ベトナム訪問中の前原誠司国土交通相は3日、ハノイでホー・ギア・ズン運輸相と会談、日本の新幹線技術の採用方針が決まっている同国の南北高速鉄道(約1570キロ)の建設計画への資金協力などについて協議した。高速鉄道は総額560億ドル(約5兆3000億円)とされる事業費調達のめどが立っていない。前原国交相は会談後の記者会見で、ベトナム側に「段階的な整備」を図るよう注文をつけ、ベトナム側が柔軟に対応するなら「どの程度円借款が可能かを政府内で検討できる」と説明したことを明らかにした。
高速鉄道は首都ハノイと南部ホーチミン間を最短5時間半で結ぶ計画。ハノイ-中部ビンと、南部のニャチャン-ホーチミンを2020年までに部分開業、35年までの全線開業を目指している。【共同】
毎日新聞 2010年5月4日 東京朝刊