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【東京】

性描写規制案 都議会委で批判相次ぐ

2010年5月7日

 「知事も副知事も会員の団体が反対している」−。子どもを性的な対象に描いた悪質な漫画やアニメを規制するという都条例改正案をめぐり、継続審議中の都議会総務委員会で六日、委員からこんな批判が出た。作家の石原慎太郎知事、猪瀬直樹副知事が名を連ねる社団法人日本ペンクラブが三月、反対声明を出していたためだ。

 ペンクラブは都健全育成条例改正案を「表現に対する規制強化」「納得のいく説明もない」と批判。これを受けて民主党の山口拓議員は、猪瀬副知事が会員であることを指摘して「副知事が先頭に立って、説明するくらいのことがあってもいいのではないか」と述べた。

 共産党の吉田信夫議員は「副知事も知事も会員だ。その団体が反対とはどういうことなのか」と批判した。

 これに都側は、改正案への反対を表明した出版業界やインターネット関連の団体を対象に「改正の趣旨を説明して誤解や危惧(きぐ)の払しょくに努めている」と答弁。ペンクラブにも文書で回答し、「現時点で特段の反応はない」とした。

 総務委は改正案審議のため、専門家四人を十八日に参考人招致することを決めた。人選を詰めており、青少年問題に詳しい大学教員や弁護士、医師らが候補に挙がっている。

 

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