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赤松農林水産大臣記者会見概要

日時 平成22年4月30日(金曜日)9時59分~10時42分 於:本省会見室

冒頭発言

主な質疑事項

  • (冒頭発言)大臣の海外出張について
  • (冒頭発言)口蹄疫発生に伴う防疫措置及び追加対策について
  • (冒頭発言)農水省関係の直轄事業に係る情報管理特別調査の結果について
  • 事業仕分け結果について
  • 小沢民主党幹事長の資金管理団体をめぐる検察審査会の議決について
  • 長崎県知事の来省について
  • シー・シェパード代表への逮捕状について
  • 諫早湾干拓事業に係る対応について

大臣

それでは、私の方からご報告申し上げることを、三点申し上げたいというふうに思っております。
まず、第一点は、今日夕刻から5月8日まで、メキシコ、キューバ、コロンビアへ出張をすることといたします。6(日)、7(日)は、委員会、本会議、その他、一切ないということでございましたので、議運(議院運営委員会)のご理解、ご了解いただいて行かせていただきます。
メキシコにつきましては、マジョルカ農牧大臣と、5年前の例のメキシコとのEPAの積み残し分について、この間、山田農水審(農林水産審議官)中心に、ずうっと議論を積み重ねてまいりまして、まだ、完全に、全面妥結というところまでは、いくかどうか分かりませんが、いいところまで、かなり話が来まして、うちの方からボール投げているものですから、向こうから、まだ返事が、それに対して、いいのかどうかという返事が来ていないということで、最後の詰めの話をしていきたいと思っております。
ただ、これは、その他にも、農水の分野以外で、例えば、自動車やなんかの、そういう関係もあるものですから、我々のテリトリーの中では問題解決、仮にしても、そこだけ切り離して、「我々、終わりましたから、どうぞ、あと、自動車勝手にやってください」というわけにはいかないので、そういうところも、経産(省)に配慮しながら、やっていきたいと。これは、直嶋(経済産業)大臣にも、そういうことを、中身言ってありますし、「あなたたちの要望は、しっかり、僕は伝えてくるから」ということで、これも、お話ししてあります。主には、そういう中身でございます。
それから、その後キューバへまいりまして、キューバについては、もともと、キューバ本国から、僕が個人的に親しいということもありますが、是非、あそこで蓄養、水産関係のですね、蓄養をやりたい、ただ、その指導を、是非、日本からして欲しいというのが一つと、もう一つは、今、あそこも、主食はコメでございまして、コメについては、日本の多収性のコメ、あるいは、キューバの気候に合うようなコメを、是非、農業指導してもらいたいという強い要請をございまして、ちょうどタイミング的に言うと、アメリカとああいう関係でしたけれども、これも、ブッシュ政権からオバマ政権に替わって、今、飛躍的に、関係改善が進んでおります。そういう中で、タイミングとしては、非常に、こういう、日本・キューバ間の貿易の問題を解決していく、実は、民間レベルで、債権が滞っている、この処理の問題も実はございまして、そういう要請も、民間の、それぞれの、そういう、経済なんとか会議みたいな、貿易をやっている、全体の集まりがあるのですが、そこの会長さんにも、先日、強い要請を受けまして、是非、農水大臣の方から、向こうのトップの人にも会うと聞いているので、そこで、民間レベルの話ではあるけれども、解決のために、お力添えをいただきたいという話もあるものですから、そういうことを総合的に含めて、話をしてきたいというふうに思っております。
これは、今の首相その他とも、是非、向こうは会って欲しいということで、セットしてくれてるようですから、そういう方との会談も入ると思っております。
それから、コロンビアの方は、ご存じのとおり、例のGRULAC(中南米グループ)の20数か国の取りまとめ役、リーダーやっているのが、今、コロンビアの女性大使でございまして、彼女の方から、再三、言われておりますのは、今、FTAの関係で、ペルーと精力的に日本はやっておられるが、それが終わってからでいいから、是非、次はコロンビアと、そういうFTAを結べるようにご努力いただけないかと、決して日本の農業に影響は与えない形で、コロンビアでしかとれない、そういうもので、出したいものがあるので、そういうことには、十分配慮してやりたいので、是非、そういう、ペルーのあとはコロンビアということで、お取組みをいただけないかという話もあるものですから、直ちに、それで、その問題について入るということではないと思いますが、基本的な、相手側の考え方等を聞いてきて、その辺のところを、何ができて、何ができないのか、どういう形で取り組むのかということを、せっかく、そこまで行くものですから、なかなか、単独でそこだけ行くというわけにいきませんので、メキシコ、キューバへ行ったあと、行かせていただきたいというふうに思っております。
