瓶詰の果実
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『瓶詰の果実(びんづめのかじつ)』は、氏賀Y太の漫画。この作品は、暴力描写、四肢切断、内臓の摘出などの数々の残虐描写で知られる。
この作品は、氏賀Y太がCGを描き、BLADEがストーリーを書いた。2000年9月15日掲載。ただしBLADEからの投稿が2006年7月現在もなされていないためCGとショートストーリーが閲覧できるのみである(BLADEは現在音信不通のようである)。 CGはウェブサイトの訪問カウンターが100万ヒットした記念に、BLADEのリクエストに応えたものである。 氏賀Y太が練習中のペインターを使って描いた作品である。
ショートストーリー(HP上ではストーリーモードと表記されている)では合計5枚のCGが閲覧できる。このうち二枚は細部が違うのみであり実質4種類である。
なおこのCGは異形波倶楽部という氏賀Y太がメンバーの一人である同人サークルの出版した同人誌、毒どくVol.8の表紙にも使われている。表紙に使われたCGは後述する水瀬弥生のクリトリスが肥大化されていない点以外は同一である。この同人誌は現在絶版である。
目次
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概要
プールで遊んでいた美人の双子姉妹、水瀬弥生・皐月がマテリアルに目を付けられ商品にされるという話である。 マテリアルとは氏賀Y太の作品に時々登場する組織の名前である。誘拐された後一年かけて肉体改造され、商品にされる。もちろん水瀬姉妹の意思と人権を無視して行われている。水瀬姉妹が目を覚ましたときには既に商品化がほぼ終わっており、後は仕上げとオークションへの出品を待つのみであった。姉妹が改造された商品とは「屈辱的な生きた標本」であり水瀬姉妹の全てを屈辱的な姿で所有できる商品である。作品に流血表現は無いものの四肢切断、肉体改造、内臓露出など氏賀Y太のエッセンスを凝縮した作品となっている。
姉妹共通の肉体改造
水瀬姉妹には多くの肉体改造が施されているが共通するものがある。共通するもののうち最も目立つのは四肢切断とその手術跡の除去である。プールで遊んでいるときには水瀬姉妹の健康で美しい手足が確かに存在している。にもかかわらず、初めから手足など無かったかのように処置されている。これにより姉妹の体型は完璧なトルソーとなり二人は観賞用標本そのものの身体となった。
他には人工声帯の装着。生命維持装置の装着。狂気に逃げないように脳への処置・・・などである。姉妹の背中や首には生命維持装置と思われるパイプが複数接続されており強制的に生かされ、かつ機械なしでは生きられない姉妹の悲哀が伝わってくる。これらのことから解るように水瀬姉妹には一切の自由が無く、所有者を観賞して楽しませるための存在となったのである。作品には水瀬姉妹の台詞などは一切無く、正に姉妹は涙を流すことしか出来ないのである。上記以外の二人への肉体改造には差異があり水瀬姉妹の女性としての尊厳を最大限に踏みにじる処置が施されている。最後の画像の手前の方で指で操作するリモコンのようなものが描かれており本文で語られる以上に様々な機能が付いていることがうかがえる。
あまりに残酷な仕打ちに涙を流す水瀬姉妹とは対照的に観賞用に改造された身体は不思議な魅力を放っている。水瀬姉妹の女性として魅力的な部分のみで構成された身体は氏賀の美的感覚の集大成である。 女性を最も魅力的に破壊した一例ではないかという意見がある。
なお「瓶詰の果実」とはこの商品の素材となった水瀬姉妹を皮肉ったものであり、肉体改造され生きた標本としてカプセルの中で生かされている姉妹を果実に見立てたものである。果実が瓶から出られるのは食べるときか腐って捨てられるときだけである。
登場人物と肉体改造の詳細
水瀬弥生(姉)
- このストーリーの主役であり被害者である。妹の皐月とは双子である。16歳、中学生という設定である。公式HPに掲載されているストーリーモードの画像一枚目において肉体改造される前の姿が確認できる。この画像ではスクール水着に魅力的な乳房とお尻を包んでプールで遊んでおり、非常に素敵な笑顔を見せている。作中で「評判の美人姉妹」というマテリアルの評価があり最高の商品素材として活用された。
- 姉・弥生は四肢切断などの共通処置のほかに以下のような物がある。
- <全ての内臓を観賞>
- 乳房を残し胸部(乳房は避けている)から下腹部までを切開され、クリアカバーによって見えるようにされている。肺が呼吸により収縮する様子や腸の微妙な蠕動も観賞でき、これら以外の多くの臓器と弥生の生命活動が確認できる。購入者を楽しませるためだけに生かされている事を象徴する改造である。またこの改造に伴い乳房の位置が若干開き気味に配置されている。これはクリアカバーが元の皮膚よりもふくらみを持たせているからである。
- <下半身の”穴”を観賞>
