デキビジ 勝間 vs ひろゆき 議論とは、2010年05月02日(日)夜08時~BS-Japanで放送されている「デキビジ」という番組で勝間和代と西村ひろゆきが行った対談の事である。
トーク内容書き出し
タイムスタンプはYoutubeに投稿された三つの動画を結合した長さ20分42秒の動画の場合。「ネットの匿名性、是か非か?」~「説教編」はデキビジ 勝間和代 VS ひろゆき を文字におこしてみる - さかなの目より転載。「まとめ」は著者が書き出し。動画に無い発言は下記サイトより転載。
「勝」は勝間和代、「ひ」は西村博之、「ナ」は女子アナ、「林」は男性アナ。
動画に無い発言
高木浩光さんによるテレビに流れなかった部分の議論をこのサイトより転載します。高木浩光さんがどのような人なのか、発言の真偽は調査してないので各自判断して下さい。
勝間:是非今日はですね、2ちゃんねるだけの話ではなくて、インターネットの未来であるとかメディアの、ドワンゴやられていますし、どういう感じで進んで行くのかということをですね、お話しさせていただきたいんでよろしくお願いします。
ひろゆき:ああよろしくおねがいします(ニコニコ、ペコペコ)
勝間:私が毎日新聞のクロストークという記事の中で、なるべくインターネットは実名主義にしようよと書いたときに、かなり反対されたのがひろゆきさんだと理解してるんですけど、それは正しいでしょうか.
ひろゆき:ああ(頭をかきながら)、べつにあのなんだろうなあ、その、実名匿名ということを反対してるんじゃなくて、勝間さんの論法がなんかちょっと変わってるなあと思ったんで、言っただけで、なんだろうな、
ひろゆき:その、実名で書いた方がいいって人はたいてい我の強いか社長タイプって人が多くて、サラリーマンとか普通の一般の人で、名前どんどん出して行きますよって人ってあんまりいないんで。変わってる人たちが言うなあっていう事実に対して言ったわけで。勝間さんの論がどうこうって話じゃないです
勝間:じゃあべつにインターネットは匿名であるべきというわけではないんですね。
ひろゆき:使い分けたい人が使い分ければいいだけだと思うんですけど。
勝間:そのときに、やはりあのー、没個性というのが問題になっていまして、心理学の中でも、自分の名前がわからないだとか、集団の中に埋もれてしまうと、リスクテイカーになって危険性が増すとか、
ひろゆき:没個性っていう問題が勝間さんの中で問題ならまあ問題でいいと思うんですけど、一般的には問題になってないと思うんで。
勝間:一般的に問題になっているから訴訟たくさん受けているわけじゃないですか。
ひろゆき:いやべつに、匿名だから受けているわけじゃないですよ。
勝間:誹謗中傷が入ってたから受けているということですよね。その誹謗中傷を匿名が招きやすいという、心理学の研究結果があるんですけども、
ひろゆき:心理学の研究データってどんなものですか?
勝間:あの、没個性化になるとリスクテイクしたり自分に責任がかかってこなくなると攻撃性が増したり、他人に対する批判をしたりするということですが、
ひろゆき:責任がかからないって、たとえばじゃあ新宿の街を歩いていました、で犯罪に遭いました、ということと同じですよね。
ひろゆき:人間て名札付けて歩いているわけじゃないじゃないですか。
勝間:人為的に促進してしまうのではないかという議論なんですね。それでプロバイダ規制法が入りまして、IPアドレスその他であるとか開示が、
ひろゆき:プロバイダ規制法っていうのは、あの、プロバイダ有限責任法のことですか? あれってプロバイダの責任を減らす法律で、プロバイダを規制する法律じゃないですよ。
勝間:じゃあちょっと話を変えましょう。
ひろゆき:あはい。(ニコニコ)
勝間:こないだドコモが最高裁で負けましたけども、書いた人が匿名であっても、それについて何か不都合があった場合には、IPアドレスの開示や、実際にそれを書き込んだのが誰かということを含めて、開示義務があるということでキャリアが判決を受けましたけども、
ひろゆき:ええええ、そこはぼくは賛成ですけども。4
勝間:賛成であると。たとえば2ちゃんねるでいろんな、たとえば私のスレッドっがざーーって立ってるんですよ。
ひろゆき:はいはい、おめでとうございます。(ペコリ)
勝間:15くらいあるんじゃないかと思うんですけど、数えてないんですが、くたびれて。で、それもはっきり言って、誹謗中傷であったり場合によっては脅迫まがいのこととかいろんなことがあるわけで、事実じゃないことをたくさん書かれていて。それはほっといていいんですかね。
ひろゆき:それは警察に行くなり裁判所に行って開示させるなりすればいいことだけの話だと思いますけど。
勝間:でそれは手間ひまの問題で、結局、それをやるのはコストがかかっちゃうじゃないですか、こちら側としても。だったらべつにちゃんとした実力を示してれば、それはそういうものはなくなるんでは
ひろゆき:実力?