それから、あとは、口蹄疫発生に伴う追加対策について、私の方から申し上げたいというふうに思っております。今朝、宮崎県の農場で、新たな口蹄疫の疑似患畜が確認をされました。正式には、これについては、12例目の口蹄疫の発生ということで、11時をメドに、細かな具体的な資料を公表させていただきたいと思いますが、一言で言えば、(資料を示しつつ、)今ここに、12例中11はここなんですけれども、この中の、枠の中の話ということでございます。詳細はあとで聞いてください。
4月20日以降、これまで宮崎県の農場において、12例の口蹄疫の発生が確認されておりますが、現在、感染の拡大を防止するための移動制限や、迅速な殺処分等の防疫措置を実施をしてきております。昨日も、山田副大臣を宮崎県に派遣をいたしまして、東国原知事と、現場の課題や、あるいは、更に宮崎県として、どういうことを要望したいのかというようなことについて、承ってまいりました。この結果を、今後の防疫措置や経営支援対策に活かしていきたいというふうに思っております。
あとは、それから、防疫措置につきましては、28日の口蹄疫防疫対策本部の決定に基づいて、これは、既にご報告しましたけれども、一つは、宮崎県の隣接県全域における全額国庫負担による消毒の散布、すなわち、ちょうど、この前、申し上げましたように、宮崎県の中なんですけれども、県境に近いところで発生したものですから、こうやって円を描くと、鹿児島、熊本も入ってしまうということで、念には念を入れて、この上の大分まで含めて、南九州四県を、全て消毒散布をするということにしております。あとは、発生農場における殺処分等の防疫措置、そして関連農場の清浄性調査の更なる迅速化を行っていきたいと思っております。
それから、人の問題でございますけれども、これは、既に報告してありますが、九州農政局の幹部、部長を、現地の責任者として、今、常駐をさせ、獣医師等の派遣については、53名、うち農水省、国の関係からは25名を配置をし、今、取り組んでいるところですけれども、引き続いて、感染の防止に全力を、万全を期していきたい。まあ、宮崎県のそういう関係者、そして農協等のご協力もいただいて、今やってますが、知事からは、副大臣経由で聞いておりますのは、まだまだ人が足りないということを聞いてますので、各都道府県の、そういう獣医さん等、出していただけるところは、更に派遣をしていただけるように、それも併せて、かなりの県が、今、出していただいてますけれども、更に出せるところは出していただけるように要請もしていきたいと、こんなことを思っております。
それで、あと、それを踏まえまして、具体的な話ですが、今、佐々木報道官が(パネルを)持ってますけれども、一つには、先般、23日に公表した対策のうち、肉用子牛生産者補給金制度や、肉用牛肥育経営安定特別対策事業、いわゆる新マルキンにおける飼養開始年齢や、登録月齢の要件緩和について、今まで、対象区域を、移動搬出制限区域内ということで、円の中だけでしたけれども、それを拡げまして、宮崎県は全域、それから隣接県、鹿児島、熊本、大分まで拡大することといたしたいということでございます。
これは、どういうことかと言うと、と殺はできても、市場が開かれないというところが多いものですから、そうすると、別に問題はなくても、市場そのものが開かれないと、要は、金にならないと、仕事にならないというところが、この周辺地域に多いものですから、そういう意味で、範囲を宮崎県全域と、隣接県、鹿児島、熊本、大分まで拡大したいということが一つ。
それから、もう一つは、ずうっと牛ばかりだったのですが、1か所ですが、そういう形で、豚も出たということで、養豚経営安定対策事業の生産者積立金についても、積立金を免除するということも決めさせていただきました。それから、出荷できない肉用子牛と、それから、農協等が、離農して、空いている土地を利用して、そこで、出荷できない肉用子牛を肥育するということもやってみたいというようなお話もあるものですから、そういうことを、もし、していただいた場合は、それに対する補助もできるように、新たに講じたいということでございます。追加施策ということで、23日の分に加えて、今回、こういう対策をやり、口蹄疫の蔓延(まんえん)防止に全力を期したい。そして、今回の対策の実施状況や、現場の実態を注視して、畜産農家の皆様が、心配されることのないよう、真に必要な対策というのを、しっかり講じてまいりたいと、このように思っております。
