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沖縄県と徳之島を激怒させた平野官房長官ついに更迭か

【政治・経済】

2010年05月07日 掲載

後任に菅直人浮上

「私がクビをかけて決着させます」――と自信たっぷりに言い放ち、普天間問題をひとりで仕切ってきた平野博文官房長官(61)。
 ところが、6カ月も時間があったのに、なにもせず、問題を複雑にさせるばかり。さすがに党内からも「平野更迭論」が公然と上がりはじめた。すでに後任として菅直人の名前が浮上している。
 実際、ここまで普天間問題がこじれた責任は、すべて官房長官にある。
「平野長官の最大の罪は、首相の意思を無視して勝手に動いたことです。首相の真意は『極力県外』で一貫していた。ところが、平野長官は米海兵隊と水面下で接触し早い段階から『県内移設しかない』と勝手に決め込んだ。本当は首相の意思を尊重して徳之島などに根回ししなくてはならないのに、折衝に乗り出すこともなく時間を浪費。半年も時間をムダにした平野長官の罪は重いですよ」(民主党関係者)
 平野長官に対しては、沖縄も徳之島もカンカンだ。とくに徳之島の3町長は「あんな不誠実な人に会うつもりはない」と怒り狂っている。3月末、わざわざ3町長が上京し、地元の考えを丁寧に説明したのに、木で鼻をくくったように「徳之島の『と』の字も言ったことはない」と平然と嘘をついたという。
 沖縄県知事が3月上旬に上京し、面会を求めた時も「忙しい!」の一言で会おうともしなかった。
 官房長官がこんな態度では、まとまるものもまとまらない。さすがに民主党の沖縄県連代表の喜納昌吉・参院議員が「鳩山さん、ハッキリ言いますよ。平野を切って内閣改造すべきだ」と直談判に及んだほどだ。後任に菅直人の名前を挙げた。
 平野長官は「いざとなれば、俺のクビを差し出せばええんやろ!」と開き直っているらしいが、これ以上、無能な官房長官を放置していたら、内閣は迷走するだけだ。政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏が言う。
「鳩山首相は『お友達内閣』という安倍首相や麻生首相と同じ過ちを犯している。平野博文を官房長官に就けたのは、ただ『仲が良い』という理由だけです。能力は度外視。首相秘書官も親しい官僚OBを一本釣りしている。『お友達内閣』の一番の問題は、閣内がバラバラになりやすいことです。お友達内閣が結束すると考えるのは大間違い。むしろ、“側近争い”“手柄争い”が起こり、お手並み拝見になりやすい。実際問題、鳩山首相は官邸で孤立している。普天間問題も、いつの間にか鳩山首相の個人の問題になってしまった。首相は官邸の体制を考え直すべきです」
 最近、平野長官は幹事長室に日参し、「やっぱり俺は党務向きなんや」とうそぶいているという。鳩山内閣を立て直すには、まずは無能な側近を切ることだ。
~2010年05月07日以前の記事~