勝間:実力というのは何だかな、ようするにちゃんとしたことをやってれば、それが事実じゃないということが自ずとわかってくるだろうと。
ひろゆき:ああ、じゃあ、いくら何書いてもいいっていう、論法ってことですか?
勝間:ちがいますちがいます。
ひろゆき:あ違うの?はいはい。
勝間:誹謗中傷であったり、ある程度の犯罪のものはこれ当然警察に行くべきですし、あるいはプロバイダに対して訴えるべきと、これは正しいです。ね?
ひろゆき:ええ、ええ、(うんうん)
勝間:もう一度議論に戻りますと、じゃあ2ちゃんねるという中で、もう、売られちゃったんですけど売られる前に、そういったものを、いわゆる、ユーザに対して何か防止をするとか、あるいは誹謗中傷を受けた人はどんどん警察に言ってくださいとか、
ひろゆき:書いてますよ。
勝間:積極的にIPアドレスを開示するとか。
ひろゆき:積極的にやる必要ないと思いますけど。
勝間:ここですよ是非ききたいのは!
ひろゆき:逆に、積極的にIPアドレスを開示しているサービスって何があるんですか?
勝間:実際にだけど…
ひろゆき:ヤフー掲示板も、mixiも、GREEも、積極的にIPアドレスは開示してないと思うんですけど。
勝間:ズゼゾ、そこの、
ひろゆき:積極的に開示しているサービスがあって、これを真似するべきだっていうならわかるんですけど、
勝間:ちがいますちがいます、じゃたとえば、アメリカっていうのは実名が中心いて、
ひろゆき:それもなんかよく言われるんですけど、実際実名で書いているサービスってどれのことを言ってます?
勝間:FacebookであるとかYahoo!の書き込みであるとか、Amazonの書き込みなんかも、ま、本当に実名かどうかはわかんないですけども、
ひろゆき:ええ、その実名かどうかわからない名前に何か意味があるんですか。たとえば、じゃあ、2ちゃんねるの書き込みが全部「山田太郎」になりましたったっていったら満足するんですか?
勝間:……。なんかさ、ひろゆきさん! なんかねー、私たちの議論がぜんぜん噛み合ないのはなにかって言うと、たぶんそのー、ひろゆきさん、どーでもいいじゃんやってれば、みんなが自由にやらせればいいじゃんっていう感じなんですよ。
ひろゆき:勝間さんが言ってること自体に筋が通ってないから話が噛み合ないと思うんですけど。
勝間:またそんな話にな…
ひろゆき:じゃあ実名として山田太郎っていう名前書くのに何の意味があるんですか。
勝間:実名ではないです。私が言っているのは、実名というよりは責任ある言論であるとか責任ある行動をどうやってインターネットの中である程度のルールをもって確保するよな環境を作りたいかということなんですが、(以下、YouTubeに出てたシーンへ)
というわけで、勝間和代の以下の記述は大嘘。http://bit.ly/bIJhi3 「西村さんから、「2chはmixiやgreeよりもよっぽどIPの開示に応じている」という発言を、多くの方が視聴するメディアの中で得られたことは大変意義深いものだった」
ネットの匿名性、是か非か
00分00秒~
勝:どうやってインターネットの中である程度のルールをもって確保するよな環境を作りたいかということなんですが、
ひ:それは教育じゃないですか。人がどう考えるかであって別にサービスの提供者がやることではない。
勝:そこですよそこ。
ひ:個々の人間だどうするかっていうのをなんでサービスの提供者の責任にしているのかっていうのが僕わからないんですよ。
勝:そこですよね。だからそこが多分私とひろゆきさんの議論の大きな分かれ目で、私はある程度サービスの提供者が場を作ったときにはそこのルールを規定しないと荒れてしまうと思っているんですよ。
ひ:荒れるってどういう意味ですか?