決して、安心も油断もしてませんけれども、何回も言うように、やるべきことは全てやり切ると、しかも、それは早めにやるということで、今、やっていて、だいたい他の地域も、全域で、九州全域に人を配置しているものですから、ちょっとでも何かあったら、全部出せと、みんな検体検査だ、ということでやってまして、いっぱい、それは来ているのですけれども、ほとんど、そういうところは「シロ」ということで、今、出てます。
残念ながら、具体的に「クロ」となったのは、ほぼ、(資料を指して)ここに集中をしているということで、ここだけ、一つ飛んでいますが、これは系列のちょっとあれがあって、そういう、断定は、私はアマチュアですからできませんけれども、ほぼ、例外的にそういうことはありましたけれども、12分の11というのは、ほぼ、ここに集中して起こってますので、そういう意味で言えば、いろいろな、今まで薬剤の散布だとか、消毒薬の散布だとか、いろいろなことが、多少なりとも活きているのかな、先日の専門家会議、大学の教授だとか、ああいう人たちの会議の中でも、今のやり方は、基本的には間違っていないと、ほぼ、1か所に、今、抑え込めていると。だから、これがまた、一遍に飛び火して何かなれば、これは別の対策をということになるが、今のところは、そういう形で推移しているので、今のやり方を集中してやっていった方がいいのではないかというのが、専門家の先生方のご意見だとも聞いてますので、何度も言うように、決して安心もしてませんし、手を緩めるなんていう気持ちは全くありませんけれども、徹底してやり切っていくということに徹していきたいというふうに思っております。
これは、もし、詳細はあれでしたら、担当局に聞いてください。もっと専門的にご説明できるかも知れません。
それから、これは、委員会等でも質問が出ましたけれども、農水省の直轄事業に関わる例の地区別予算額が、北海道の業界紙というか、建設新聞だったかな、一部の新聞に出たということで、どうなっているのだというような話で、ご質問もいただいたところでございます。
私の方からは、もう、それは、予想、考えられないことであって、直ちに、調査チームを作って、私自身が、そのチーム長となって、もし、情報が漏洩したとすれば、なぜ漏洩したのか、どこから漏れたのかということについて、しっかり調査をして、その結果について、ご報告申し上げたいと。ほぼ、1か月ぐらいの形でということで、申し上げておきました。
先日、また会議もやりまして、調査結果及び再発防止についての措置がまとまりましたので、今日、ご報告をさせていただきたいというふうに思っております。
これまで、誰がその資料を持っていたのかということで、ずうっと、全部辿(たど)ってまいりました。総計130名の関係職員に対する調査を行ってまいりまして、これはもう、我が省だけの人間じゃなくて、関連してやる関係があるので、国交省の人だとか、そういう人たちも含め、資料が渡っている場合もありますから、そういう方たちも含めて、綿密に、厳しく調査をいたしましたけれども、残念ながら、外部への情報漏洩の事実は確認されませんでした。
しかし、結果的には、報道がなされたという事実については、事実として、真摯に受け止めなければなりませんし、一応、チェックをしてみたら、本当に、そのままの額が間違いなく出ているものですから、これは、必ず、そこから、どこかから漏れたか、あるいは、その方が、特別なルートで何かつかんであれしたのか、これは、中身は分かりません、正直言って。分かりませんが、とにかく、その同じものが出たという事実は事実として、これは真摯に受け止めなければなりませんので、農林水産省としては、今後、このようなことが二度と発生しないように、情報管理の徹底に努めていきたいと、このように思っております。
再発防止の措置としては、これはもう、本来、私が大臣になってから、最初から、他の省はともかくとしても、農林水産省だけは、公明正大に、与党だとか、野党だとか、何だとか、幹部だとか、には特別に、なんていうことは、もう止めて、ホームページで一斉に公表すると、そういうルールを、きちっと、もう当たり前のこととして、確立をしていこうということ。これが、まず一つ。
もう一つは、今回も、取扱い制限、例えば、「何々限り」といったような表記を、別に、あえてしなくても、そんなのは出るはずがないということで、今までやってなかったのですけれども、しかし、全くそういうことに関係ない人だと、「ああ、そんな大した資料じゃないんだな」ということで、取扱いがぞんざいになったりしてはいけませんので、そういう、取扱い制限をきちっと付けて、そして、情報セキュリティの確保を徹底していきたいというふうに思っております。今後、こうした取組みを徹底する中で、二度とこうしたことが起こらないように努めていく方針でございます。これについては、そういうことです。
これは何か、特に、皆さんにお配りするようなあれ、あるわけ、ないよね?

