2ちゃんねるで話題の三橋貴明氏が自民党公認に−韓国メディアも注目

　支持率低下にあえぐ民主党・鳩山政権や、離党者が相次ぐ自民党、乱立する新党など、混迷を極める日本の政界。日本国内では、夏の参院選が焦点となっているが、韓国メディアもその動きを報じている。

　韓国メディアは、離党者が続出し難破船状態になった野党・自民党は、今回の参議院選挙に、全国比例代表候補者としてインターネット掲示板「2ちゃんねる」で情報発信を行っていた作家、三橋貴明氏を公認したと伝えている。

　三橋氏は2007年ごろから、2ちゃんねるに掲載した韓国の経済コラムが分かりやすいと、一部ネットユーザーに支持されている。また、著作を出版するなど、中所企業診断士を行う傍ら、作家としても活躍している。

　韓国メディアは、今回の自民党の公認立候補については、首をかしげることも多いとしている。その主な理由は、2ちゃんねるといえば、根拠がないうわさに偏見、ねつ造、人種差別など、人間のマイナス的な欲望が排出されるインターネット上の空間でもあるからだ。三橋貴明氏はそこで、経済の話で包んだもっともらしい国家主義的な内容をしばしば掲載していたと伝えている。

　また、三橋氏公認は、現在の自民党が体験している逆境の象徴であり、浮動票やインターネット票獲得に期待するしかない状況だという見方を示している。その背景には、「インターネット選挙」解禁を見越した動きがあると指摘。韓国では、すでにハンナラ党政権がインターネット戦略を駆使し、またアメリカではツイッターなどのインターネット戦略が一般市民に浸透しており、オバマ大統領誕生の原動力になったと説明している。

　最後に韓国メディアは、自民党の現状を踏まえたうえで、一般にはほとんど知られていない三橋氏が、2ちゃんねるの人気で当選するのか、その熱狂的な支持者らが実際の投票行動をするのか注目されると伝えている。（編集担当：李信恵・山口幸治）

【関連記事・情報】
・ 日本の新党ブーム「まるで戦国時代」−韓国メディア （2010/04/23）
・ 原田武夫：GW明けの焦点（8）ネット選挙解禁 （2010/05/06）
・ 2ちゃん攻撃受け障害発生！韓国からのサイバーテロ？ （2010/03/03）
・ 2ちゃんねる攻撃「日韓サイバー戦争は度が過ぎた愛国心」−韓国 （2010/03/03）
・ 2ちゃんねるへのサイバー攻撃、中国では「日韓の美女が火種」 （2010/03/03）