勝:実際2ちゃんねるで非常に有益なスレッドもあって面白い議論もあれば、まさしくその、なんでしょう、鬱憤ばらしのための批判であるとか揚げ足取りであるようなスレッドもたくさんありますよね。それは正しいですか、認識として?
ひ:社会ってそんなもんじゃないですか? 居酒屋とか行ったらみんなそんな話しているじゃないですか。
勝:ただそれが、陰口が、ある程度インターネットは私は拡声器だと思っているので、いいことも悪いことも増強されますよね。
ひ:ええ。
勝:で、実際その悪いことに対して、例えば、私がやっているクロストークというコーナーでは基本的に新聞に対する言論ということを実名、もちろんそれが本当に戸籍名なのかという議論はありますけども、ファーストネームとラストネームをきっちり書くような形でお願いしているんですよ。
ひ:で、ファーストネームとラストネームを書いて、誹謗中傷を書いた人がいました。でも結局書いた人が誰だかわかりませんって言う方が問題じゃないですか?
勝:それはIPアドレスがまさしく請求をして開示して辿ることは可能ですよね。
ひ:ええ、だからそういうのがトレーサビリティとしてあれば十分であって、別にその山田太郎って名前なのかジョナサンなんちゃらっていう名前なのかなんてどうでもいいことじゃないですか。
勝:コストの問題なんですよ。例えばそこらへんに道にゴミを捨てる人がいますと。ゴミはゴミ箱に捨てる方が良いですよね。
ひ:さっきのクロストークの話で山田太郎なのか名無しさんっていう名前なのかコスト一緒ですよ。
勝:名無しさん山田太郎であればそれが匿名である蓋然性が非常に高くなりますよね。戸籍名が名無しさんである可能性が低いですよね。
ひ:だから?
勝:だからコストの問題だと言っているんです。
ひ:コストはIPアドレスを請求して、その人が誰か調べるコストは全く一緒ですよね。
勝:だから、そこに行く必要があるかどうかを判断するコストとして、
ひ:ん、行く必要があるコストって何ですか・・・?
勝:IPアドレスの請求までする必要があるかどうかという・・・
ひ:いや、それは書いた物がIPアドレス請求する必要があるんだったら、名前はもうどうでもいいじゃないですか、名無しさんでも山田太郎でも。
勝:そんなことないですよ。そこのコストの問題をやはり議論したいのですよ。
ひ:いや、コストは一緒ですよね。勝:一緒じゃないですよ。私が例えば・・・
ひ:いや、プロバイダに請求するコストは一緒じゃないですか。
勝:だからそれは2日とか待たなきゃいけないですよね。
ひ:いや、じゃそれが山田太郎になっていたとしても、その山田太郎がどこの誰だか分からないですよね。
勝:じゃあ、訊きますよひろゆきさん。ビジネスしますよね。ビジネスしたときにひろゆきさん名刺渡さない。
ひ:いや、今日はたまたま忘れましたけど、持っているときは渡しますよ。
勝:ですよね。じゃあ名無しで良いんですか、名前も名乗らずに・・・
ひ:今、全然違う話していますよね?
勝:いや、違います。リアルではちゃんと名前名乗って自分だどういう人だかを開示して相手の信頼を得ようとするのに、何故インターネットだけ匿名で良いんですか?
ひ:別にインターネットでも名前名乗りたい人は名乗れば良いと思いますよ。例えば、僕スタッフといろんな人と会っていますけど、名前言って会話した人って多分4、5人で、あとのスタッフ誰も名前を知らないですよ。
勝:それはクローズドだからですよ。この環境がテレビ東京の天王洲スタジオというところにいるわけですから、明らかにこのデキビジの制作関係者しかいないということがある程度担保されている上での・・・
ひ:じゃあ例えば公開のイベントやっているときにスタッフか一般の人かわかんないじゃないですか。それ全部名刺交換するんですか?
勝:インターネットの話をしているんですよ、今は。
ひ:インターネットの話はインターネットの話をしてください。なんか、今リアルの話にしたの勝間さんですよね。
勝:いや、リアルの話に対してインターネットが写像(捨象?)であるということに、何故ですね・・・
ひ:シャゾウ? 何ですかシャゾウって?