政策報道官

今のところは。

大臣

ないね、はい。私の方からは以上でございます。じゃあ、幹事社。

記者

ちょっと、その三点と話が違うのですけれど、例の事業仕分けの第2弾、前半戦終わりましたが、一つ、その区切りということで、受け止めの方をお願いいたします。

大臣

事業仕分けについては、ここは縮減した方がいいのではないかとか、いろいろな評決をいただいたところでございますが、一言で言えば、大半の事業については、独立行政法人が事業を行う必要性、あるいは、その事業自体の必要性は、理解されたのではないかというふうに思っております。
例えば、農研機構(独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構)の、今、駐在員みたいな形で、全国、世界に行ってまして、これも、前、10何人いたのを、これはもう、もっと縮小していこうということで、3まで抑えてきたところで、これは、場合によっては、こういう、できるだけ、無駄とは言いませんけれども、必要なんだけれども、財政状況が厳しい中で、これは、その役割を、JICA等にお願いするとか、そういう形にして、この3つについても、なくされてもしょうがないなということは、政務三役の会議の中でも言っていた案件、こう言うのは、確かにありますけれども、反対に、例えば、水産大学校みたいな、あそこについては、きちっと主張すべきところは主張して、私どもとしては、応募者も、4倍、5倍と多いし、海技士の資格を取るということであれば、是非、あそこへ行って、ちゃんとした技術学びたいという現実があるので、それを、町田水産庁長官等が、きちっと主張し、説明をして、5年目の、普通の大学でいう大学院みたいなところはどうするかみたいなことは、少し、ご意見をいただきましたけれども、しかし、基本的には、その大学校が果たしている役割等については、きちっと評価をしていただけたということだと思ってますし、一番大きなALIC(独立行政法人農畜産業振興機構)についても、その果たした役割についても、これも、お認めをいただいたと、基本的にはですね。ただ、「もうちょっと、縮減するところあるだろう」とか、いうようなご意見はいただいたので、これは、常に、言われるまでもなく、我々も、本当に適正な規模なのか、本当に無駄はないのかということを、日常的にチェックしていくなんてことは、当たり前のことですから、これは、このALICに限らず、あらゆる組織、機構について、今後も、引き続いて、私ども自身が見直しを進めていきたい、こういうふうに思っております。
6法人18事業が対象とされましたけれども、さっきの、一番分かりやすい例が、(水産)大学校だと思うので、あれなんかは、5対5なんですね、全くこのままでいいと、触る必要なしという人が、5人。もうちょっと、必要性は分かるけれど、もうちょっと、ここは見直したらどうだみたいな、いう人が5人。まあ、あと1人が、田嶋要(衆議院議員)仕分け人代表が、自分の意見もあると思いますが、ああいうことで取りまとめをしたということですから、そういう意味で言えば、かなりの人たちが、やっぱり、十分役割果たしていると、よくやっているということも、評価をしていただいたと思ってますし、他の案件についても、6法人についても、ほぼ、そういうことでやらせていただいているんじゃないかと思ってます。
ALICだね、僕、農研機構と言っちゃったね。失礼しました。さっきの海外事務所の件は、ALICの方ですので、訂正しておきます。
これは、しかし、今まで、そこを通じて、いろいろな情報収集等もやってきたのも事実ですから、あと、じゃあ、それをなくすことはなくすことでいいのですけれども、どうするかと、何で補っていくか、さっき言ったように、JICAあたりは、かなりのところにあるものですから、そういうところで、いろいろな情報収集等をお願いして、やっていくかとか、いうことだと思います。
それから、農業大学校は、ああいう形になったのですけれども、これは、非常に残念ですけれども、それぞれの各県が、今、同様な事業をやっていると、それで十分なのではないかというのが、事業仕分けをされた方たちのご意見なんですけれども、私どもとしては、今、現に学生さんがいるわけですから、ですから、その人たちに、非常に、動揺も起こっていると、「私たち、これ、学校なくなって、すぐ放り出されちゃうのだろうか」というようなことを、心配をされているので、それは、事業仕分けの中でも、「今の在学生に配慮をして」ということになってますから、少なくとも、その人たちが卒業するまでは、ちゃんと責任を果たしますから、ご安心ください、という文書を、昨日、出させていただいて、在学生については、そういう、「ちゃんとやるべきことはやりますから、心配しないでください」という文書も出させていただいたところでございます。

