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名城、V3ご褒美で“デジタル移行”計画

 公開計量を一発でパスした王者・名城信男(中央左)とウーゴ・カサレス(同右)=大阪市のヤマダ電機LABI1なんば店(撮影・佐々木彰尚)
 公開計量を一発でパスした王者・名城信男(中央左)とウーゴ・カサレス(同右)=大阪市のヤマダ電機LABI1なんば店(撮影・佐々木彰尚)

 「WBA世界Sフライ級タイトルマッチ」(8日、大阪府立体育会館)

 日本初の公開計量が7日、大阪・難波の「ヤマダ電機」で行われ、王者・名城信男(六島)と挑戦者ウーゴ・カサレス(メキシコ)がともにリミットの52・1キロで一発パスした。ヤマダ電機はV3戦のスポンサーで、名城は「試合に勝ったらパソコンが欲しい」とおねだり。パソコンに触ったこともないアナログ人間から、『デジタル移行』を宣言した。

  ◇  ◇

 ズラリと並ぶ家電の中から、名城が1つの商品に狙いを定めた。「試合に勝ったら、パソコンが欲しい」。計量会場を提供し、今回のスポンサーでもある「ヤマダ電機」に“勝利のご褒美”をおねだりした。

 パソコンは持っていないだけでなく、「触ったこともない」という。ほぼ毎日ブログに記事をアップしているが、すべて携帯電話を使っての打ち込み。「長文を打つのは大変。だからいつも(文章が)短いんです」。ただ、携帯メールはほとんど使用しない。「メールは何だかねぇ…電話の方が早いし」。

 名城の“アナログ人間”ぶりは徹底している。家のテレビはブラウン管で、テレビとビデオが一体になった「テレビデオ」。今年1月のビンゴ大会で大型の薄型液晶テレビを当てたが「まだ箱に入ったままなんです」。小さなテレビデオの方が「何だか落ち着く」という。そんな名城が「パソコンをもらえたら、パソコンデビューします」と宣言。ヤマダ電機の広報担当者は「前向きに検討します」と話した。

 計量は一般のファンに公開して行われた。日本ボクシングコミッション(JBC)の安河内事務局長は「公開計量は記憶にない。世界戦ではおそらく日本初でしょう」と話し、「普通は映像でしか見られないものですから、いいことだと思う」とボクシングファンの拡大を期待した。

 ただ集まったファンは50人ほど。六島ジムの枝川会長は「500人ぐらい来てほしかった」とガッカリ。「次はもっと集めたい。そのためにも名城にはインパクトのある試合をしてもらわんと」と厳命した。「パソコン」と「ファン」の両取りを目指し、王者は難敵との再戦リングに立つ。

(2010年5月9日)
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