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[ボクシング]名城、異例の家電量販店で公開計量…WBAスーパーフライ級戦

計量を終えた名城信男(左)とウーゴ・カサレス(右)は、ラウンドガールとファイティングポーズをとり健闘を誓い合った

 ◆プロボクシングWBA世界スーパーフライ級タイトルマッチ 名城信男─ウーゴ・カサレス(8日・大阪府立体育会館第一)王者・名城がラスベガス流の公開計量でKO宣言した。指名挑戦者・カサレスとのダイレクトリマッチの前日計量が7日、大阪市内の「ヤマダ電機 LABI1なんば店」で行われ、ファンの前で過去最高に仕上がったV3ボディーを披露した。国内の世界戦計量が一般公開されるのは極めて異例。雨と告知不足もあって約100人と寂しい集客だったが、名城は「わかりやすくKOで勝つ」と激闘での防衛を誓った。

 一瞬だけ静まった計量中、一般の若い女性が熱心に携帯カメラを向けていた。おそらく、オーバーだった時にチャンプがパンツを脱いでしまう事態を予想していないのだろう。結果は両者ともにリミットちょうどの52・1キロで一発パス。心配された“ハプニング”は起きず、磨き上げられた肉体美に拍手が起きた。

 日本国内の世界戦計量はホテルなど非公開で行われることがほとんど。今回は枝川孝会長の発案で3月に世界戦会見を同店で行い、JBCの安河内事務局長も「聞いたことがない」という前代未聞の家電量販店内での計量まで実現。会場は子どもの遊技場の隣。名城は「待ち時間が短く感じた」と初めての雰囲気を楽しんだ。

 海外の公開計量にあこがれていた。米ラスベガスのビッグマッチの公開計量に押しかける3~4000人には及ばない100人の集客でも、狙いは一人でもボクシングのだいご味を知ってもらうこと。ファンから「ラスベガスに行ってや!」と直々に声援を受け、「わかりやすくKOで勝ちたい」と気合が入った。

 実は縁遠い店だった。いまだブラウン管テレビを愛用する超アナログ人間だが「勝ったらパソコンがほしい」とV3でデジタル化も宣言した。過去の世界戦で初めて計量前日にアンダーになる「過去最高」(藤原トレーナー)の仕上がり。愚直なファイターはリング上での大暴れで注目度を上げていく。

 ◆海外の公開計量 米ラスベガスで行われるビッグマッチでは計量そのものがイベント化している。1日に行われたメイウェザー・モズリー(ともに米国)戦の公開計量には約3000人、昨年5月のパッキャオ(フィリピン)・ハットン(英国)戦の公開計量には約4500人がホテル内の会場に詰めかけた。メキシコやタイではショッピングモールなど屋外での公開計量も珍しくない。

(2010年5月8日10時31分  スポーツ報知)

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