記者

質問のような、意見のようなことなんですけれども、独法は、あまり数が多くないと思うのですけれども、今の世の中ですね、民間企業も法令遵守とか、情報公開を進めていて、やはり、証券、兜(町)行きますと、だいたい四半期ごとの決算とか、例えば、発表するわけですよね。独法も、自ら、ここに来て、そういうことをおやりになった方がいいのではないかと思うのですけれども。ホームページ上に、データだけは出しているのですけれども、あるいは、詳細なデータについて、それでも、やっぱり、取材を拒否するようなところが、非常に見受けられるので。

大臣

ああ、そう。

記者

ええ。ですから、公金の入っているところなのですから、自ら、情報公開される場をもたれたらいかがでしょうか、という提案です。

大臣

まあ、確かにそうでしょうね。まあ、僕は、ちょっと、具体的に分からないから、あれなんだけれど、そんな、聞かれて、マスコミに、「いやいや、そんなこと教えられません」とか、「言えません」とか言うわけ?

記者

ありますよ。

大臣

ああ、そう。それは、その都度、言ってください。僕の方で、「それはおかしいだろう」と、「そんなものぐらい出してやれ」と、言いますから。
ただ、原則で言えば、やっぱり、今、公の金が入っているところは、やっぱり、厳しいぐらいに、そういうところへ晒(さら)されて当たり前なんだから、それはそれで、やっぱり、皆さんは、国民の、いわゆる代弁者なんだから、そういう人たちが、明らかにして欲しいとか、見せて欲しいとか、聞きたいとか言ったら、それは、やっぱり、ちゃんと答えるべきでしょうね。
僕は、そういうのがないと信じてますが、もし、吉野(記者)さんが言うように、あるというのだったら、そういう時に、また言ってください。農水省は、僕が大臣になってから、非常に、そういうことは、非常にスムーズに行くように変わってきていると思いますので、「ここは、こんな、大臣おかしいんじゃないですか」と、「こんなものは、出して当たり前じゃないですか」というようなこと、もし、あれば、言っていただければ、極力、皆さんに沿うようにやりたいと思います。

