日本ハム・ダルビッシュ有投手(23)が8日の楽天7回戦(函館)に先発する。マウンドの土が軟らかい地方球場での登板は過去3試合で0勝1敗と苦手にしてきたが、函館市千代台公園野球場ではマウンドの土を一部入れ替え、硬めの“ダル仕様”に変更された。4年前に自己最短KOを食らった鬼門で、楽天・岩隈久志投手(29)との投げ合いにもリベンジする。
屈辱の地・函館に、そして…、4月24日の直接対決で敗れた岩隈にもリベンジする。小雨の函館でキャッチボールなどで調整を終えたダルビッシュの顔に闘志がみなぎった。「前回のことは覚えていない。岩隈さんもあまり意識はしない。いい投球ができればいい」
地方球場ではマウンドの軟らかさにてこずり、過去3試合で0勝1敗と白星がない。プロ初黒星を喫したのが05年7月30日、釧路でのオリックス戦。函館では06年7月29日のソフトバンク戦で2つの押し出し四球を与えるなど二回途中3失点で自己最短KOを食らった。
チームも07年の松山を最後にダルビッシュを地方球場で登板させないローテを組んできた。今回は3年ぶりの起用だが、エースのためにスタッフが事前に函館入りし、マウンドの土の入れ替えを要請した。函館市千代台公園野球場を整備する石岡雅也氏が「今までは黒土だけでしたが、投手が左足を踏み出す付近に粘土質の土を入れ、昨年までよりも硬く仕上げてあります」と話すように、2軍の鎌ケ谷球場と同様の措置が施された。
まさに“ダル仕様”に改造された函館の新マウンド。もう負けられない。強い気持ちで、岩隈との今季2度目のエース対決に挑む。(牧慈)