指紋変造テープ、製造・販売の疑いで男逮捕…韓国

　【ソウル＝前田泰広】指紋を変造するテープを作り、日本への不法入国希望者に売ったとして、韓国警察は６日、韓国人の男（４３）を旅券法違反などの疑いで逮捕したと発表した。
　テープ製造に関与し、中国に逃走した男２人の逮捕状も取っており、中国の捜査当局にも協力を求める。逃走中の１人は、２００８年４月に韓国人の女（５２）がテープを指に張り付けて青森空港から日本に不法入国した事件で、この女にテープを渡していた男（３８）だという。
　警察によると、逮捕された男らは０８年１月から０９年５月の間に、指紋を写し取ったテープを製造し、韓国人の男女１３人に渡していた。１３人に対しては偽造旅券なども提供し、計約２億ウォン（約１７００万円）を受け取っていた。
　男らは過去１４年にわたり、偽造旅券を売るなどして不法入国を手助けしていたが、日本で０７年１１月から指紋照合で本人確認する生体認証（バイオ）審査が始まったため、指紋を変造するテープを扱うようになった。テープは液状のシリコーンなどを指に直接塗り、乾いた後に指から取り外す方法で作っていたとみられるという。