「高校時代は、プロになって九州を出て行きたかった。でも、最後には戻りたいと思ってました。今も変わらないですね、それは。前は戻るならアビスパだったけど、地元にJができたんでね。いいっすよね、北九州。うん。」
北九州のサッカー関係者は、人材流出に悩み続けてきた。小中学校の世代は強いが、強いサッカー部のある高校がなく、次々に人材が流出してきた。
現役では、平山相太選手、本山雅志選手、そして、大久保嘉人選手がそうだ。
大久保選手は、「小学校4年の時に国見が選手権で優勝したのをよく覚えています。自分も選手権に出たかったから、北九州市内は考えなかった。」
平山選手は、「小倉高校は考えました。進学校で勉強を頑張ろうかと思って。でも、サッカーで北九州に残る気はなかった。」
北九州のゼネラルマネージャー原憲一氏は、「この子はJリーグにいけると思うたび、他地域からスカウトが来た。ユースを強化して、魅力的な受け皿にしたい。」と語る。
さらに、「キャリアを全うする場所でもいい。アカデミー育ちもいい。ピッチの6、7人が北九州出身という状態になったら面白いじゃないですか。」と夢を語る。
地元出身の選手が地元で活躍できる場を提供できるか、九州Jのチャレンジは始まったばかりだ。