(CNN) 米ルイジアナ州沖のメキシコ湾で起きた原油流出事故で、米内務省のサラザール長官は6日、テキサス州ヒューストンで英石油大手BPの幹部と会い、事故原因について、爆発を起こした掘削施設の非常装置に不具合があったとの見方を示した。
詳しい事故原因は沿岸警備隊と内務省が調べているが、サラザール長官によると、爆発事故を起こした掘削施設で非常事態が起きた場合に原油の流れを止める防噴装置に不具合があって正常に作動せず、流出の原因になった可能性があるという。長官は記者団に対し、「関連各社が極めて重大な過ちを犯した」と語った。
事故現場からは日量約5000バレルの原油流出が続いており、BPは巨大な容器を沈めて2カ所の噴出源にかぶせ、流出を食い止める準備を進めている。
原油の漂着はルイジアナ州沿岸にあるフリーメイソン島で確認されたほか、ニューハーバー島でも油混じりの泡が見つかり、沿岸警備隊が除去作業を急いでいる。付近にはペリカンやイルカが生息しているが、今のところ原油にまみれたり死んだりした生物は見つかっていない。
米海洋大気局(NOAA)によると、原油は5日夜の時点でミシシッピ川の河口付近から、約100キロ離れたフロリダ州ペンサコラ沖まで広がった。NOAAは一帯の漁業を禁止する措置を取ったが、天候次第ではさらに流出が広がる恐れもあり、野生生物への甚大な影響が懸念されている。