勝:だめだこれ(笑)。
ひ:ああ、すいません。なんか、言葉知らなくて。
勝:あの多分ですね、
ひ:なんか、あのよく分からない、例えばシャゾウって言葉の意味僕知らないんですけど、一般的にもそんなに常識的な言葉じゃないですよね。それを持ち出してダメだこりゃって言われても、確かに僕ボキャブラリ少ないかもしれないけどそれをなんか呼んだ人に対して失礼じゃないですか?
勝:違いますよ。私が言いたいのはですね、私とひろゆきさんの価値観とかポリシーの違いがあってそれに対して何か議論をこう二人で戦わせようとするとお互いに自分のフィールドに逃げてしまって、余計こう例え話が始まるんで。
ひ:逃げてないですよ。じゃあ、さっきのインターネット上の名前の話でトレースできるかどうかは名前と名無しさんでもコスト一緒ですよね。はい、いいえで答えてください。ようはプロバイダに対してこういうことがありました、トレースして住所を知りたいかっていうコストは一緒ですよね。はい、いいえどちらですか?
勝:言います。トレースを必要とする場合には、はい。ただ、トレースを必要とするかどうかの判断がその前にあるますので、その分のコスト軽減されます。
ひ:じゃあ、山田太郎って書いて誹謗中傷しているのと、名無しさんで書いてて誹謗中傷しているので、内容は一緒ですよね。
勝:どちらもトレースを請求します。
ひ:ああ、はい。じゃあ一緒じゃないですか。
ナ:トークは白熱していますが、ここで一度コマーシャルです。
若者への起業促進は必要なのか?
04分58秒~
勝:若年層の人たち、若い人たちが今なかなかですね、こう少子高齢化の中で元気が無いといわれているんですけども、若い人たちが元気になるためにはどうしたらいいですか?
ひ:元気にならなきゃいけないんですか?
勝:そこですよね、やっぱり。困ったんですよ。実はテーマとして雇用促進というのを話そうか、若者に対して起業をもう少し促進することをどうやったらいいかということをですね、議論にしようということを予定していたんですが、
ひ:会社側が求人出してばんばん雇えばいいんじゃないですか?
勝:え?
ひ:雇用促進ですよね?
勝:じゃ、例えば若い人たちが起業したいと思う・・・
ひ:いや、金持っているのは歳取った層ばかりなんだから、歳取った層が自分で若い人雇えばいいんじゃないですか。なんで若い人が起業しなきゃいけないんですか?
勝:若い人は起業しなくていいんですか?
ひ:したければすれば良いと思いますけど。
勝:ひろゆきさんは今、2ちゃんねるというのは起業だったんですか?
ひ:いや、あれ趣味ですけど。
勝:じゃあ起業はしていない、今も?
ひ:まあ、会社は大学のときに作りましたけど。
勝:起業しましたよね。その会社今どうなったんですか。
ひ:ペーパーカンパニーとして細々とやっていますけど。
勝:じゃ、起業は若い人たちはやりたければすれば良いという発想ですか?
ひ:ええ、当然。
勝:じゃあ逆に今起業する人たちが、例えば堀江さんがああいうことになって結局起業ブームが一回あったけれども、こう起業してもなかなかうまくビジネスに繋がらない、得じゃないみたいな風潮が出てしまっているような風潮があるような印象が私にはあるんですけれども。
ひ:風潮がどうこうじゃなくて儲かるんだったら、まあ例えば歳取ってる人の方が社会経験もあってお金も持っているわけじゃないですか。だから歳取った人が起業すれば良いだけで、なんで若者に起業させようとするのか分かんないですけど。
勝:起業しなくても良いということであれば、逆に若い人たちはずっと高齢者の人たちが作ったビジネスの下で粛々と仕事をしていると良いんでしょうか?
ひ:起業したければすれば良いと思いますし、起業したくなければしなくてもいいと思います。それは選択の問題なので若い人が勝手に決めればいいんじゃないですか。
勝:若い人たちが起業する自由というのが今どんどん減ってきていると思いませんか?
ひ:いや、自由はあるんじゃないですか。起業を制限する法律とかあればそれは自由は無いと思いますけど、年齢制限無いじゃないですか。
勝:実際規制とかが日本の場合はかなり高いですよね。
ひ:いや、年齢による規制は無いですよね?
