本当の優しさとは
米軍普天間基地の移設問題をめぐって、海兵隊のヘリ訓練の一部移転先とされる徳之島の3町長が今日午後3時から、総理官邸で鳩山総理と面談いたしました。

鳩山総理の「なんとか引き受けていただけないか」という要望について、徳之島3町長からの反応は「絶対反対」という大変厳しいものでありました。

徳之島がこれだけ強く受け入れに反対する原因の一つに、米軍人による事件・事故の多発、日米地位協定の壁があることは間違いありません。

そういう意味では、米軍基地の受け入れに反対する気持ちは、痛いほどよくわかります。

わたしたち沖縄県民は戦後60余年、安全保障の役割を過重に背負いながら、米軍と県民との差別感に、ずっと苦しんできたからであります。

しかし、安全保障の問題は、感情論ではなく現実的に解決していかなければなりません。

テーブルに着く前から「反対」と言って、「総理が徳之島を訪問しても会わない」と言い放つことは、わが国の安全保障の議論を拒否することであり、沖縄に基地を押し付け続けることになるのではないでしょうか。

誰が沖縄の米軍基地負担を軽減することができるのか、全国民が一緒になって考えたことが、これまで一度たりともあったでしょうか。

鳩山総理は4日の沖縄訪問以来、メディアにひどい扱いをされておりますが、沖縄に一極集中している過重な米軍基地負担を軽減しようと、駆け引きなく真正面から取り組んでいるその姿は、真の優しさが伝わるものであると思います。

アメリカの議会が6月から始まります。

アメリカ議会は、普天間移設問題で日米合意がなければ、8000人の在沖米海兵隊のグアムへの移転や嘉手納以南の米軍施設の返還などに関する予算案を否決するとも言っております。

それはつまり、予定されていた沖縄の米軍基地負担の軽減がゼロになるということを意味しているのであります。

5月末までの結論は、もう先延ばしすることはできません。

鳩山総理は15日にも沖縄を再び訪れ、丁寧に説明を行っていくということであります。

総理自身がサンドバッグになって、沖縄県民の思いを受け止め、それを踏まえた上で、沖縄の過重な米軍基地負担を軽減したいという総理の思いを、沖縄県民ももう少し理解することがあってもよいのではないかと思ってしまいます。

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(2010/05/07(Fri) 20:21:14)

 ワイドスクランブル
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ワイドスクランブルに出演し、普天間基地の移設問題についてお話させていただきました。

日米の実務者協議も始まっており、5月末までに日米合意に至ることは可能です。

5月末までに日米合意を行わなければ、前政権時代に合意した大きな沖縄の基地負担軽減プランもなくなってしまいます。

この沖縄の基地負担軽減のまたとないチャンスを棒に振ってはなりません。

そして、知事の承認が必要な埋立を伴う案は現実的に難しいということも改めて申し上げさせていただきました。


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(2010/05/07(Fri) 12:56:55)

 言葉の重み
今日、鳩山総理の沖縄訪問での発言について、多くの取材を受けました。
鳩山総理の「抑止力について学んで考え方が変わった」ということや、「県外・国外移設は民主党の公約ではない」というふたつの発言について、あらゆるマスコミが、失言かのように取り上げております。

私は、鳩山総理は沖縄県民への思いが強く、抑止力についても、自らの発言についても、立場をあまりにも沖縄側におきすぎたことがある意味、今の厳しい評価になっていると思います。

総理の真意は、沖縄の視点から基地問題を解決していきたいという率直な思いであるということを私たちは理解しなければなりません。
しかし、民主党の公約ではなかったという発言は、政治家としてよくありません。
また、率直な鳩山総理のイメージを傷つけるものにもなると思います。
民主党のマニフェストよりも民主党の代表としての言葉の方が重いのです。ここは、「皆様にはご迷惑をお掛けしております。本当に申し訳ございません。」それが、鳩山総理なのです。

鳩山民主党代表の言葉の重みを、私たちは信じています。
三党連立内閣の一員として、もっと毅然とした態度で、メリハリをつけて臨んでいただきたいと思います。

アメリカ政府と日本政府との事務方協議を行っていますが、私はこれで行くという方向性を早めに出して三党連立に示し、来週には基本戦略委員会を開いて、連立二党にも総理の決断を示し、一緒にやって行こうという思いを伝えるべきです。そして、そのことはアメリカ政府に示す前におやりになるべきだと思います。

また、5月末までに日米合意がなされなければ、9月1日から始まるアメリカの新年度予算にグアム移設の経費は計上されないと米議会で言われております。この予算が計上されなければ、海兵隊の8千人のグアム移設も、嘉手納基地以南の返還も、普天間飛行場の危険の除去も、全部が駄目になってしまうのです。

社民党の福島党首が急ぐ必要はなく、先延ばしするべきだとの発言がありましたが、それは、今の状況を全く理解しているものではなく、今このチャンスを逃せば、沖縄の基地問題は大変なことになるのです。

私達は、何が何でも5月末までに沖縄の基地負担軽減を着実に進めるために、結果を出していかなければならないのです。

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(2010/05/06(Thu) 20:21:45)

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