- ”穴”とは拡張された膣、尿道、肛門の三箇所のことであり、それぞれ透明な筒を挿入されている。さらに膣は膣口だけでなく子宮口も拡張されて最深部まで楽しめる。同様に尿道も膀胱口まで拡張されている。なおそれぞれの”穴”からは挿入された透明な筒が覗いている。それらの拡張された”穴”をカメラと接続されたモニターに映し出す仕様となっている。カメラは二台あり一台は前から膣口と尿道を、もう一台は肛門を撮影している。モニターも二台存在しており、映っている”穴”が何かを示す表示も確認できる。姉・弥生が改造後に意識を取り戻して見た最初の光景は自分の拡張された性器であった。
- <クリトリスを観賞>
- 姉・弥生の性器へのもう1つの改造である。水瀬弥生の性器周辺には先述の透明なパイプが挿入され性器を飾り立てているが、それらと併せてクリトリスは完膚なきまで観賞用に改造されている。クリトリスすら観賞用とするために肥大化改造を施されている。さらに意思に関係なく常時強制的に勃起状態にされているので、はち切れんばかりに大きく観賞に適している。恥辱に塗れた標本にふさわしい改造である。なお水瀬弥生の性器周辺には陰毛が見られないが、これが観賞用の措置であるのかどうかは作中からは判断できない。弥生の観賞用肥大化クリトリスはHP上のCGでは先端の方に小さくモザイクがかけられているが、それ以外の大部分はそのまま見ることが出来る。また、氏賀Y太の単行本GAMEOVERでは肥大化クリトリスには一切の修正がかかっておらず、扉絵として高解像度で掲載されていることもあいまって非常に鮮明に観賞することが出来る。
- 姉・弥生は妹・皐月と異なり自分の内臓を(鑑賞目的ではあるが)除去されていないものの、生命維持装置がないと生きていけない身体となっている。
水瀬皐月(妹)
- このストーリーのもう一人の主役であり、双子の妹である。姉同様にストーリーモードの画像一枚目で改造前の姿を確認でき、魅力的な肉体をスクール水着に包んで笑顔を向けている。肉体的には姉と大差が無いものの施された改造は大きく異なるものであった。
- <観賞用の子宮>
- 腹部を円形に切開され観賞用に子宮を膨らまされ、それ以外の臓器とほとんどの骨を除去されている。残っている内臓器官は膣と子宮、それに卵巣のみである。膨らまされた観賞用の子宮は妊娠しているかのような大きさである。これらの内臓器官は妊娠が可能な状態で残されている。女性としての存在すらも観賞という娯楽にされる改造である。また、観賞用臓器だけの身体にされた皐月の姿勢を維持するために開放された腹部の周りには内側から透明な板のようなものが見える。ただし姉の弥生と異なり密閉はされていないため膨らまされた子宮は剥き出しとなっている。
- <その他の姉との違い>
- さらに作中では姉同様に性器に対して改造を施す予定とあったが生殖器系以外の臓器が除去されているためどのようなものになるのかは不明である。(残っている膣、子宮を拡張し、クリトリスを肥大化改造と常時強制勃起なら可能である。)作中では(外見のみ)未改造の性器を晒しており姉の隅々まで改造された性器と対照になっている。また、姉と同じく性器周辺に陰毛などは見られないがやはりこれが改造によるものかどうかは作中では判断できない。
- また姉と異なり切開されているのが腹部のみ(姉は下腹部から胸元まで。乳房は避けている。)であり乳房は未改造の状態である。
- 妹・皐月は姉・弥生と異なり生殖器官以外の臓器が上記の通り除去されている。このため妹・皐月には社会復帰できる望みは万が一にも無いことは明白である。
マテリアル(組織)
氏賀Y太の作品に時々登場する架空の組織。女性を誘拐し様々な肉体改造を施し依頼主、又は競売にて高額で売却する。組織の全体像は明らかにされていないが、研究・手術を行う施設やそれを運営する複数の人員などが作中で確認できる。また学校一つが組織の傘下に入っていることもあるようで、校長・教頭などの教師が商品の素材の選定や調教をするシーンも見られる。
組織の持っている技術力は高度なものがある。特に一般に禁忌とされた、非倫理的・非人道的な研究と開発を続けてきたためであろう。このような商品に特化した技術と技術者を抱えている。また、マテリアルの関係者(改造された本人ですら)は改造された女性をたびたび商品やモノと呼んでいる。このことからも組織の性質が伺える。
なお商品の素材として選ばれた対象の家族は殺されるようである。マテリアル第一部後編においては肉枕となった鹿島いずみは友人立花かすみの安全と引き換えに肉枕としての調教を受け入れた。しかし立花かすみは予定通り肉便器に改造されてしまった。その際、鹿島いずみの家族は本人の知らない所で死体となりドラム缶に詰められていたのである。これは万が一捜査をされた場合に備えた処置であろう。立花かすみの家族にも同様の処置がされていると思われる。鹿島いずみは家族と友人の安全を信じて商品となって買われていった。
外部リンク
- 氏賀Y太公式HP
- 瓶詰の果実
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