勝:いや、年齢による規制ではなくて、新規ビジネスをやろうと思った場合に小規模で事業を始めようとした場合に、例えばアメリカと日本で比べて同じビジネスアイデアを持っていた場合に、どっちの方がエンジェルが集まりやすいかというと、
ひ:いや、エンジェルなんか集まるのってほとんどないですよ。日本で中小企業10万社とかありますけど、エンジェルつきましたって多分1000社も無いんじゃないですか。そんな少ない例を出してあたかも言われるとちょっとどうかなと思いますけど。
勝:じゃあ、エンジェルではなくて例えば1000万円くらいの資本で起業した場合にどうでしょう。それはもうほとんどハードル同じということですか?
ひ:1000万円持っているっていう時点でもう若者じゃないと思いますけどね。
勝:じゃあ、借り入れにしましょう。
ひ:1000万円借りれる若者なんていないですよ。
勝:そうですよね。そういう話です。だからみんなエンジェルを探したりVC(ベンチャーキャピタル)を探したりするんですよね。
ひ:いやいや、日本にある会社でVCとかエンジェルとか付く会社なんてほとんどないですよ。
勝:あとは死ぬ気で貯めますよね、小資本で数百万円とか貯めて小さな事務所を借りたりして、
ひ:普通って会社とか入って、例えばなんか会社の仕事をやって、その職種とか知り合いとか取引先を連れてって独立するとかありますけど、なんもないところで1000万集めて会社作りますとか普通って、ちょっとおかしくないですか?
勝:普通とは言ってないです。
ひ:あ~、だからそれを例として出すのはちょっとずれていると思う。
勝:じゃあ逆にですね、企業勤めをして何かビジネスチャンスを見つけて、賛同者を募って独立する、このパターンは今までとまだまだ変わっていないということですか?
ひ:いや、それが一番安全じゃないですか? だってもともと回っているその職種、取引先、お客さんがいて、それをずらすだけじゃないですか。
勝:でもその中でもう少し議論を深めますと、ここ20年間で例えば新しいベンチャービジネスとして建った会社、例えばあの時価総額の上位何十社とか見ますとソフトバンクくらいしか新しい会社として建ってないわけですよ。それはそれで良いんですかね?
ひ:だって孫さん優秀ですからね。あんな、孫さんほど優秀な人いないっすよ、あんまり日本に。
勝:でも逆にある程度アメリカとかに比べますと新陳代謝が遅いという傾向があるわけですよ。それはもうそういうものだから仕方ないと?
ひ:いや別に新陳代謝とか、要は良い商品を作ればお客さんは買うけど、お客さんがいらないから買わないわけで、でそれは別に社会がどうこうじゃなくて必要な物を作っていないってだけだと思うんですけど。
勝:では必要な物を作っていないので、若者の起業が少ないことが問題ではないということですか?
ひ:ええ。だって需要があって、それを老人が作ろうが若者が作ろうが、欲しい人は別に作者がだれかなんてどうでもいいわけでじゃないですか。今だってシャネルの商品をシャネルのデザイナーが誰かなんて分かってないで買ってるじゃないですか。
勝:じゃあ日本は何故ですねそういったような、新製品ですとか、起業とか成長ができないのでしょうか?
ひ:大企業が優秀だからじゃないですか?
勝:そこがね、私と価値観の違いだと思うんですよ。私はね大企業がちっとも優秀じゃないと思ってるんですよ。
ひ:いや、大企業は商品を毎年出してますよ。例えばポッキーとか毎年変わってるじゃないですか。
勝:正確に言うと大企業は優秀なんですけれども、ある程度の一つの枠組みの中での競争ではものすごく優秀なんですが、そのサラリーマンとしての、その枠組みを超えたようなビジネスが出てこないのが日本の停滞の一つ・・・
ひ:いや、例えば缶ジュースっていうのを若者が作っても、大企業が作った缶ジュースほど売り上げあげられないと思いますよ。
勝:若者は大企業の中でビジネスアイデアをもっともっと採用されて作ってもらう方が効率的ですよね。
ひ:いや別にそれでも良いですし、別にその大企業の缶ジュースよりも良い缶ジュースを作れる若者がいれば、それは缶ジュース作って売れば良いと思うんですよ。
勝:でも、缶ジュースの市場に参入するのにそれこそ100万、200万じゃ全く無理ですよね?
ひ:はいはいはい。
勝:その場合に、だってできないじゃないですか?
