方、徒労感も残った“打撃戦”。とはいえBCリーグをけなすのが本意ではない。
リーグのオフィシャル・プログラムによると、今季ドラフトではオリックス4位指名の前田祐二投手(24)ら3人がBCからNPB入りを果たした。巨人の育成1位星野真澄投手(26)は支配下登録に。これまでに計7人がNPBに駆け上がったというから、一定の成果を挙げている。
観衆は1000人程度に見えたが、発表は2600人以上だったという。ファウルボールはスポンサーの提供により持ち帰りOK。試合前、試合中にもファンサービスがあり、試合後はグラウンドが子供に開放されキャッチボールが行われていた。この日「群馬物産賞」に選ばれた丹羽良太外野手(25)には地元企業の「もつ煮」が。選手とファンがスタンドや球場の外で触れ合う光景も当たり前のことのように見られた。チケットには、あだち充(59)のイラストだ。
アイランドリーグや関西独立リーグも見たことがないが、NPBへのステップと地域密着という立ち位置はみな共通しているはず。昔見た米マイナーリーグ(テネシー州のダブルAだったと思う)は、小さいながらも地域のお祭りのようだった。それに比べると群馬で見たBCはまだまだ。
BCには、サッカーのJクラブと同じニックネームの「新潟アルビレックス・ベースボール・クラブ」もある。現在、各地の独立リーグに加え、NPBの二軍によるリーグ戦も行われている。これらを再編成し、総合スポーツクラブの1つとして活動するチームを増やすといったことを構想するプロ野球関係者の出現を期待する。
それにしても、4日の試合は正午プレーボールだからよかったものの、午後6時なら終了が10時前。やはり長すぎる…。
プロフィル
渡辺学のプロフィル
1986年入社。ゴルフ担当を経て89年からテニス、ラグビー、アメリカンフットボール、アマチュアレスリ
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