【ニューヨーク=山川一基】米消費者情報誌「コンシューマー・リポート」は7日、4月に「購入するな」と評価したトヨタ自動車の高級スポーツ用多目的車(SUV)レクサス「GX460」(2010年型)について、評価を撤回すると発表した。トヨタが販売をやめて改修した結果、安全になったとしている。
同誌は4月中旬、独自のテストコースで急ハンドルを切る実験をしたところ、電子制御による横滑り防止装置が作動する前に車体がほぼ横向きになるまで滑ったとして、「大けがや死亡事故を引き起こす可能性がある」と指摘。「購入するな」と極めて異例の結論を公表した。
トヨタは即日、販売を中止し、6日後にリコール(回収・無償修理)を実施。横滑り防止装置のプログラムを修正して、4月末に販売を再開した。同誌は販売再開後のGX460を再テスト。今度は装置が早めに作動して、横滑りは起きなかったという。
トヨタによると、すでに販売した対象車の75%は修理済みという。評価の撤回については「喜ばしい」とコメントしている。