ひ:いや、でも缶ジュース自体は作ろうと思えば安く作れますよ。で、その別に日本中に配ろうと思わないで、じゃあ知っている商店だとか知っているコンビニに入れてもらうとかっていうので、徐々に広げていくのは不可能ではないと思いますよ。
勝:でも、例えば今一本缶ジュース120円くらいですよね。で原価率考えると1本儲って、ディストリービューション考えるとせいぜい50円、60円マックスしか儲らないと、それをそれこそ何万本という単位で売らないとできないことを考えると、やっぱり今現在若者が小資本で缶ジュースの資本に入るのは現実的な解ではないですよね。
ひ:まあ、缶ジュースは例として出しましたけど。それだったらやっぱり大企業が大資本で安く提供できているわけだから、大企業の商品生産能力って高いからすごいよねっていう話で良いじゃないですか。
勝:でもその割には、
ひ:だって、みんな缶ジュース安くおいしく飲めて良かったと思っているわけだから。
幸福度について
11分00秒~
勝:あの、ちょっと分かってきたんですけど、
ひ:はいはい
勝:要はですね、ひろゆきさんそんなに社会全体の仕組みとか構造とか、あるいは何がどういう因果関係があってどういうふうに動くとかあんまり興味ない。
ひ:いや、でも僕今、因果関係で説明していると思いますけど。
勝:因果関係ですけど、今本当に若者は今現在の生活に満足していて、
ひ:別に満足しているかどうかと、
勝:日本の中で幸せで、起業しなくても幸せで、多少失業率が高くても
ひ:先生すいません(笑)、起業しないと幸せになれないんですか?
勝:起業はとりあえず放っておいて良いです。
ひ:ああ、はいはい。
勝:若者は今の現状の中で幸せなんでしょうか。
ひ:自分は幸せだと思う選択肢を取っているだけで、起業するというのは幸せになる選択肢ではないというだけだと思いますよ。
勝:でも今現在若者と呼ばれる若年層の人たちというのが閉塞感を感じているような、
ひ:それは歳取った人も感じてるんじゃないですか?
勝:じゃあこれは何故ですか?
ひ:だって世界経済不況じゃないですか。
勝:でも日本だけが特に不況ですよね。
ひ:ん~。特に不況って、その感覚値の問題なので、
勝:いや数値の問題として
ひ:確かに経済としての不況は数字になりますけど、そのどれくらい不幸なのかっていう不幸さっていうのは個々の主観の問題なので
勝:不幸も全部これ統計データを取る限り日本は様々な幸福度調査において必ず下位ですよ。
ひ:ええ、だからそれは本人たちがそう言っているわけで、じゃあそのジンバブエ人とどっちが幸せかと言ったら、日本の方が割と幸せだと思いますよ。
勝:そこがまさしく議論としてあって、例えばジンバブエに対して日本が食料供給も政治供給も安定しているにも関わらず、同じくらいのいわゆるOECD諸国比べて不幸せなわけですよ。
ひ:ええ。そのなんか要は、不幸せだというように言いたがる人種だとは思うんですよ。じゃあ、実際に10代の人が携帯電話持って、でなんかバイトして結構なんか10万円くらいするカバン買ってとか言うのって、他の国ではありえないことじゃないですか。でも、それに対して驚きもしない、で女の子が夜中の12時に街うろうろ歩いてても別に襲われないし、「うわ、襲われるよ大変だよ」ともならないっていうのは凄く幸せなことで、でそれは世界中で日本でしか起きないことなんですけど、でもそれが幸せだって日本の人知らないじゃないですか。
勝:幸せにはいくつかファクターがありまして、昨日より今日、今日より明日が良くなるとか、自分の能力が自分の最大限発揮されてそれに対して、まさしく家族ができて友人できて社会が喜んでくれるとか、様々な私たちの幸福度を左右する物があるんですけど、そういうものに対して、あまり少なくとものこの10年、20年を見た場合に若者達の状況が良くなっているとは思えないんですけれども、
ひ:そもそもそのファクターが、勝間さんのファクターで、他の国だと死なないとか襲われないとかレベルから幸せが始まっているのに、日本ってそれは当たり前だよね、でその上って話になって
勝:だから、OECD諸国と比較しているんですよ。ジンバブエと比較していないです。
ひ:OECD諸国でも、じゃあオランダで夜中に女の子一人で歩いてたらやっぱり危険だって言われますよね。
勝:まあ、それはオランダの場所によるでしょうけどもね。
ひ:ええ、日本の歌舞伎町でも女の子一人で歩いてても、別にそこまで危険って言われないじゃないですか。
勝:でもその分それは安全の方にコストをかけていて、他の例えば安全をぎゅうぎゅうすると、そのアントレプレナーリーダーシップだとか規制の方がですね、弱くなるわけですよね。
ひ:あ~はいはい。
勝:それを全てある意味日本人の選択であって政治をそういう風に選んじゃっているという判断で良いんですか?