記者

小沢さんに関してなんですけれども、先日、起訴相当の議決が出たあと、これに関する参院選への影響や、小沢さん自らが説明するのかどうかというのが一点と、もう一点、民主党内に、起訴相当の議決を出した検察審査会を見直そうというような議論が、議連がありますけれども、それに関して、大臣のお考えになっていること、その二点お聞かせくださいますか。

大臣

大臣の立場ということで言うのは、ちょっとあれなんで、政治家個人という形で、言わせていただければ、検察審査会というのは、今の仕組みで言えば、無作為に、一般の国民の中から選ばれて、検察が果たした判断が、それでいいのかどうかと判断をすると。言わば、「世論」、一般の目線、一般の人たちの国民の目線で、そういうことを判断していくということなのだろうと思うのですね。
「政治と金」という、一般論で言えば、鳩山さんだって、そういう話で出てたのが、鳩山さんについては、不起訴相当と、それから、小沢さんについては、全員が起訴相当という結果を出したということは、ある意味で言えば、検察審査会云々(うんぬん)よりも、国民の目は、今、そういう見方なんだろうなと、一つの鏡で映しているというかね、そういうことは、率直に、私ども民主党は認めた方がいいと、それほど厳しい目で、今、見られているんだよと、小沢問題はね、ということなのでしょう。
ただ、それを、そうだから、例えば、直ちに辞めるべきだとか、代われとか、いうことを、僕個人が言うとか、誰々、他人が言うとか、やっぱり、そういうことではなくて、そういう問題というのは、やっぱり、そういう現実を見て、本人が、あとは、どう判断をしていくかということだと思うのです。それは、キャリアのある人、高い立場にある人であればあるほど、やっぱり、それは、自らの判断で、やっぱり考えていくべきだと。これは、小沢さんに限らず、鳩山さんについてもそうだと思いますし、もし、僕にそういうことが何かあった時には、あるいは、私がその立場にあるとしたら、じゃあ、自分として、どういうふうにしたらいいのか、いやいや、これは、やっぱり自分の主張を貫きたいと思うのか、あるいは、やっぱり、これだけ、全員が全員そう言ってるんだったら、やっぱり、どうするかね、それは政治家である以上、しかも、そういうキャリアのある立派な人である以上、ご自身が考えることというふうに判断することだと思います。
ただ、民主党にとって大変厳しい、今、目で見られていると、この問題についてね、これは、客観的に見ても、そう言って、言わざるを得ないというふうに思ってます。

記者

農業者大学校についてなんですけれども、仕分けの判断は、廃止ということだったんですが、今、在学生の配慮についてというお話ありましたけれども、それ以外の部分についても、農水省としての対応の考え方、要は、これまで果たしてきた機能をどうするのか、あと、どういう、全体的な農業者大学校の見直しをしていくのか、この3点、もう少し教えてください。

大臣

これ、時代とともにね、やっぱり、役割は変わってくると思います。かつては、なかなか都道府県のレベルで、そういう技術的にも、やり切れないと、あるいは、地方に任せることはいいけれども、それじゃあ、みんな心配で、なかなかそっち行かないという中で、国が行う、この農業大学校の果たしてきた役割、人材の輩出、これは極めて大きかったというふうに思っております。
しかし、こういう中で、全体的に、やっぱり農業をもう一度再評価していこうと、見直していこうと、それには、やっぱり農業は人なんだということで、人材の育成が何よりも大切だという中で、都道府県レベルでも、そういうことに前向きに取り組んでこられたところもあったと。しかも、そのレベルも、どんどん上がってきているというと、もし、国がそれを本当に今後とも残していこうと思えば、やっぱり、それは日進月歩、更に、都道府県では追いつけないような技術レベルというか、そういうことをきちっと持たないと、なかなか事業仕分けがあるとかないとかにかかわらず、他の事業にも言えると思いますけれども、やっぱり、これは、国の高いレベルでもって、やらなければいけないんだと、都道府県じゃなくて、やっぱり国がやることが必要なんだということを、納得してもらえるような、条件と中身を持たないと、生き残っていけないということは思いますね。
残念ですけれども、そういう中身を説明しきれなかったと、納得、相手側をさせられなかったということは、事実だと思います。

