普天間飛行場移設問題で、徳之島3町長が鳩山由紀夫首相に「拒否」を伝えた7日の会談。民主党県連の青木寛幹事長は「引き続き政府に白紙撤回を求めていきたい」と強調した。ただ、会談には徳之島出身で自民党の徳田毅衆院議員(鹿児島2区)が出席する一方、県連幹部の同席は実現しないなど、徳之島問題を巡っては県連が“蚊帳の外”に置かれる状況が続いている。
民主党県連は4月19日、鳩山首相に白紙撤回を要請。しかし首相はその後も徳田氏の父で元衆院議員の虎雄氏と会談するなど徳之島案へのアプローチを進めてきた。7日の会談には民主党県連も同席を要請したが実現しなかった。青木幹事長は「我々を入れずに徳田議員を同席させるとは信じられない思いだ」といら立つ。
これまでも「政府から情報提供がない」と繰り返し、首相への白紙撤回要請も事実上無視されるなど、徳之島問題で存在感を発揮できないままの民主党県連。間近に参院選も控え、青木幹事長は「マイナスに作用することは避けられない」と懸念を隠さなかった。【福岡静哉】
毎日新聞 2010年5月8日 地方版