ひ:いや、だから僕は水と安全が確保されているということが大事で、で後は別になんか給料が低いとかって言うのは生きていく上でそこまで重要ではないと思うんですよ。
勝:でも給料低いと、少なくともその所得に対しての幸福感というのは結構大きくて、
ひ:だって経済の問題より、水と安全って言う命の問題の方が先じゃないですか。それがクリアできているだけで日本は結構優秀だと思いますよ。
勝:でも、それは何十年の前からクリアできているわけですよね。
ひ:ええ、でも他の国はクリアできて無いじゃないですか。アメリカだって今、皆保険になるかどうかでよやく揉めている段階で。
勝:でもそれを他の国と比較した場合に幸せだから、じゃあ10年前、20年前よりも不幸せで良いという議論になっちゃうんですか?
ひ:別に構わないと思いますけど。そんななんか、いつでも世界中でトップレベルで幸せにならなきゃいけないっていう方がおかしいと思いますよ。
説教編
14分50秒~
勝:なんか、すごくね、今日ね、すごくね、私ね、いろんな人とさんざん対談してきたんですけど、はっきり言って、のべ多分100人くらいの中で一番やりにくかったんです。
ひ:(笑) ありがとうございます。
勝:最っ高にやりにくかったんです。
ひ:すいません、なんか社会経験足りなくて。
勝:で、なんか何が原因かなっていうのをこう考えたんですけれども、あのですね、
ひ:僕の能力不足のせいです・・・
勝:いや、違います。何か言ったときに対して、すごくそのひろゆきさん防衛してそれに対して反撃する、しかもそれを見下すような反撃なんですよ。これが何かね夫婦喧嘩と全く一緒なんですよ。
ひ:(笑) ああ、そうですか。僕は勝間さんのことが好きなんだ!
勝:いや、違う違う違う。夫婦喧嘩とはどういうことかというと、お互いのポジションを取って協力しようというよりは、どっちの方が自分の関係性において良いポジションを取ろうという形でですね、このお互いの揚げ足取りじゃないんですけれども、
ひ:いや、でも僕結構質問していると思うんですけれども、
勝:でもその質問の仕方が明らかに、「僕の言っていることは正しいけれども、あなたの言っていることは間違っている」みたいなこういう(ジェスチャーで上から下へ)ように聞こえるようなニュアンスの質問をお互いにしちゃってるんですよね。
ひ:へぇ~
勝:だからその結果としてですね、どんどんですね、議論が先鋭化していくんですよ。
ひ:お互いにしているってことは、じゃあ勝間さんも実は僕と同じタイプってことですか?
勝:いや、違います違います。それを誘導しちゃうんですよ、それをお互いがやればやるほど。
ひ:へぇ~(苦笑)
勝:なのでその、相手のことを理解した上でちゃんとした事実を中心にこう議論をしていかないと、価値観とニュアンスの中でお互いがお互い言いたいこというとこういう対談になるだなということが私が凄く今日分かりました。
ひ:でも僕事実の話をしていると思うんですけどね。
まとめ
16分27秒~
ナ:先程、お二人の対談でも幸福度の話出ましたけど、日本はこの調査からすると半分より下の90位という結果なんですが
勝:そうですね、色んな調査なんですが、大体真ん中より下に出てきます。
ナ:ちょっとこれは、なぜこんなに低いのかなというのを感じるんですが
林:一方でデンマークは、他の色んな幸福度調査でも常にトップランクに位置しているのでどういった問題があるのでしょうか
勝:やはり格差というのは実際1つの大きな要因でして、日本はいわゆる先進諸国の中でアメリカに次いで格差が大きい国なんですよ。貧困率も高いですし、例えばメディアをやっている人達っていうのは日本の中では比較的幸せな人達しか多くないので、あんまり全体的に「あれ他の国とそんなに大差があるの」って感覚になってしまうんですが、実際にこの幸福度の調査を見ますと、先進国でコストが高い国というのは上のほうにダーッと人が集まってるんですね。10、9、8みたいな10点満点付けると 付ける人が多いのですが、日本の場合は7、8、9につける人も多いんですけど、一回下がって5、4、3とかに付ける人もまた多くて、ふたこぶになってるんです。これは正しくよくいう勝ち組負け組みたいな状況でして、この勝ち組の人たちの税金を増やして、こっちの負け組と言われてる人たちの 言葉はよくないんですが を再配分するような仕組みを作らないと、実は幸福度は上がらないのではないかというのが、私の大きな仮説なんですが。