記者

今日昼、長崎の県知事さん来られて、諫干(諫早湾干拓事業)の問題について協議されるのかと思います、当初、28日の段階で、一旦、大臣側の方から、長崎県知事の、会ってくれという要請を一旦は断られたというか・・・。

大臣

断ってないよ。

記者

そういう報道もありましたけれども、最終的に、会うと言われた、そこのところの。

大臣

事実経過から言うと、まず高木義明(衆議院議員)さんから俺のところへ連絡があって、「民主党県連として、申し入れをしたいけれど、会ってやってくれないか」と、「(県連)幹事長をはじめ、県会議員レベルの人たちが、是非、来たいと言っている」と、「ああ、いいですよ」と、まだ、私自身が別に方向を決めたわけじゃなくて、それを検討委員会から報告を受け取って、今後、それはどうするかと、どう判断していくか、いろいろな人の意見も僕なりに聞きたいなと、それで判断したいなと思っている時ですから、別に、門戸は閉ざしませんから、本当は、連休明けかという話もあったんですけれど、「そういう話は早い方がいいんじゃないですか」と、「30日にどうですか」と、「30日なら夕方の飛行機だから、午後ちょいぐらいまでだったらいいですよ」という話をしたら、今日、11時だっけ、12時か、12時にという話があったんですね。
だから、まあ、これ裏話みたいになるけど、県議団が行くんだったら、それは知事も行かなきゃみたいなことを、どうも、それを聞きつけて、「知事も会って欲しい」という話が来たと。「いいけれども、同じ長崎県でやってんだから、一緒じゃまずいんですか」と、「一緒に来て言えばいいじゃないですか」と、「何でも時間とって聞きますから」と、そうしたら、「いやいや、高木さんが駄目だと言っているので、別個に会って下さい」と知事は言うわけ、東京事務所はね。「そんなこと言うかい」と言って、僕は高木さんに確かめて、「いや、そんなことありませんよ」と、別に、「どうも、我々が行くのを聞きつけて、知事のところ、慌ててそうやってやったらしいです」と、「僕は、一緒でも全然構いませんよ」と、「それだったら何か、あなたが理由でそういって言っているみたいだから、そっちから話して、やってくれ」と、「僕も別に別個だっていいけれど、長崎県の、議会はこうだったと、知事はこうだったということで、別に選挙は違う方を応援したかも知れないけれど、今は仲良くやっているのだから、一緒で来ればいいじゃないの」と、「何で、わざわざ、長崎県さん、別個にやるんですか」と言ったら、また返事が来て、「いや、一緒で、じゃあ結構です」という話なんで、一緒に会うということにしたのです。それがもう、正直なところの話。
全然、間違ったこと言ってないでしょ、僕は。だから、これで、佐賀が来たいというかも知れない、あるいは、漁業者の人が来たいというかも知れない。日にちが別ならいいんですけれど、「同じ日だったら、別に、同じ長崎の人が、一緒に来ればいいじゃないですか」と言って、僕は、単純にそう言って。断ったことは、全然ないです。

