哨戒艦沈没:「火薬痕・金属片は魚雷と関連」
合同調査団が暫定結論
哨戒艦「天安」沈没事故の原因を調査している軍民合同調査団は7日、天安の船体などから検出された火薬痕や、回収されたアルミニウム破片などが、魚雷と関係するものだという暫定的な結論を下したことが分かった。
韓国政府の消息筋は7日、「天安の煙突や船尾切断面と接触していた海底から検出された火薬成分は、いずれもTNTより威力が強い“RDX(Research Department Explosive)”という高性能爆薬のものだと判明した」と語った。RDXは「サイクロナイト」とも呼ばれる敏感な爆薬で、機雷よりも魚雷用として多く使わている。このため、魚雷の可能性が極めて高い、と消息筋は説明した。天安の煙突からは、100億分の1.4グラムという極めて少量の火薬成分が検出され、また船尾切断面と接触していた海底からは、これを下回るごく微量の火薬成分が検出された。検出量が少ないため、詳細な成分分析は困難に直面しているという。
また消息筋が語ったところによると、合同調査団は、天安の切断面や海底から、現在までに合計10個内外のアルミニウム破片を回収しており、分析の結果、これは通常魚雷の外殻としてよく用いられるアルミニウム・マグネシウム合金だということが分かったという。軍消息通は、「アルミニウム破片が魚雷の一部だということは分かったが、具体的にどの国の製品なのかは、確認できていない」と語った。一部では、韓国海軍も現在使用しているドイツ製の魚雷を北朝鮮が使用した可能性が提起されているが、これについて国防部関係者は、「ドイツ製の魚雷の成分は出ておらず、北朝鮮はドイツ製の魚雷を購入することも、使用することも難しい」と語った。
金泰栄(キム・テヨン)国防長官はこの日、鄭雲燦(チョン・ウンチャン)首相主宰で開かれた天安関係長官会議に出席し、火薬痕およびアルミニウム破片について、「若干の成果があったが、公に明らかにできるだけの水準ではない」と、慎重な立場を表明した。韓国政府は、事件調査の結果発表の信頼度を高めるため、合同調査団による調査結果の発表前後に、中国およびロシアの専門家を京畿道平沢の第2艦隊司令部に招き、天安の船首・船尾切断面を観察する機会を提供する案を検討している。
ユ・ヨンウォン記者
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