ナ:27日に発表された内閣府が発表した国民生活選好度調査 これ10段階で分けて林も ね。実際にちゃんと。
林:あの、私の数値は7だったんですが
勝:ちょうど平均くらいですね。
林:ちょうど今の現状に満足しているというか、何も不自由は無いんですが、こう性格的にというか日本人の国民性もあると思いますが、銃を付けられないという
ナ:向上心みたいなのもあると思うのですが。
林:そうなんです、もっとよくなるかもっていう気持ちがあって7っていうのを付けてしまったのもあるんですが。
勝:その場合7とか8に集中すればそれはそれで国民性の違いで説明出来るんですが、ふたこぶあるというのは。
ナ:二極化していような
勝:そうなんですよ。
ナ:これ、ひろゆきさんは10段階で表すと幸福度
ひ:10じゃないですかね。
ナ:何に対して幸せだと感じますか。
ひ:割と今楽しく暮らせているので
ナ:勝間さんは
勝:私は9ですかね。
ナ:は~、でも高いですね。
勝:自分としてはそんなに実はそんなにすごく不幸せな事は無いんですけど、ただ自分達の子供の事とか社会の事を考えるとまだまだやらなきゃいけない事があるので、このふたこぶがひとこぶになって上のほうに上がっていったら10になるかなと。
ナ:今後私も例えば何時か結婚して子供持ちたいと思いますけど、あの子育てし終わった後にちゃんと今のポジションに戻れるって保証ないですし、保証が仮にされててもそれをやりこなせるって自信が無い そういう将来の事を考えるとやっぱり10というのは言えないなという風に感じてしまったのですが。
勝:そうなんですよね。M字カーブと呼ぶんですけど、いわゆる子育て中に就職を止めてしまう女性が日本の場合際立って多いんですよね。で、それがおっしゃっる通り子育てが終わってスッと戻れればいいんですけど、戻れない環境にないのが幸福度を下げる要員の1つになっています。
ひ:旦那に稼いでもらって家でだらだらしてる方が幸せじゃないんですか。
ナ:いやでも社会と関わっていきたいというのを私は感じるんですけど。
ひ:へぇ~
ナ:まぁ、そりゃあ家でゆっくり優雅に過ごすのもいいかなと思いますけど、それだけじゃちょっと色々寂しいと私は感覚的に思いますけど。
ひ:へぇ~。僕は出来れば働きたくないですけどね。
ナ:あそうですか。
ひ:はい。
ナ:でも不安になりませんか、働かないと?
ひ:友達と遊んでいればいいんじゃないですか。
ナ:どこから収入が?
ひ:まぁその、収入があれば で、収入が無いから働く訳ですけど。
ナ:そうなってしまいますよね。
ひ:それはなんか、旦那とかが稼いでくれたらいいなって。
勝:後は収入以外に自分は人の役に立ってるという感覚が働くという事ですから、それも合わせて遊び以外の要素というのはありますよね。
ナ:さぁ次回はプレミアムゲスト株式会社フジマキ・ジャパン。代表取締役社長、藤巻健史さんをお招きします。非常に楽しみです。今日は西村さんありがとうございました。それではみなさんまら来週お会いしましょう、失礼しました。
ここまで。
関連動画
関連項目
http://dic.nicovideo.jp/k/a/%E3%83%87%E3%82%AD%E3%83%93%E3%82%B8%20%E5%8B%9D%E9%96%93%20vs%20%E3%81%B2%E3%82%8D%E3%82%86%E3%81%8D%20%E8%AD%B0%E8%AB%96
ページ番号: 4354270 リビジョン番号: 742422
読み:デキビジカツマタタイヒロユキギロン
初版作成日: 10/05/06 09:47 ◆ 最終更新日: 10/05/06 18:37
編集内容についての説明/コメント: 一部修正
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