IMF「韓国の国民所得、5年後にも3万ドル困難」
また、ことしは急速な景気回復でGNIは2万ドルを再び回復するものの、今後は増加速度が鈍り、物価上昇率は2013年から先進国の中で最も高くなると見込んだ。ことし以降は潜在成長率が下落し成長が鈍る一方、物価は毎年大幅に上昇するため、韓国人の実質的な生活水準はそれほど豊かにならないとの説明だ。
IMFは韓国の1人当たり名目GNIを、ことし2万264ドル、2011年2万1784ドル、2012年2万2939ドル、2013年2万4263ドル、2014年2万6013ドル、2015年2万7907ドルと予測。毎年伸び続けるものの、2015年にも3万ドルには大きく及ばないと見込んでいる。
韓国の1人当たりGNIは、IMFが先進国に分類した33カ国のうち、2007年には28位だったが、2008年と2009年には31位まで落ちた。2010年と2015年には29位と小幅に上昇するが、2007年水準は回復できないと分析された。
一方、韓国は2015年まで先進国の中で最高水準の物価上昇率を記録すると予想された。2009年の韓国物価上昇率は2.8%で、先進国のうちで2番目に高かったが、IMFは2012年までトップのアイスランドに次ぐ高い物価上昇率を記録するとみている。2013年から2015年までの韓国物価上昇率は年3.0%と、先進国の中で最も高くなると見通した。
韓国の失業率については、ことしの3.5%から2011年には3.4%に改善すると見込んだ。経常収支は2010年159億ドル、2011年240億ドル、2012年257億ドル、2013年249億ドル、2015年266億ドルと、大規模な黒字を持続すると見通した。