民主・山岡国対委員長の「普天間は雲の上の話」発言を聞いた沖縄・糸満市議が詰め寄る
普天間問題で、連日、苦しい弁明に追われている鳩山首相。新人の議員からも、執行部刷新の声が上がる中、民主党の幹部から驚きの発言が飛び出した。
鳩山首相が沖縄で見せなかった笑顔を見せた相手は、アメリカの美女。
オバマ大統領の「親書」を携えた「全米さくらの女王」を、鳩山首相が歓迎した。
表敬を受けた30分前には、祖父・鳩山一郎元首相が眠る墓に、ペンキのような塗料が塗られた。
その色は、沖縄で目の当たりにしてきた黄色だった。
徳之島でも揺れる黄色いプラカード。
7日に予定されている鳩山首相との面会に向けて、徳之島をたつ3人の町長を、大勢の島民が見送った。
人口のおよそ8割、2万人分の署名を手渡された町長たち。
伊仙町の大久保町長は、「勇気100倍でございます。ありがとうございました! 最初から最後まで、基地は造らせません!」と述べた。
そうした中、沖縄訪問時の鳩山首相の発言に、与野党双方から大きなブーイングが上がった。
自民・石破政調会長は、「まったく安全保障について勉強しないまま、『国外』、『県外』と言ってしまいました。アメリカとの信頼、あるいは沖縄の人たちの気持ち、徳之島の人たちの気持ち。多くのものを失いましたね」と述べた。
「学ぶにつけ、抑止力として、沖縄の海兵隊の重要性に気づいた」という鳩山首相の発言に、連立を組む社民・照屋寛徳議員は、「あきれてものが言えんね。情けない、冗談じゃないよ」と語った。
さらに、鳩山首相には6日朝、報道陣からも、「国民からすると、すべての発言が場当たりのように聞こえるんですが?」と質問され、鳩山首相は、「場当たりな発言は一切しておりません」と述べ、強く反論した。
ついに、民主党の新人議員からも声が上がった。
民主・横粂議員は、「鳩山内閣総理大臣、鳩山内閣にとって必要なことは、言い訳ではなく、説明だと思っております。沖縄に入ったのも、政権交代して初めてのこと。そして、交渉の回数も不足している」と述べ、普天間をめぐる鳩山首相批判をしたうえで、「トップ2人があんな状態だから支持ができない(という声がある)。総理、幹事長、民主党執行部の刷新を求めていきたい」と述べ、名指しで執行部刷新を要求した。
新人議員からも、刷新の声が上がった鳩山・小沢の両氏。
鳩山首相は6日、党主催の地方議員の集まりに出席した。
「こんにちは! ちゃんと生きてますからね〜」とあいさつし、出席者の失笑を買った鳩山首相に対し、小沢幹事長も別の会合に出席予定だったが、なぜか出席しなかった。
代わりにあいさつに立った側近・山岡国対委員長が驚きの発言をした。
民主・山岡国対委員長は、「普天間の話、あるいは政治とカネの話は、直接国民の生活には影響していかない。普天間は雲の上の話で...」などと述べた。
この話を聞いていた沖縄・糸満市の市議が詰め寄り、「県民を冒涜(ぼうとく)しているようにわたしには聞こえる。民主党は国民の生活が第一なんでしょう? どうして私たち国民の生活を守るために頑張らないんですか?」と述べた。
ある民主党幹部は、「ばかなやつだ。もう言うことがない」と述べたという。
5月政局に、大きく影響を及ぼすとみられる。
(05/06 18:57)