記者

シー・シェパードのポール・ワトソン代表に逮捕状が出たという話なんですけれど、これに対しての受け止めをお願いします。

大臣

これは、非常に、毅然とした対応をしていくという意味で、我々に、その権限ないものですから、やりたいと思っても、できなかったんですけれども、報道によれば、ICPO、国際刑事警察機構を通じて、国際手配をするということで、海上保安庁自身が、そういう取扱いをしたということを聞いております。
ちょうど、例の、ピーター・ベスーンが、乗り込んで来てとか、あるいは、薬品の瓶を投げたとか、そういう時に、ワトソン代表と協議して行ったということを供述をしていると。それから、映像の分析から、ワトソン代表が妨害行為の現場にいたということも、確認されているということだそうですので、そういう意味で言えば、一連の妨害行為の協議や、あるいは、指示をしていたという疑いで、傷害などの罪だと思いますけれども、逮捕状を取って、国際手配をしたということで、やっぱり、こういうことは、うやむやにせずに、毅然とした態度で、きちっと、やっぱり、悪いことは、捕鯨問題は別として、捕鯨賛成・反対は別として、そういう犯罪行為ですから、そういうことに対しては、やっぱり、日本として、きちっとした対応をした方が、私はいいと思います。

記者

諫早問題をもう1回なんですが、報告の中では、「地元関係者の理解を前提に」という表現が書いていたかと思うのですが、大臣の中では、地元関係者の理解というのは、どこまでの範囲というふうに限定になられるんでしょうか。

大臣

僕も、しっかり、これを、全部読ませていただいて、各委員の人が、どういう発言もされているか、あるいは、どういう調査結果だったか、見させていただきました。
ここに書いてある、「地元の皆さんの理解を得て」というのは、例えば、ここは、「開門調査しろ」という結論ですから、その時に、心配される中身というのは、じゃあ、今、41個人・団体が、営農を既にしていると、これは、短期開門した時とは、もう違うということで、本格的な農業をやっておられるわけですけれども、そういう人たちが、営農できなくなるんじゃないかと、水の問題とかですね、そういうことで。だから、そういう、「じゃあ、水の対策は、こうやってやりますよ」と、あるいは、「バッーと開けたら、一気に、潮が来て、堤防が、今あるような堤防が崩れちゃうんじゃないか」と、あるいは、「6メーターの干満の差を、いったいどうするんだ」みたいな、一般的な不安感みたいなのがあると思いますので、そういう時に、もし、こういう、防災対策、きちっとやると言うのだったらどうですかとか、あるいは、水の問題は、この今の潮受け堤防の中の水を使えなくなるから、その時は、こういう水対策をしたら、その時はどうですかとか、まあ、そういう、それから、また、これは、漁業者も言ってることですけれども、「一遍に開けられたら、一気に、下の、ヘドロみたいのが、舞い上がっちゃって、かえって、汚すことになるんで、少しづつ、閉めたり、開けたりですね、そういうのを見ながらやってくれ」みたいな意見も多いものですから、これは、開け方の問題もあると思います。期間の問題もあると思います。だから、そういう、どういうところであれば納得してもらえるのか、そういうことも、今日、お見えになる人たちなんかにも、率直に、聞いてみようと思うんです。
それから、もし、じゃあ、それでも、万全の体制でやったつもりだけれども、それでも、こんな、被害出ちゃったと、じゃあ、その時は、県があれするのか、国がやれと言ったんだから、国が責任持つのか、みたいなことも含めて、「いや、万が一、そうなったら、それは、国が責任も取りますよ、だから、安心して、そういう、開門調査やらせてください」と言うのか、まあ、それでも、しかし、ご理解を得られるかどうか、これは、分かりません、まだね。これからの話ですから。しかし、やっぱり、そういう、丁寧な取組みだけは、私自身としては、やっぱり、やっていきたいと。

記者

常々おっしゃっているように、100パーセントの理解は得られなくても、やるべき時はやらなきゃいけないというような認識でよろしいでしょうか。

大臣

それは、もう政治判断で、そういう判断をする時もあるかも知れません。それから、政治判断で、やっぱり、これだけの無理があったら、やっぱり無理だなということを、その反対の場合も、そういう政治判断をするかも知れません。それ、やっぱり、政治主導だと思ってますから。ただ、やっぱり、最低限、行政の長でもあるわけですから、政治家と同時に、行政の長として、やっぱり、そこに係わる利害関係者の人たちに、できるだけ、やっぱり、理解を得てもらう、賛成してもらう、そういう努力だけは、やっぱり、やらなければいけないということも、これはもう明確に申し上げておきます。

以上

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